ゲキ×シネ『蛮幽鬼』の試写会に当選したので、日曜日に見て来ました。
公式ブログ様にてトラックバックキャンペーン
というのを開催しているので、そこへトラックバックしながら、感想を書きます。
※当然のことですがヴェルディは全く出て来ません。ご了承ください。
まずは監獄島に送られるまでのシーン。
映像化され、アップが使えることで、特に土門(上川隆也さん)の表情の移り変わりが、強く印象に残りました。
中でも怒りの表情が、鬼気迫っていて良かったと思います。
あれだけ目を剥くものなのですね……
続いて土門雌伏の期間。
鳳来国での浮名と空麿と成り上がりが描かれますが、この辺は基本的に「橋本じゅんのターン」。
劇中にて彼ほど良いアクを出す役者さんは、そうそういないと思います。
なんぼの~
もんじゃ~い
(あぁ俺もやったやった)と思いながら見ていました。
場面は移り、土門が鳳来国へと帰還し、飛頭蛮を名乗って反撃を開始します。
ここでの見所は、土門と美古都が再開する場面。
演劇でもお互いの揺らぎを感じるシーンでしたが、映像だとさらにつぶさに感じ取ることができました。
母と演劇時代から話してたんですが、やはりここで美古都は飛頭蛮が土門と気付いたんだと思うのですよね。
そして、気付いた、気付けたということは、この時点ではまだ「澄んだ空のような青い目」は失われておらず、土門は土門だったのかなと。
そう思いました。
それから、大王が○○され、歴史が動くシーン。※一応伏せてみました
この辺りからはサジと惜春が徐々に本性を発揮して行きますね。
二人とも別に明らかな所作を見せる訳ではないのに、はしばしに悪意を匂わせ観客に嗅ぎ取らせる演技は、さすが上手なものです。
特にサジは、ただ笑っているだけなのに、本当に怪しさ満点ですよね。
あぁされたら土門が飛頭蛮に化けるのも仕方ないかなぁと。
劇場で見ていた時は、正直(堺雅人さんずっと笑ってるだけで勿体ないなぁ)なんて思っていたのですが、改めて映像で見ると、笑顔にも様々な種類があって、それらを演じ分ける堺さんは本当に素晴らしい役者さんだと思いました。
そして、物語の大きなターニングポイント、飛頭蛮が浮名・空麿を追い詰める場面を迎えます。
ここでの主役はペナン。
可哀想なラストではありますが、彼女の死によって飛頭蛮が土門に戻った(と私は受け取っている)のですから、救いもあったように思います。
だからこそ、個人的に作品中もっとも泣けるシーンがここです。
ちゅー位してあげたらいいのに。ヘルモンジャナシ。
その後は、土門の心を取り戻した『自称・飛頭蛮』が、亡き友調部の思いに応えるべく、悪を演じて行きます。
蔵人を挑発する言動なんかは、優しくて強くて仲間思いな土門の”らしさ”が存分に出ていると思います。
”らしさ”といえば、刀衣の散るシーン。
ローラン族らしからぬ、しかし無の状態から愛を知った刀衣らしい、見事な散り様でした。
(ただ、早乙女太一さんの場合は、ゲキ×シネによる進化・変化の点ではイマイチのように感じました。もっとも、この人の場合は、本職からして舞台映えしてナンボみたいな部分もありますけどね)
最後。遂にサジとの最終決戦。
ここでのベストショットは、やはり、サジに「君には(名前は)あるのかい」と問われた土門が、美古都を見つめる数瞬の【間】です。
去年10月に劇場版蛮幽鬼を見に行った時
もやっぱりここが一番だと思っていて、映像化でどう編集されるのか楽しみにしていましたが、期待通りかそれ以上に素晴らしい【間】へと昇華されていました。
ぶっちゃけ、この1秒の違いを見るだけでも、ゲキ×シネを見る価値はあると思います。
いやー、改めて素敵なシーンでした
とても長くなりましたが、今回の感想はこんな感じです。
まぁ要約すると「すっげー面白かった」ってことです。
10/2からの本公開も絶対に見に行きたいと思っています。
また色んな方に是非とも見ていただきたいものです。
りゅーはーでした。