子どもの時、母が面倒くさすぎて
「お母さん、お腹すいた。朝ご飯作って」と言えなかった。
もしこの要求を母にした場合、三角に目はつりあがり、倍返しになって言葉が降ってくる。
「自分でできることはしなさい」
「早く大人になれないよ」
「末っ子だから甘えていいんじゃないよ。お姉ちゃんは自分でできている」
などなど・・・。
自立を促し、子どもを成長させるための激励だ
私のためにと思い、姉との比較も付け加える
当時小学生だった私の密かな願いは、どうか朝ぐらい、母にニコニコして欲しい。
あれから40年近く経つ本日、
認知症の母は、私が作るご飯を何でも「美味しい」と言って食べる
私が何も言わなければ、着席も箸を持ち上げることもできなくなりつつある
どうやら脳に指令が届いてないらしい。
「座っていいですか?」
「ご飯いただいていいですか?」
「ティッシュいただいていいですか?」
母のご質問責めに
「自分でできることはやって!」
「早く大人になりなさい!」って私にいったけど結果、自分が人より先にボケたよね!」
「親戚のおばぁちゃんは95歳なのに一人でなんでもできてるよ!」
仕返しをしたいわけではないけれど、
何故か頭の中でゴングがなり、スパーリングのように母にたたみかける。
お互い笑顔はないけれど、
一緒に朝ごはんを食べている
「今日、母とご飯を一緒に食べた」その実感だけでいいのかもしれない
明日のことは誰もわからない
