母親とけんかをして、意地を張ってその日の晩御飯はいらないと言った。
家族が寝静まったころ、お腹がぐーぐー鳴った。
そうしたら母親は、はい、少しでも食べなさい、と、七草粥を温めなおしてくれていた。
湯気がぼうぼうでている。
ひとくち食べて、あったかくて、おいしくて、泣けてきた。
けんかして汚い言葉でいっぱいになっていた自分が情けなくなった。
「お正月においしいものたくさん食べてみんな胃が疲れてるから、今日は七草粥食べなきゃダメなんだよ日付変わる前に間に合ってよかったね
これでりょうこも今年は元気に過ごせるよ!無病息災っていうんだヨ」
わたしの身を想って作ってくれて、拗ねててひねくれてどうしようもないこんな娘にも食べさせようとちゃんと残しておいてくれた。
それ以来、七草粥は自分にとってその美味しさ以上に「やさしいもの」になっています。
実家を出た今では、毎年自分で作るのですが、やはり毎回思い出して、その頃の記憶と重ねながら頂いています。
↑今年は贅沢に昆布出汁で作ってみました。
大好きな七草粥なので、facebookに投稿したこともあります。
よかったら覗いてみてくださいね
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