成人式が終わって夕方の18時から二次会があった。
二次会の会場は貸し切りで参加者全員が集まった頃合いに合わせテーブルの上にビールとコップ、烏龍茶が並べられていく。
皆がコップにビール、または烏龍茶を注ぎ終えてから
その二次会を計画してくれた人達が一言ずつ挨拶をし、盛大に乾杯が行われた。
その後、中学時代の仲間との再会に喜ぶ者や会話を楽しむ者、奇声を上げる者など、みなそれぞれ楽しんでいるように見えた。
そしてビュッフェが出てきてみなが美味しい食べ物を取り始めた。
自分はというとビールが苦手だったのでここでは烏龍茶を飲むことにし中学時代共に過ごした友達と当時の話をして会話に花を咲かせていた。
すると、そこで1人の女の子が自分に話し掛けてきた。
Tさん ※以下T
(容姿はすごくかわいいけど中学時代自分とはそんなに接点がなかった女子)
T「○○○久しぶり。全然飲んでないじゃん。」
俺「Tさん久しぶり。ビール好きじゃなくて全然飲む気にならないんだよね。」
T「それならあたしが他のお酒持ってきてあげるよ。」
俺(正直今日飲む気ないんだけどなぁ…
まぁビール苦手って言ったし持ってきてくれるのは酎ハイとかだろうし素直に言葉に甘えておくか)
俺「ありがとう。じゃあお願いします。」
数分後。Tが再び自分の元に戻ってきた。
T「はい!○○○!焼酎持ってきたよ!」
俺(ビール無理って言ってる奴に焼酎持ってくるとかこいつどうかしてるだろ…
普通そういう奴には酎ハイとかのジュースに近いお酒持ってくるくね?
まぁせっかく持ってきてくれたし文句も言えないしもらっておくか…)
俺「わざわざ持ってきてくれてありがとう。」
T「いえいえ」
そう言って俺から離れていくT
せっかく持ってきてもらったものを飲まないのも悪いと感じたのでとりあえず焼酎を飲むことにした。
俺「…アルコールの味しかしない。まず…」
周りにいる友達全員に笑われる
友「お前それTが持ってきてくれたんだからちゃんと飲めよ。ワラ」
(こんなに不味い酒を全部飲むなんて不可能だろ…)
そう思った俺は、ふと机を見る。さっき並べられていたビュッフェがあるじゃないか。
それを食べながら流しこめば飲めるくね?
そして立ち上がりビュッフェが並べられている机に向かう
…
美味しそうな食べ物は全てなくなっており
そこに残っていたのはレタスのみであった。
仕方なくレタスを取ってレタスを大量に食べながら焼酎を流し込む。
周りにいる友達更に爆笑
俺涙目
そしてサラダで焼酎を流し込み焼酎を飲み終えた丁度その時に次のビュッフェが並べられ始めた。
そして友達は笑いながら言った。
「苦手なら全部飲まずに机に置いときゃいいのに」
まさに正論であった。
Tさんは今回の二次会を計画してくれたメンバーの一人できっと来てくれた一人一人に楽しんでほしいという思いから自分に気を遣ってお酒を持ってきてくれたんだと思う。
しかし、持ってくるお酒のチョイスは最悪で自分にとっては苦痛でしかなかった。
これから先、成人式と聞くたびにきっとこの焼酎とサラダのことを思い出すだろうし
焼酎と聞くたびにこのことを思い出すだろう。
そう、Tさんは自分にとんでもない思い出を植え付けたのである。
完