ある国で起こった出来事。。。

それは、地雷を踏んでしまった年配の女性とそれを聞いて駆けつけた処理班とその一部始終を見ていた人の会話だった。

処理班のうちの一人の若者はずっと彼女を支えていた。
やっと処理方法が決まった時、彼のチームリーダーがこう言った。

「命令だ! そこをどくんだ!」

『私はあなたの事を尊敬している。 だけど私はその命令にそむきます。』
『私は、ここを離れる訳にはいかない!』

その年配の女性はこう言った。

「いいのよ。 彼のいう事を聞いて! どっちにしろ長くない人生なんだから。。。」

彼はその女性の身体を抱きしめたまま、微笑んで言った。

『ねぇねぇ。そんなつれない事言うのやめてよ~... 俺ここに一緒にいるからね。』
『わかった! いいよね。。。

一瞬にして恐怖と闘わなければならなくなった彼女は、その恐怖からなのか彼のぬくもりからなのか頬をつたう涙を抑える事はできなかった。

「ありがとう。。。」

その言葉だけが彼女の今出来る精一杯の事だった。
彼は、他の処理班に顔を向けて叫んだ!

『聞いたか! 俺はここで彼女の手を握っている。 いいな!』

そして、穏やかな顔に戻って彼女の目を見て、もう一度ささやいた。。。

『いいね、大丈夫だからね。。。』







その後、他の処理班のメンバー達も必死になって彼女達を救出するべく全力を出し切った!
そして、幸運にも彼女達は助かったのだった!

それまで会った事もない、親子ほど年の離れた二人なのに、そこには何のしがらみも関係なく、お互いを強く抱きしめながら、無事を祝い、感謝と喜びを分かち合った。



処理班が作業を終え、帰ろうとするその時に、遠くからその全てを見ていた1人が言った。

「まったく、面倒なことだわ。。。!!」

それを聞いたチームリーダーは、その人に向けて言った。

「命令は絶対です! 彼はその命令に背いた。」
「だが、彼のとった行動は 間違え ではない! それだけです。」

そして最後にこう言った。

「面倒な世の中ですからね。。。」





本当に、大切なものとは。。。?