緑ミド☆文庫 -2ページ目

緑ミド☆文庫

このブログは私のオリジナル小説を展開しております。

普通のブログっぽいことはやっておりません!

「諸君!!ハッピーハロウィーン♡ 良い子の月光様だゾ♡ 今日は、ハロウィン。モンスターにとっては、人間のクリスマスと同じくらい特別な意味を持つ祭りだ。ミニパンプキンパイを作ったから諸君らも食べていくといい。何といってもこの『私』が作ったのだからな。味は保証する。私も、少し、腹が減った。…血が足りんな。誰か私に噛まれたいやつはいないか? 私の牙でトロトロにしてやるぞ♡ ちなみに、男はお断りだ。…ん?千恵利の血で満たさないのかって??ベ、別に、千恵利に構ってもらえなくて寂しいからこんなことを言っているわけではないのだぞ!? …ん?おお、千恵利、どうした?? は??『私以外の女に血を吸わせるのか』って…??あ、ああ、いや!!コ、コレは、違うぞ!?ただ言葉の綾というものをだな… ん??千恵利、ど、どうした??瞳が怖いぞ…??それに、その十字架…あ、ああ、イヤアアア!!ごめんなさい、ごめんなさい、千恵利!!お願いだから、その十字架しまって…て、あーーーーーッッ!?」(ズルズルズル…)(引きずって連れて行かれる)

(この日、月光の姿をその後見たものは、誰一人いなかったというー…)


この話から劇中時間が毎回前後します。

あと、直接的なシーンはありませんが、最後ちょっとそういう言葉出てくるのでR-15です。


「千恵利〜 トリックオアトリート!!」

「は?お菓子なんて持ってませんけど?」

「ンフフ〜♡千恵利は、悪い子だねェ♡イ・タ・ズ・ラしちゃおうかなァ〜♡」

「ギャアアアアアアアッッ!?」(ガバッ)

「ゆ、夢か…」

「千恵利、どうした!?すごい声がしたが…」

「怖い夢を見ました…」

「怖い夢…??私にいってくれれば何かするぞ!!してほしいことはないか?」

「貴方に言うと、正夢になりそうだから嫌です!!」

(ガーンッッ!!)

「エプロンなんてしてどうしたんです?それに、なんかいい匂いが…」

「今日は、ハロウィンだからな!!貰いにくるガキどものためにお菓子を作ったのだ!!」

「…ガキどもって…ってか料理できたんですね」

「私は、料理は得意だぞ!!」

「貴族なのに?」

「今は、貴族でも料理をする時代だ。それに、魔族はそんなこと気にせん」

「何作ったんです?」

「ミニパンプキンパイだ」

「味見してみてもいいです?」

「どぞどぞ」

「…うわっ!!…美味し…っっ!!まともなの作れるんだ…」

「まともなのとは、失敬な!!料理得意だって言っただろう」

「いや…吸血鬼の味覚ってなんか違うのかと…ごめんなさい」

「わかれば、よろしい。…というわけで千恵利コレ、着て」

「は??シスター服??」

「ソレ着て一緒にお菓子配ろう!!」

「嫌ですよ!?」

(結局、着させられましたー…)


(近所の子供たちが来ました。)

「トリックオアトリートー!!」

「おお!!いらっしゃい!!」

「ハイ、コレ、お菓子だぞ。気を付けて帰るようにな。」

「おじさん、仮装、上手いね~!本物の吸血鬼みたい〜」

「私は、『おじさん』じゃなくて『お兄さん』だ!!」

「何歳なの?」

「さ…35歳…」

「それもう『おじさん』入ってない??」

「くっ…29歳くらいにしておけば良かったか…っっ」

「月光さん、若くてカッコいいですけど、20代には見えませんよ?」

「お姉さんは??このおじさんの彼女??」

「あ…彼女っていうか…」

「この人は、お兄さんの『奥さん』だ!!」

「ヘ!?お姉さん、このおじさんの奥さんなの!?おじさん、ロリコンなの!?」

「失礼な!?ちゃんと、成人してるから!!」

「成人してたとしてもおじさんが年齢不詳すぎて犯罪臭する〜… ところで、おじさん、それってヅラ?」

「年齢不詳なら、ちゃんと『お兄さん』と呼べ!!あと、これは、地毛だ!!」

「じゃあ、若白髪!?」

「アホ!!これは、生まれつきだ!!」

「…そういえばこのお菓子、売ってるのと違う〜…お姉さんが作ったの??」

「それは、『お兄さん』が作ったんだ。よく味わって食べろよ」

「おじさんが??おじさん、料理、下手そうだから楽しみに食べるね〜」

「失礼な!!料理、上手いわ!!ほら、菓子貰ったならさっさと帰れ!!」

「ハーイ、バイバイ、おじさん、お姉さん」

「むぅ…これだから子供は、苦手だ。何を言われるかどうかわからん。」

「でも、頑張ってたじゃないですか。それに、好かれてましたし。」

「…アレ、好かれてるっていうのか…??」

(配り終えました)

