5GHz動作のPentium 4のオーバークロックデモが近日実施予定
Pentium 4を5GHzにオーバークロックして動作させるデモをTWOTOP秋葉原本店 が1週間以内に行うと予告している。すでに同店の担当者は動作することは確認済みで、現在は動作の安定性などを確認している状態という。CPUはコスタリカ産の65nmプロセス製造Pentium 4 631 (3GHz)を使用している。なお、空冷で5GHzで動作するのを確認しているが、店頭でのデモはガス冷環境になる予定としている。
テスト中の空冷環境を見ると、大型フィンの両脇にセロテープで多数のファンを固定しているのがなんともユニーク。
担当者曰く「絶対やってみせます」。
これでもう困らない! 64ビット版Windows XP対応ソフト大集合
乗り換えの際に注意が必要なのは、これまで使っていたソフトを利用できない場合があるということ。Windows XP x64は“WOW64”という仕組みにより32ビット版のソフトも動作させることが可能だが、ウイルス対策ソフトやCDライティングソフトといったシステムの動作に深く関わるソフトは、正式に64ビット対応したものでないと動作しないことがほとんどだ。
そこで本特集では、Windows XP x64に正式対応しているオンラインソフトを集めてみた。とくにピックアップした7本については64ビット版を使用する意義も交えてご紹介する。さらに、窓の杜ライブラリ収録ソフトや過去にニュースでご紹介したソフトのうち、64ビット版が公開されているソフトのリンク集も掲載する。
なお、Windows XP x64の入手やインストールについては、(株)インプレスが主催するプログラミングコンテスト“Windows XP Professional x64 Edition ソフトウェアコンテスト”のホームページに詳細があるので、そちらを参照してほしい。
□Windows XP Professional x64 Edition ソフトウェアコンテスト
http://win64xp.impress.co.jp/
ドライバーやサービスの稼働状況をまとめて閲覧「DriverWalker」
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| 「DriverWalker」 |
本ソフトの画面は2分割型で、ウィンドウ左側のツリーペインに“カーネルドライバの管理”や“実行中のサービスプロセス”といった分類が表示され、ダブルクリックすると右側に詳細リストを表示できる。詳細リストはMDI表示に対応しており、ドライバーとサービスを並べて表示して見比べることなどが可能。また、ロールバックが可能なドライバーの一覧を表示したり、セーフモード起動時にロードされるドライバーやサービスを編集する機能も備えている。
【著作権者】山下 克宏 氏
【対応OS】Windows XP x64/Server 2003 x64
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】2.0.250.0(05/12/17)
□やました工房
http://www001.upp.so-net.ne.jp/yamashita/
右クリック拡張型のISOイメージ対応CDライティングソフト「ISO Recorder」
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| 「ISO Recorder」 |
本ソフトをインストールすると、ISOイメージの右クリックメニューから本ソフト独自のCDライティング画面を呼び出し、書き込みを行える。また、任意のフォルダやCDをISOイメージ化したり、CDのコピーを行うことも可能。
【著作権者】Alex Feinman 氏
【対応OS】Windows XP x64/Server 2003 x64
【ソフト種別】フリーソフト(寄付歓迎)
【バージョン】2(05/05/31)
□ISO Recorder v 2
http://isorecorder.alexfeinman.com/isorecorder.htm
64ビット対応ウイルス対策ソフト「avast! 4 Home Edition 日本語版」
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| 「avast! 4 Home Edition 日本語版」 |
本ソフトはファイルの読み書きを常時監視しウイルス実行を防止できるほか、送受信メールの監視や、任意のファイル・フォルダを指定して手動検索を行うことも可能。ウイルス定義ファイルやプログラム本体の自動アップデート機能も備えている。
なお、本ソフトは非商用の個人のみ利用できる。商用利用したい場合は、1年間の利用料が39.95米ドルのシェアウェア版“Professional Edition”も用意されている。
【著作権者】ALWIL Software
【対応OS】Windows XP x64
【ソフト種別】フリーソフト(非商用の個人利用のみ)
【バージョン】4.6.763(06/01/28)
□avast! antivirus software - computer virus, worm and Trojan protection by ALWIL Software
http://www.avast.com/
デスクトップ上のアイコン配置を画面の解像度ごとに記録・復元「いせ」
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| 「いせ」 |
本ソフトはタスクトレイに常駐し、タスクトレイアイコンの右クリックメニューからアイコン配置を保存できる。画面解像度の変更などによりアイコン配置が変わってしまったら、保存したアイコン配置を呼び出して復元を行えばよい。アイコン配置は画面解像度ごとに保存・復元可能なほか、配置をファイルに保存し呼び出すこともできる。
【著作権者】NMVL 氏
【対応OS】Windows XP x64/Server 2003 x64
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】0.03(06/01/15)
□プログラミング研究所 - トップページ
http://www.program-lab.jp/
64ビット版が追加された定番テキストエディター「EmEditor Professional」
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| 「EmEditor Professional」 |
また、IMEの扱いという面でも64ビット版を使用する利点がある。Windows XP x64の、64ビット版のソフト上では64ビット版のIMEしか利用できず、同様に32ビット版のソフト上では32ビット版のIMEしか利用できない。Windows XP x64に標準搭載された「MS-IME 2002」も、64ビット版と32ビット版が個別に用意されている。いずれもユーザー辞書は共用だが、使用するシステム辞書や辞書学習の効き具合といった設定は個別に行う必要があり面倒だ。64ビット版のIMEのみを利用すれば、管理も楽になり、64ビットならではのメリットだけを味わえる。
