ニュースで東京都知事選のポスターを貼る掲示板の問題などでも言われているように、現行の法律が今の世の中に対応されていないことは山ほどある。それはわれわれの社会が日々変化しているか当然といえば当然で、その時々で実態に合うように法律を変えればよい話だ。

 またテーマは全然違うが、コロナが収束に向かっているときに日本はマスクを取ってよい、というようになるまでに相当時間がかかった。

 そして会社でもIT化がこれだけ進んでいるが日本企業の多くがいまだに相変わらず旧態依然としたエクセルやパワポを使って会議体、報告者に応じてちょっと変えて似たような報告書をたくさん作らされている。

 これら上で例に出した事象は異なるが、根本の問題としてわれわれ日本人は現状維持あるいは現状の微調整で何とか収めようとする傾向がある。その根本的な理由は、よく言われることだが日本の減点主義の教育、文化が大きく影響しているのではないかと思う。会社などは典型だが、今のやり方を続けていれば少なくとも怒られることはない、減点されることはない。むしろ良かれと思って変更したら、変更した結果に対する評価が下されるし、しかもその変更をするのにかなりの労力が伴う。その割には上手くいってもそれほど評価されることはなく、失敗した時だけ大きく評価が下がる。そうであれば、だれが現行を変えようとするか?ということだと思う。だからみんな非効率だな~、とか同じようなレポートばっかり作らされてるな~、とかみんな不満を覚えながらも、増える一方の仕事をやっているんだと思う。

 一方海外はどうか、といえば会社でいえば特にマネージメントであれば現状の打破、現行を変えることはマネージメントとして必要な能力で、マネージメントに求められるものは明確で、本業で持続的にしっかりと儲けを出す、ということなので、働いている従業員の生産を上げ(無駄なことはやめ)、従業員満足度を上げ、従業員が持っている能力をフルに仕事で出してもらうことが結果的にそのゴールに近づく方法なので積極的に変えている。逆に日本から出向でアメリカにきて日系企業のマネージメントになった人たちはこの点が明らかに欠落している。