
3/30、ブラジルのアニメーション映画、『父を探して』を見に行きました。
・・・ていうかいつ以来の映画館だったんだろう?映画マニアだったはずなんだけどなぁ俺。
劇場は懐かしの渋谷シアターイメージフォーラム。ここで映像の勉強をしていたのももう15年も前になりますか。
出稼ぎのため、どこかに旅立ってしまった父親を探す少年を描いたアニメーション。全編セリフなしで描かれ、2014年のアヌシー国際アニメーション映画祭で最高賞を受賞した作品。
アヌシーで最高賞を取ってるのに、プロモーション的には『アカデミー賞ノミネート!』ってのを押しにしているあたり、まだまだアニメーション文化が根付いてないんだなぁという気がしないでもないですね。
ともあれ、非常に見ごたえがあって素敵な映画でした。
子供の視点をそのまま再現したような、クレヨンで描かれたような絵が、ぐるぐるとダイナミックに動く。それだけでももう十分見る価値はありました。
台詞なしということもあって、若干設定が分かりづらかったり(てっきりお父さんは離婚して出て行ったものだとばかり思っていた)、途中の社会風刺的な描写なんかはやりつくされた感もあってやや鼻についたりもしましたが、なんか最後でうまくごまかされてしまう感じでした。
ラスト○○分を見逃すな!みたいなことはベタすぎて言いたくないけど、ラストで全部ひっくり返されちゃうのはまんまとやられましたね。ええ、泣きますよ。
『主人公の目線で描かれているので、現実なんだけど現実ではない』みたいな手法は、ミステリー作品を中心に最近とても流行っているやつなんだけど、こういうファンタジックな使われ方はいいなと思いますね。もっとやってほしい。
電車や街の造形がリアルではなかったり、人物の造形が抽象的なのも、全部主人公の主観だから、で説明できてしまう(単純にキャラクター設定が統一されてるだけとも言えるけど)。主人公の少年を通して描かれた世界。そういう意味では、英語タイトルの『BOY&The World』の方がしっくりくるタイトルだなとは思いますね。

拾い画像なのでどこの国のポスターなのか分からないけど、こっちの方が断然世界観を表現できてる気がする。邦題ってむずかしいね。
父親を探して旅をする少年を描くと見せかけて、実は少年の人生そのもの、そしてその周りの世界そのものを描いていたとも言える作品、少年の人生にもう少し深みや広がりがあったらもっと好きだったのになとは思った。父から少年、そして少年からまた次の世代に人生のバトンが渡っていくような、そんなベタを求めてしまったのは俺だけじゃないはず。
ブラジルの作品ってことで、文化が違~う!ってだけかもしれないけどね。
そんな感じで穴もちょこちょこあったようには思ったけど、しばらく素敵なイメージを思い出しそうな、そんな映画でした。





