今回は乃木坂46のセンター(ここでは表題曲のセンター)に選ばれる人がどういう人なのかについて考える。
「暗い過去をもつ人たち」
乃木坂46のセンター経験者の共通点として挙げられるのは暗い過去があるということだ。まず齋藤飛鳥は『セブンルール』の中で小学生の頃不登校だったと語っている。そして初期の頃に多くセンターを務めた生駒里奈はいじめにあっていたことを『悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46』の中で告白している。また歴代最多のセンター経験を持つ西野七瀬は部活での人間関係がうまくいかず、部活を辞めたと話している。彼女たちは決して順風満帆とはいえない青春時代を過ごしてきたのだ。このように多くセンターに立つ者は暗い過去をもっているという共通点を見出すことができる。
ここでなぜ暗い過去をもったメンバーがセンターとして抜擢されるのだろうかという疑問が生まれる。それは暗い過去をもち、明るく振舞わないということがファンに好奇心を煽ることができるからであろう。欅坂46の絶対的センターである平手友梨奈はそれを如実に表している。彼女の暗く落ち着いた雰囲気は何か深みのある人間性を連想させる。そしてそれはファンがもっと彼女のことを知りたいという原動力につながるのだ。このように暗さは時にもっとその人を知りたいと思わせるようなパンドラの箱的な役割をする。これこそがセンター抜擢者に暗い過去を持つ人が多い理由ではないだろうか。秋元康はインタビューの中で「自分の仕事は0.1の才能を2や3にすること」だと語っている。つまり深みのある人間性は後からでも育てることができ、センターにとって一番大事なのは、見ている人に興味をもってもらえるようなオーラがあるということなのだろう。

