お婆ちゃんの勘違い
けっこうプライベートな内容なので後でアメンバー限定にするかもしれません。
うちの親父は屋久島生まれの屋久島育ち
そして、モチロン、親父のお袋つまりは俺のお婆ちゃんもずっと屋久島にすんでいた
おじいちゃんは俺が生まれるだいぶ前に亡くなって、、
お婆ちゃんも一昨年肺炎で亡くなってしまいました
92歳やからまぁ大往生でしょう♪
凄く元気な人で、畑やお墓を毎日徒歩で往復して足腰は丈夫やし
家の梁に手をかけてブラーンってぶら下がったりしてたから
腰なんか曲がってなくて、何時も背筋はピン!っと貼っていた
決して裕福ではなく、むしろ貧しかったと思うけど、身の回りが常に整理されていて布団の綺麗なたたみ方とか、台所はいつもも綺麗にせなアカンとお婆ちゃんに教えてもらった
小学校5年の時に一人で屋久島にいって(お袋は心配で泣いたらしい)夏休みのほとんどをお婆ちゃんと二人で過ごした時に色んな事を教えてもらったなぁ~
まぁ、そんなキチンとしたお婆ちゃんでも、やはり昔の人で、言いにくい最近の日本語ってのがある
たとえば平成元年を
へいせいぐぁんねん
って言ったり、、そんな人周りにいてませんでした?
で、俺の下に5歳離れた妹と8歳離れた妹がいるんやけど
その5歳離れた妹に、人の名前をつけるセンスがある親父は
「あずみ」
と名づけた
そう、今でこそ普通?っていうか有名な名前ですけど当事からしたらちょっと変った名前
あずみが産まれた時のお婆ちゃんの喜びようは、すごかった
わざわざ、俺の実家まで抱きにきたからねぇ~
喜んで名前を呼んで、あやしてましたよ
「あるみ~、あるみ~」言うて(笑)
アルミって金属ですやん(笑)
あずみが言われへんかぁ~・・・
和歌山の人が、サ行がダ行になるのと同じ感じやね♪
和歌山の人って、心臓を「しんどう」って言い、全然を「でんでん」って言う人がたまにいてますからねぇ~
脱線しましたけど
お婆ちゃんの場合は
「ず」 → 「る」
に変換されていた・・・
あずみが大人になってから、お婆ちゃんが昔話をした時
アルミって言うてるから、会話がオカしかったです
「あの時、アルミが川におちてね~流されたけど、お兄ちゃんは偉かったよ~、すぐ川に飛び込んでアルミを助けたからねぇ」
って、もうすんげぇ環境保護団体の会話に聞こえましたよ。
妹が子供の時に、お婆ちゃんが抱っこして
「お~、よしよし、アルミは軽いねぇ~」
って、うん♪確かにアルミは軽金属っす!
もし妹が落ち込んだら
「アルミがヘコんでる」ですか?(笑)
ただの空き缶がツブれたようにしか聞こえないんですけど・・・
しかし、妹が海外留学をする時やったかな?
すごい事実が判明した
屋久島に家族で行った時に、あずみがお婆ちゃんに「アメリカに2年行ってくる~」って
言うた次の日
俺らがお婆ちゃんの家を後にして、家の前でタクシーを待ってると
お婆ちゃんが、あずみに封筒を手渡した
「これ、少ないけど足しにしてぇ」
「いいよ、いいよ!おばあちゃん」
「いや、とっておいて、これぐらいしかできないから」
「う、、うん、ありがとう、、次会う時まで元気でいてね」
タクシーの後ろ窓からお婆ちゃんに手を振って、、、
ちょっとタクシーの中であずみが泣きそうになってた
会話を和ませるために、俺が
「おばあちゃん、いくらくれたのかな?確認して有難く受け取って、大事に使いやぁ~」
「そぉだよぉ」と下の妹
「うん」
といって、封筒を三人で見たら
その封筒に
筆ペンで思いっきりひらがなで
あ る み へ
って書いてあった
三人絶句・・・
えぇぇぇーーーーーーーーー!!!
おばあちゃんは、あずみって言われへんかったんじゃなくて
ずぅーっと「あるみ」やと思ってたんやー!!
産まれてから20数年間の勘違い・・・
なんで、誰も訂正せぇへんかったんやぁ!!
きっと、言い間違えているんやわぁ~っていう思い込みが、この悲劇を生んだんやね・・・
あぁ・・・残念
今年の6月の命日に、屋久島に会いにいくけど
ごめん、アルミは今タイに流れついてるわぁ(笑)
まぁ、その「あるみ」じゃない「あずみ」も自他共に認める
腸ねん転じゃなくて超天然やからねぇ・・
親戚の事を記事にしたら、ネタがつきませんよ
ホンマに
ではでは、6月に屋久島で♪
死ぬまで妹の名前を勘違いしていたお婆ちゃんの話でした



