最近、サッカー業界で、何かと話題なのがカタールだ。
アジアカップの決勝で、日本を🇯🇵1ー3🇶🇦で破り、初優勝したのは記憶に新しい。試合を見ていた人なら分かる通りこの優勝は、マグレではない。
ーーーなぜ、急に強くなったのか??
カタールチームの強化において、2022年カタールW杯🏆開催は外す事のできない特記事項だ。
「戦争=悪」というイメージがすっかり定着した今の時代において、この4年に1度のサッカーの祭典は、オリンピックと並び、自国の力を示すスポーツの一大イベントになった。
約10年前から動き出した、この国家プロジェクトは、「カタールのイメージを高め、ブランド価値を上げる」と言う、一大プロジェクトを担っているのだろう。要は壮大なCMである。
そして、その過程として、W杯の3年前に開催された今回のアジア杯を優勝で通過した事は、プロジェクトがある程度順調に進んでいる事を示す大きな判断材料だ。
カタールサッカー協会の強化方法は、シンプルで明快!
・背が高く
・足が速く
・テクニックにも優れる
の3拍子そろった選手達を、優れた環境のもとで育てるというもの。ご存知の通り、足の速さや、身長の高さは、トレーニングで伸ばすには限界がある。試合を見て貰えばわかるよう、日本選手は、カタール選手に、要所でスプリント力でぶっちぎられた。平均身長では日本より低いはずの、巨人達に。しかもうまい。
どうやってそんな才能溢れる選手を見つけるのか??見えてくる戦略は2つ。
1つはサッカーという競技に一点集中投資する事。
オリンピックであれば、多様なスポーツに投資しなければ行けないが、W杯ならば、サッカーに注力すれば良いと言うのも、効率の良さは際立つ。
ちなみに、日本で育てば、背の高い選手は、小学生の頃に、わんぱく相撲に、中学に入る頃には、バレー🏐とバスケ🏀に引き抜かれ、高校・大学では、ラグビー🏉と、アメフト🏈に引き抜かれるので、サッカーに背の高い選手が残らない事が多い。
2つ目は、必要であれば他国籍の選手を連れてくる事。幸いなことに、カタールにはオイルマネーと言う潤沢な資本がある。10年前から『家族の豊かな生活』と言う強い交渉材料を手に、2022年にキャリアのピークを迎えるであろう、ティーンエイジャーの子達を、家族ごと引き抜いてくると言うのも、1つの戦略だろう。
今回、この戦略で、カタールが一花咲かせれば、投資戦略として世界中にコピーされる事になるのかもしれない。帰化選手のハードルが低いラグビーでは、日本代表も、主力選手の多くが、帰化選手で構成されているように。
帰化選手の多さが批判される事が多いが、今のところルールの範囲内で、賢く、そのルールを使っているのだろう。もし多すぎて問題になれば、FIFAや、AFCがルールを変えると言うのもあるだろうし。
W杯へ向けて、カタールのチーム強化戦略が、どう身を結ぶのか、恐ろしくも、楽しみなチームだ。





