巨人・阿部、満票逃すもMVP!パは日本ハム・吉川
サンケイスポーツ 11月21日(水)17時0分配信
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| MVPを受賞し握手する日本ハム・吉川光夫(左)と巨人・阿部慎之助=グランドプリンスホテル新高輪(写真:サンケイスポーツ) |
セ、パ両リーグは21日、今季の最優秀選手(MVP)を発表し、セ・リーグは巨人の阿部慎之助捕手(33)、パ・リーグは日本ハムの吉川光夫投手(24)が選出された。ともに初受賞となる。
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セは有効投票数261票のうち、阿部に投じられた1位票(5点)は259票(2位票は1票、3位票はなし)。巨人・内海哲也投手(420点)、巨人・山口鉄也投手(229点)に1位票が1票ずつ入り、惜しくも満票を逃したものの、1298点で、2位の内海哲也に大差をつけた。
阿部は打率・340、27本塁打、104打点で打率、打点の2冠を獲得し「橋上戦略コーチに入ってもらい『敵ながら、絶対タイトルを取れると思ってた』と言ってもらい、話し合いながらやってきたことが、この結果につながった」と好成績の理由を説明。セの捕手では1997年の古田敦也(ヤクルト)以来15年ぶり。巨人の捕手では1987年の山倉和博以来25年ぶりの受賞となった。
パは吉川が972点、2位のソフトバンク・摂津正投手(213点)、3位の日本ハム・糸井嘉男外野手(144点)をこちらも大きく引き離した。
吉川は14勝5敗、防御率1・71で、最優秀防御率のタイトルを獲得。「きょうの表彰で今シーズンは終わりと考え、新しいシーズンに意識を持っていきたいと思います。来シーズンは本当に大事な1年になりますが、またこの場に立てるよう一層努力します」と気を引き締めた。入団6年目のいわゆる“ハンカチ世代”からは初のMVP選手となった。
MVPはプロ野球担当記者による投票で3名を連記し、1位(5点)、2位(3点)、3位(1点)の合計点が最も高い選手が選出される。
巨人の頭脳 日本一支えた橋上・戦略コーチ
サンケイスポーツ 11月4日(日)7時51分配信
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| ベンチで戦況を見守る橋上コーチ(手前)(撮影・川口良介)(写真:サンケイスポーツ) |
最多安打のタイトルを分け合った坂本勇人内野手(23)と長野久義外野手(27)、打率、打点、出塁率の3部門で初の打撃タイトルを獲得した阿部慎之助捕手(33)。3人を含む巨人の戦士たちを支えたのは、今季から新設された戦略室のスコアラー陣だ。中でも橋上秀樹戦略コーチ(47)のきめ細やかなアドバイスが、3人をタイトルホルダーに成長させた。
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★天才型・坂本 聞かれるまでアドバイスせず
「池山(ヤクルト)の若いころに似ている」。橋上コーチが就任前に聞いていた坂本像は、実物を見て納得に変わったという。気分にムラがある天才型-。熟考の結果、シーズン前に「俺からは何も言わない。自分で聞きたいことが出てきたら話をしよう」と伝えたという。
シーズンが始まって10試合が経過したころ、坂本が本格的に質問してくるようになった。坂本の特長は、自分の意見を述べた上でアドバイスを求めてくることだ。「次の打席、相手投手はこう攻めてくると思うんです。橋上さんはどう思いますか」。当初は違っていた互いの考えが、なぜその結論に達したかを話し合ううちに、だんだんと一致してきたという。
「俺の意見がなぜそうなのか、理由をしっかり説明した。どちらが正しいとかではなくて、俺はこう思うと。考え方の基本をしっかり伝えて、それが分かってきたから意見が合うようになったし、今年の活躍があるのかもしれない」
最多安打のタイトルは、ベンチ裏でのやりとりから生まれた。
★のんびり屋・長野 積極的に助言
宮崎での春季キャンプ。橋上コーチは「こんなにのんびりしていて、いいのか」と感じた。長野だけではなかったというが、これが長野に対する最初の印象だった。
昨年は首位打者のタイトルを獲得するなど実力は折り紙付きだったが、不安がよぎっただけに「こちらから一方的に意見を言っていた」という。打席に向かう前、必ずと言っていいほど自分の元に来ては「次の狙いはなんですか」と聞いてくる長野に事細かくアドバイスしてきた。
当初は言われるままだった長野が、試合を重ねるごとに変化した。「前の打席はこう攻めてきましたもんね。だからか」と、アドバイスの真意を理解するようになったという。長野にとって、打撃への理解が深まったシーズンとなった。
★主将・阿部 守備のストレスを“ガス抜き”
阿部の最大の敵は守備のストレスだった。橋上コーチは以前からよく知る安田学園高(東京)の後輩について「あれだけの技術がある。慎之助(阿部)が活躍するためには気分のムラを無くしてあげること」という。
捕手という負担がかかるポジション。先発投手の立ち上がりが悪いと、受けているだけで機嫌が悪くなり、打席に向かえば凡退。悪循環だった。橋上コーチは守備でイラ立ちベンチに戻ってきた阿部に、積極的に声をかけて話を聞いてきたという。「ガス抜きだよ。精神的なこと。今年は集中力を保った打席が多かったんじゃないかな」
プロ12年目は打率・340、104打点、出塁率・429の3部門でタイトルを獲得。ガス抜きに一役買った橋上コーチの“好プレー”が阿部を後押しした。

