水底の月 -15ページ目

水底の月

恋の時は30年になりました 

「sana・・・待っ・・・」

 

 

私の身体も痙攣が強くなりつつあった

雅治はいつもより奥を、押し上げるように突いてくる

 

堪えきれなくなるのは私が先じゃいけないのに

 

 

「sana・・待って・・もう動かな・・・ダ・・・ダメ待って、もう」

 

身体の下の身体が、ガクガクと震えた

 

 

 

待って? そんなの聞こえない

聞こえても、いいえ、聞かない

 

待ってを聞かないのは、だってお互いさまでしょう

 

 

 

「待っ・・・あっ・・もう・・」

 

触れていた雅治の両腕にぞわりと点状に見える鳥肌が立ち

腹部にはピクピクと前兆が来る

私の下でしなるようにその身体は動き

あんなに私をえぐった指先は、ただ強くシーツを握り、身体を駆け巡る圧に耐えている

 

 

その指に、肌に、私はゾクゾクする

 

 

雅治の、こらえ耐える顔は

私に、さらにけたたましい勢いをつけさせる

 

 

待たない

 

もう少し

 

少し緩めて

 

あと少し

 

 

ゾワつきながら私も耐える

 

 

「あっ・・・・ん・・・もぅ・・・」

 

 

雅治の目にはもう、私は映らない

指先でそっと雅治の肌に触れれば、道ができるように放射状に鳥肌が広がっていく

目を閉じた雅治は、身体をよじった

 

 

そう

あなたが、私の身体を知り尽くしているように

私も、あなたの身体を知ってるの

 

誰も知らない、あなたを知ってる
 

それを見せて。私に、もっと

 

 

 

勢いをつけ

坂を下るように一気に強く動いた

 

 

 

「あ・・あっ・・・sana、駄目っ、もう!」

 

 

雅治は目を見開き、馬乗りの私に腕を伸ばした

その声に弾け、引っ張られるままに雅治に倒れ込む

 

浮き上がる鳥肌

 

雅治はぐいと腰をつき上げ

しがみつくように私を抱きしめた

 

その全身がビクッと震え、最後を私に告げる

 

 

腕の中で、目を閉じた

好いた男に毒を盛った女というのは、もしかするとこんな気持ちなのかもしれない

 

 

 

あっ・・ああ・・・・・

 

 

断末魔の声を喉から振り絞ると

 

 

私の中で

もう一度、大きく動き

 

 

雅治は

崩れ落ちるように果てた

 

 

 

 

 

 

 

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