世界から猫が消えたなら
川村元気
あらすじ
余命わずかと宣告された主人公のもとに現れた悪魔は、「この世界から何かを一つ消すごとに寿命を一日延ばす」という奇妙な提案を持ちかける。電話、映画、時計……そして最後に消すかどうか迫られるのは、愛する猫。失うことで初めて気づく思い出の重みと、かけがえのない存在の尊さが静かに描かれる。
グッときたポイント
物語全体を包む温かくも切ない空気感。猫との日常描写があまりにも愛おしく、読みながら何度も胸が締めつけられた。「大切なものほど失って初めて気づく」というテーマが、日々の当たり前を見つめ直させてくれる。
こんな人におすすめ
猫やペットと過ごす時間をもっと大事にしたい人。心を深く揺さぶる感動物語が好きな人。人生の残り時間や本当に必要なものについて考えてみたい人。読み終えたあと、きっと大切な人や存在を抱きしめたくなるだろう。


