カオナシ | 今井亮介でよかろうもん!

今井亮介でよかろうもん!

日々思いついたことを徒然なるままに

日本人はオリンピックが好きだ。


高度経済成長の中で迎えた64年の東京大会は交通インフラがレガシーで、高揚した国民にとって余程楽しいイベントだったんだろう。


64年の東京大会で陸上競技の審判を務めた祖母も死ぬまでオリンピックが大好きだった。


近代オリンピック100周年の記念スウォッチをあげた時はすごく喜んでくれた。


孫がオリンピック選手になる場面を見せてやれず申し訳なかった。


おそらく今年はやるであろうオリンピック、昨今はその母体が少し滑稽に見える。


テレビ局から得る巨額の放映権料に、大会の運営が左右されて、


ジェネレーションZに人気のストリート競技やダンスを五輪競技として取り込んで。


スタジオジブリの映画「千と千尋の神隠し」で主人公が働く温浴施設に紛れ込んだカオナシが、次々と従業員達を飲み込み、醜く巨大化していくシーンを思い出す。


日本人は後どれくらいオリンピックを好きでいるんだろうか。


クーベルタン卿が古代オリンピックにインスパイアされて復興した近代オリンピックだけど、


俺が生きてるこの現代を、近世とか中世と呼ぶようになる未来の歴史の教科書では、復興して百数十年に及んで開催された五輪は終焉を迎えたと書いてあるだろう。


そして、まだ人類が生き残っていたなら、原点に帰った高潔な精神で運営される五輪が再復興するかも。歴史は繰り返すから。