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肆矢がお届けする音バカ、小バカなブログ

都内にはいくつライブハウスがあるのだろうか。

昨年、渋谷でとあるライブハウスに出演した。
ボーカルの知り合いの伴奏で。

以前からライブハウスに出演したことはあったのでチケットノルマ制は良く知っている。
しかし、チケットノルマ制の状況がここまでひどくなっているとは思わなかった。

その渋谷のライブハウスは基本ドラムセットがおけないアコースティック形式のライブハウス。
ノルマは平日で1万ほど、土日祝はだいたい2万。(チケット1枚1500円)
これは出演メンバーが2人の時のノルマで、3、4と多くなればまた少し多くなる。
4人以上ともなれば3万円になる。(チケット20枚)
そして機材レンタル費というものまで請求される。
例えばピアノだと2000円くらい、ギターアンプまでしっかり請求される。

数年前このくらいの値段を払えば、キャパ200人以上のライブハウスに出ることができた。
しかし、このライブハウスは60人くらい入ればすし詰めだ。

おかしいでしょ。

よくこんなところに出演するなと思った。

キャパ60人くらいしか入らないライブハウス。
ブッキング時の出演は1日4~5組。
例えば一組20人お客を呼んで、5組なら100人。
到底入れる人数じゃない。
しかも、ドラムセットがなく、アコースティック形式。
飲食店っぽく利用しようにも60人も入れば、飲み食いする場所もない。

そんな状況にお客さんを呼べるだろうか。
見に来てくれる人は、いいライブだったと言えるだろうか。

それよりも、すし詰めの状況で「狭い」「見辛い」といった不満がまず出ると思う。

そして、何よりチケットノルマの設定がおかしい。
それでは、出演者側も沢山お客を呼ぶ気にはまるでならない。

結局そのライブハウスは、ミュージシャンに発表する場を提供し、彼らからお金を取るという形に経営をシフトしたということだ。
お客が来ることにはあまり期待していないとばかりに。

それを象徴するかのようにそこは渋谷でありながら人通りが少なく立地条件も悪い。


ここまでではないが、日本のライブハウスの全てが、ミュージシャンからお金を取る形にシフトしている。

海外の様にノルマどころか出演料を払ってほしいというのが本音だが、もしかしたら日本でそれは無理なのかもしれない。

なぜなら日本はアマチュアミュージシャンがかなり多くいる。
特にある程度お金のある社会人がカラオケや、モノマネみたいなコピーバンドをすることが多い。
そんな人はノルマを払ってでも出演してしまう。
いわゆる自己満足の領域だ。
また、無知な若者達が夢を目指して無駄にお金を払ってしまっている。
本来なら生産者である側が、消費者になってしまっている状況だ。

「チケットノルマのあるライブハウスには出演しない」

この状況で自分ができることはそのくらいしかない。
そして自分の音楽にプライドと自信を持ち、お客を楽しませることに最大限努力してライブをする。
そうすることで多額のノルマを取る不誠実なライブハウスを少しでも減らしていきたい。