
こんにちは。
フィンランドの人たちと2年間一緒に仕事してみて、本当にいろいろな経験をしました。そして感じたことは、フィンランド人のメンタリティ、文化、考え方、社会の在り方などを理解することが、この国で仕事をしていく上で一番大切なことだという、とても基本的なことでした。

仕事で最も強く感じているのは、個人の心理的安全性が守られているか?ということがとても重要だという点です。人と人の関係とその適度な距離感。他者の個性と多様性を認め、リスペクトして、仕事を進めていくスタイル。会社の上司は人間的に偉かったり、優れているから上司になったわけではなく、経験・能力からその役割を与えられている存在。そこに日本の企業のような、上司=お偉方のような、服従的なヒエラルキーは存在しません。
なので、会社の上司に対してもどんどん反対意見を出してきます😊

フィンランドは人口が少ない国です。これはプロフェッショナルで経験を積んだ人を探すという点で、非常に大きなハンディになります。ある特定の職種の優秀な人材を見つけることは一般的に非常に難しく、実際にあるポジションの人を見つけるのに2年近くかかったケースもありました。

社員の給与レベルは他国と比べて高いです。そして優秀な社員を維持するための、サラリーに加えて昼食補助やカルチャープログラムなどのフリンジベネフィットも普通なので、経済的には日本と比較してかなり恵まれた環境と言えると思います。もちろん夏季休暇や冬期休暇などの日数や消化割合も日本との比ではありません。

そのような恵まれたフィンランドの会社環境の中でも、意外かもしれませんが、社内で人と人とのトラブルや誹謗中傷、ハラスメント、燃え尽き、会社に対する不平不満の噴出(特に酔っ払った時?)などは日常茶飯事です。そして、新たな就職先は選り好みをしなければすぐに見つかるので、結構な割合で、人々は余計な我慢はせずにすぐに会社を辞めていきます(これはこれでうらやましい🙂)

個人的に思うのは、フィンランドは社会福祉が充実していて、国が多くの面倒を見てくれる、また個人の多様性とプライバシーが尊重されていていて、それらの恵まれた社会環境が、人間である限り世界中どこででも起こりうる問題が起こった時、個々人が感じるプレッシャーと重圧感を特にsensitiveに受け止めてしまうのでは?と思ったりしています。
そのような中で.…全く異なるバックグラウンドと企業体験を持つ、日本人である私がフィンランド企業のトップとして、従業員に対してどのように接して、問題に対処していくべきなのか?

チャレンジは続きます。
‐Ryo

















