こんなにも早く再入院でT大病院に戻ってくるとは思わなかった。

かも、前回の検査入院とは明らかに違う。
熱が下がらないのは前回も同じだが、体がまったくいう事を利かない。

唯一、動くのは両手の指だけだった。

それもぎこちなく。。。

担当医は前回と同じだったが、前回もそうだったがほとんど研修医しか来ない。
他の入院患者さんの所には、ちゃんと入院の担当医が来ていろいろ説明をしてくれているのに、僕の所には研修医が来てなにやらチェックをして説明を求めてもきちんとした説明もせずに帰って行く。

前回も1ヵ月以上入院したが、検査の結果を聞いたのは僕が父の癌の事を聞いて、「退院したい」と言った時にS医師から一辺に結果を聞いたのだ。
その時から僕は、ずっと自分の体に何が起ったのかわからない不安を抱えたまま入院生活を送っていた。

今回も、「杉村先生は。。。?」と研修医に訊ねたら、「杉村先生は忙しくて、他の患者さんも診てるので。」との答えが返ってきた。

(いそがしくて。。。)


(俺の体は、痛くて3日も動かない状態なんだぞ!)


(それは他の患者さんの事もわかるけど、なら担当にならなければいい。そんな理由で、あーそうですかと納得できるか!)

今回の入院では血液検査と点滴を打って、熱を下げる事から始まった。
疲れもあったから、寝たきりの状態でも日常生活を看護師の人がカバーしてくれるのが非常に助かった。

1週間程経って熱が下がった所で、また髄液検査を行う事になった。
髄液検査には慣れたが、その後に必ず頭が痛くなり熱が収まるまでの時間の苦痛には未だに辛い。

全体の筋肉の萎縮は認められるもののCPKの値があがってない。
見た目やメジャーで測っても明らかに僕の両足は細くなっているのに、

血液の中のCPK値が上がらなければ筋肉が破壊されているとはいえないと言う。





(まったく、何がどうなってんだか?)


(数値なんてどうでもいいんだよ。)


(俺は実際に辛く苦しい思いをしているんだ!)


(入学試験じゃないんだよ。数字ばっかり気にしてないでもっと患者の身になって考えてくれよ。)



自分の病気にも、体にも、病院にも、医師にもほとほとあきれ果てた。
何もかもが嫌になった。



「昔の体に戻りたい! 何でこんな風になっちゃったんだよ!」



どんなに叫んでも、思っても、現実今の自分の体が動かないことくらいわかりきっていた事だが、それさえもどうにもできない気持ちでいっぱいだった。





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