「BOX to BOX」という言葉は、主に運動量の多いプレイヤーを賛辞合格する際に使います。
自陣のBOX(ペナルティエリア)から、相手のBOXまで、全ての局面に顔を出して仕事ができる、という意味です。
ただし、あくまで個人単位で考えた場合のプラス評価であり、そういう運動量を発揮できる選手が滅多にいないからこそ、その得がたい能力が評価ひらめき電球されるのです。

その得がたい筈の「BOX to BOX」を、チーム全体でやってしまっているのが、今のヴェルディです。
攻める時は井林と刀根(福井)を除いた8人が相手BOX近辺に殺到し、守る時は逆にFWを除いた8人(時には高原or巻を含めた9人)で自陣BOXに張り付く。
この上下動上下矢印を90分繰り返すのですから、要するにチームに7人程度BOX to BOXプレイヤーがいないと成立しません。
これは正直言って厳しいですあせる

もっとも、人数をかけて攻め、人数をかけて守ること自体は、実はそこまで悪いとも思っていません。
体力的な問題さえクリアできるのなら、関わる人数は多ければ多い方が良いに決まっていますにひひ
となると、「BOX to BOX」まで行かずに上下動する術があれば良いワケで。
例えば攻めに関しては、シュートやラストパスやクロスの射程いて座を延ばすことで、誰も彼もがBOXまで行かなくても攻撃は成立するようになりますし。
また守りに関しては、もっと高いエリアで取ってしまえば、移動距離は単純に短くなります。

特に守りに改善の余地が多く残されていると思います。
現状は、5-3ブロックを作る為に全員が戻るわりに、いざ5-3ブロックが出来上がってからの「……で、これからどうやってボールを取るのはてなマーク」という所が見えて来ません。
ゴール前に8人で壁を作れば確かに大崩れはしませんけど、毎回BOX内まで押し込まれてシュートを打たれるのでは、守備にも攻撃にも余計にパワーメラメラを使ってしまいます。
そうではなくて、もっと主体的に動いて、できるだけ自ゴールから遠い≒相手ゴールから近い位置で奪う守備まで行って欲しいと思うのです。

例えばサイドに追いやって3人対2人の数的優位を作るとか、逆に中央に誘い込んで鈴木のタックル能力を活かすとか、高く蹴らせて井林が跳ね返すとか。
各々の優劣はともかく、まずは何か1つ「この形に持ち込めば奪い切れるOK」というパターンが必要ではないでしょうか。
(25試合も3-1-4-2をやってきて今更かよ!?感も強いのですが……)
次節は2人出場停止という非常事態ながら、見方を変えれば必ず2人分の変化を生み出せるということ。
新しい守備パターンを構築して、「チームとしてのBOX to BOX」から脱却していただきたいものですかお

りゅーはーでした。