中学卒業後、僕は部活で中国地方の高校に進学した。
(国内留学とか野球留学みたいなのを想像してくれたらいい)
そして寮生活と部活の日々が始まった。
朝5~7時までの朝練に16時~20時までの練習
先輩に怯える毎日。
そんな日々にもそろそろ慣れ始めた6月
16歳の誕生日を迎えた。
こんな部活に明け暮れた毎日を過ごしていても心は普通の高校生。やっぱり友達や仲間から「誕生日おめでとう」とか言って祝ってもらいたい。
しかし、誰からもその言葉を掛けてもらうことなく16歳の誕生日が終わる。
(結構寂しかった)
それから1年後の高2の誕生日。
僕は心の中で
「今年も誰からも祝ってもらうことなく誕生日が終わっていくんだろうな。」
そう思いながら寮から学校までの道を登校していた。
そして、学校に到着。
教室に向かう僕。すると僕のクラスの前にマネージャーが立っていた。
僕のクラスは体育科のF組、マネージャーのクラスは普通科のA組でありマネージャーがうちの部活以外の体育科の生徒と接点があるとは非常に考えにくい。つまりマネージャーは体育科の教室の前でうちの部活の生徒を待っているということになる。
しかし誰を待っているのだろう?
と不思議に思っていたところ、僕の存在に気づいたマネージャーが僕に駆け寄ってきた。
マ「○○くん!誕生日おめでとう!はい、これ!」
マネージャーは僕にオシャレな袋を渡してきた。
その袋の中にはたくさんのお菓子が入っていた。
俺「あ、ありがとう!ってかなんで俺の誕生日知ってるの?」
マ「選手の誕生日はみんな把握してるよ!」
俺「そうなんだ!いや、ほんとにありがとう!」
マ「うん。じゃあ、また部活でね。」
予想もしなかった展開に僕は朝から教室で涙を流しそうになった。
その日、学校でマネージャーに会う度に僕は
「マジでありがとう!」と言った。
多分5回ぐらい言った気がするけど、4.5回目辺りでマネージャーの表情が若干引きつっていたのが印象的だった。
それから数日後。僕はマネージャーの誕生日に是非お返しがしたいと考え部活後にマネージャーに誕生日を訪ねると
「私の誕生日4月でもう終わってるんだよね…」
という言葉が返ってきて非常に申し訳ない気持ちになったとともに来年必ずお返ししようと心に誓った。
そんなこんなで3年生になり、4月のマネージャーの誕生日が近づいた。
マネージャーの誕生日はGWの期間と被っており
GW期間は部活で関東や九州などに合宿に行くのが恒例であった。
マネージャーはというと県内の合宿や中国地方内の合宿や大会などには来るのだが
そういった関東や九州地方への合宿や大会には来ないことになっていた。
つまり、マネージャーに誕生日プレゼントを渡すことができるのはそのGWの合宿が終わってからになるのでマネージャーの誕生日のほぼ1週間後になるということである。
僕はGWの合宿の前の部活がオフの日にマネージャーの誕生日プレゼントを買いに行った。
そしてGW合宿が終わった次の日の放課後に教室に残っていてほしいと連絡をし、
放課後マネージャーに誕生日プレゼントを渡した。
俺「誕生日から1週間以上経ってるけどこれ。誕生日プレゼント!誕生日おめでとう!」
マ「ありがとう!!ちなみにこれはチームのみんなから?」
俺「いや、違う。俺の個人的な誕生日プレゼント(照)」
マ「そうなんだ。ありがとね!」
すごい恥ずかしい気持ちになったけど喜んでくれて嬉しかった。
ちなみに誕生日プレゼントはマネージャーの好きなキャラクターのデザインが入ったコップ(
そんなこんながあり、最後の夏を迎えた僕らは
最後の全国大会でベスト4という結果で終わった。
これは僕たちの努力の結果だとも言えるが
その中には間違いなく、影でいつもチームを支えていてくれたマネージャーの力も大きく繋がっていたと思う。
嫌な顔一つせずに練習場を掃除していてくれたマネージャー。
選手のドリンクがなくなったのに気づき、すぐにドリンクを入れて持ってきてくれるマネージャー。
夏の暑い中、冬の寒い中、文句も言わずに選手を支え続けてくれたマネージャー
全国大会の試合の前にチームのために千羽鶴を折ってくれたマネージャー(これに関しては自分が1年の控えの頃一緒折らされてた)
そんな風にチームを支え続けてくれていたマネージャーには感謝の気持ちでいっぱいです。
今だから言えるけど本当にマネージャーが好きでした。愛してます。
ちなみにマネージャーの顔はとてもブサイク。
完