「お疲れ様〜」

「お疲れ様です」

「打ち上げも兼ねてウイスキー開けちゃおう」

「お酒、好きなんですか??」

「うん、ちょ~お、好き♡千恵利も飲も〜」

「ハーイ」

(数分後ー…)

(完全に酔い潰れたな…)

「ンヘヘ、千恵利〜♡」

「そういえば、何で、私にシスターの格好させたんです?」

「なんかね~、堕ちてくっていうのかな~、シスタぁが徐々に穢れていくさまがいいんだお〜♡」

「エロ同人ですか?」

「…エロバージン??」

「どんな聞き間違いですか」

「らってぇ〜 処女の血って美味しいんらもぉ〜ん♡」

「あ、そういえば、千恵利って処女れしょ〜?」

「え!?私くらい男性経験の一つや2つ…」

「ホントにぃ〜??」(ニヤニヤ)

「…ごめんなさい。嘘つきました。経験などございません」

「やっぱり〜!!」

「らから、千恵利の血って美味しいんらねぇ〜」

「ハッ!!とゆーことは!?千恵利が処女じゃなくなったら千恵利の血って美味しくなくなっちゃうの~!?え〜ん、それは、嫌だ~!!でも、いつかは千恵利としてみたいし…ウッウッウッ…」

(何を言ってるんだ…この人は…)

(…翌日ー…)

「クッ 頭が痛い…」

「二日酔いですか?ちなみに昨日どこまで覚えてるんです?」

「酒を飲んでからほとんど記憶がない…」

(良かった…これなら私が処女だってことも覚えてないかな…)

「あ、でも…」

「千恵利が処女だってことは、ちゃんと覚えてるぞ!!」

「やっぱ、アホなの!?コイツ!?」

(今日は、遅ればせながら、結婚指輪を選びに来ました。)

「デパート、閉店間際しか来れなくて悪かったな…」

「ううん、良いんですよー そうじゃないと、月光さん、大変ですもんね。」

「気を使ってもらって、すまない…」

「ところで、どんな指輪がいいとかあります?」

「私、銀がダメなんだ…」

「じゃあ、プラチナとか金とかですかね?」

「プラチナは、成分的には、違うんだろうけどそこはかとなく銀に似てるからダメッッ!!」

「じゃあ、金か…」

「他にどんなのがいいとかあります?」

「ダイヤモンドがついてるのがいいな。コレ、絶対!」

(私らの給料で買えるかな…)

(職業:駆け出しファッション会社社員とコンビニアルバイト)

「大丈夫!!いざとなったら、私が実家に資金出してもらうから!」

「お前に恥ってモンはないの!?」


(そう言って月光さんは、実家に電話をかけ始めてしまったけど大丈夫だろうか…)

「こんにちは、お母様。私、実は、結婚したんですが結婚指輪の資金を出してほしくて…」

「は!?アンタ、結婚したの!?んで…指輪の資金出してほしいって、アンタ今何やってんの??」

「コンビニのアルバイトをですね…」

「ん〜 ちょっとお父さんと相談するから待っててねェ」

………

「やあ、バカ息子!!ついに、お前も結婚したか!!しかも、自分で相手を選ぶとは…やるじゃないか!!」

「ありがとうございます。お父様。して、指輪の資金は…」

「いや、もう、お前の為ならいくらでも出そう!!兎にも角にも、おめでとう!!バカ息子!!」

「…!!ありがとうございます!!恩に切ります!!」

ピッ

「資金、おりた!!」

「今の電話で!?」

………

「いらっしゃいませ。どのようなものをお探しですか?」

「金でダイヤモンドついたものを探していて…」

「かしこまりました。ご予算、どれくらいのものをお探しでしょうか?」

「安いので…」

「高いのでお願いします!!」

「え?」

「資金、出してもらったからって、調子乗ってない!?」

「でしたら、金でダイヤモンドついたものを片っぱしから並べてください!!それで、決めます!!」

「ンな、無茶な!!」

………

「いかがですか?」

「あ…コレ…カワイイ…」

「でも、おいくらかわかりませんよ。結構良さそうなものですし…」

「これ、おいくらです?」

「15万円になります。」

「じゃあ、コレで」

「ブラックカード!?何で、コンビニバイトなのに持ってんの!?」

「魔界じゃノーマルなカードだ。」

「あ…そう…」

………

「いいのが買えてよかったですね。何か、食べていきます? レストラン街ならまだやってるんで」

「うん♡お寿司、食べたい♡」

「そうですか。じゃあ、行きましょうか」

ジー………

「どうしたんです?指、ジーッと見つめて」

「…ンフフ。千恵利とおそろいの指輪だ♡」

(…喜んでくれたんだ…)

「よーーーっし!!次は、結婚式だな!!」

「やる気なの!?その前に両親へのあいさつ!!」

(……こうして、二人の指輪が決まりましたーー…)