【著作権者】(株)エムソフト
【対応OS】Windows XP x64/Server 2003 x64
【ソフト種別】シェアウェア 4,200円(税込み)
【バージョン】5.00(05/12/21)
□EmEditor - テキストエディタ
http://www.emeditor.com/jp/
ソフトの64/32ビット種別に応じてIMEを自動切り換え「あいち」
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| 「あいち」 |
前述したとおり、64ビット版ソフトと32ビット版ソフト上では利用できるIMEが異なる。管理の利便性から見ればソフトもIMEも64ビット版で統一するのがベストだが、お気に入りのIMEが32ビット版しかない場合は、32ビット版ソフト利用時はお気に入りのIME、64ビット版ソフト利用時はMS-IMEというふうに、ソフトによって利用するIMEを手動で切り替える必要がある。「あいち」はこの切り替えを自動化してくれる。
本ソフトはタスクトレイに常駐して各ソフトの起動を監視し、起動したソフトが64ビット版か32ビット版かを判別して、あらかじめ設定したIMEに切り替えてくれる。また、切り替え時にタスクトレイのバルーンヘルプで通知を行ったり、切り替えを行わないソフトを指定することも可能。
【著作権者】NMVL 氏
【対応OS】Windows XP x64/Server 2003 x64
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】0.03(06/01/15)
□プログラミング研究所 - トップページ
http://www.program-lab.jp/
Windows APIやDirectXも扱える64ビット対応フリー統合開発環境「ActiveBasic」
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| 「ActiveBasic」 |
「ActiveBasic」は、比較的習得しやすいBASIC言語により、Windows APIやDirextXなどを使用した本格的なWindowsアプリケーションを作成できる統合開発環境。ソースコードエディターやコンパイラー、デバッガーが同梱されているので、インストールしてすぐに開発を始められる。
これまで、64ビット版のEXEファイルを作成するには、高価な開発ソフトを購入したり手間をかける必要があった。「ActiveBasic」の64ビット対応により、64ビットプログラミングの敷居が引き下げられたと言えるだろう。なお、“Windows XP Professional x64 Edition ソフトウェアコンテスト”では2月20日まで応募を受け付けている。もちろん、「ActiveBasic」で制作したソフトも応募可能だ。
【著作権者】Discoversoft
【対応OS】Windows XP x64
【ソフト種別】フリーソフト
【バージョン】4.20.00(06/01/27)
□フリーのBasic統合開発環境 - Discoversoft
http://www.discoversoft.net/
64ビット対応オンラインソフトリンク集
窓の杜ライブラリの収録ソフトやニュースでご紹介したソフトのうち、64ビット版が追加されたソフトをピックアップした。作者のホームページのほか窓の杜での紹介記事にもリンクしているので参考にしてほしい。 [インターネット・セキュリティ]
| 「Picea」v0.93
(06/02/01) |
フローチャート風に履歴をたどれるタブ切り替え型Webブラウザー | 紹介記事 |
| 「SmartFTP」v2.0.993
(06/01/22) |
サーバー同士でのファイル転送も可能なFTPクライアントソフト | 紹介記事 |
[画像・映像・音楽]
| 「Ota Music File Selector」v0.11.2
(06/01/15) |
エクスプローラ風の画面で音声ファイル管理やプレイヤー制御もできる | 紹介記事 |
| 「Picgl」v1.91
(06/01/17) |
テーブルの上へ写真を広げたように雑然と画像を並べて表示できるビューアー | 紹介記事 |
| 「Picmv」v1.09
(05/12/12) |
デジカメ画像をExif撮影日時に秒単位でリネーム後コピー | 紹介記事 |
| 「VirtualDub」v1.6.11
(05/10/02) |
オープンソースで開発されている動画編集・エンコードソフト | 紹介記事 |
| 「Windows Media Encoder 9 Series x64 Edition」v9.5
(05/11/16) |
Windows Media形式のデジタルコンテンツ制作・配信 | 紹介記事 |
[システム・ファイル]
| 「CopyExt - 拡張コピー」v3.00.3
(05/12/09) |
エクスプローラのファイルコピー機能を強化 | 紹介記事 |
| 「Daemon Tools」v4.0.3
(06/01/03) |
仮想CD-ROMドライブを作成 | 紹介記事 |
| 「Process Explorer」v9.25
(05/08/22) |
プロセスの親子関係を階層表示できるタスクマネージャー | 紹介記事 |
| 「Regmon」v7.02
(05/08/28) |
レジストリへのアクセスを記録し検索条件に一致するログを一覧表示 | 紹介記事 |
| 「VMware Workstation 日本語版」v5.5.1 Build 19175
(05/12/20) |
仮想PC作成・実行ソフト | 紹介記事 |
| 「wMD5sum」v1.3.6
(05/11/05) |
MD5ハッシュ値でファイルの同一性を確認 | 紹介記事 |
| 「リンク作成シェル拡張 for Windows 2000/2003/XP」v1.52
(06/01/15) |
NTFSのハードリンク機能を手軽に利用 | 紹介記事 |
[学習・プログラミング]
| 「EXEpress 64」v4.20
(05/09/28) |
セットアッププログラム作成ソフト | 紹介記事 |
ズラリ並んだマクロキーと淡い光を放つLCDモニタが
PCパーツの世界で需要の高まるゲームに特化したデバイス。元々ビジネス用途の高いハードウェアであるPCでゲームをする際に、それに特化した設計の製品が必要になるのは必然である。今回紹介するのは、近年最もシェアが拡大傾向にあるオンラインゲーム(MO/MMORPG)に特化したゲーミングキーボード「G15 Gaming Keyboard」だ。
最大の特徴として、キーボードとして類例がほとんどない「LCDディスプレイ」を搭載。さらに通常のキーボードとは独立したマクロ専用ボタンを18個も配置しており、全体のキーには3段階の明るさ調節が可能なLEDが光る。本稿ではG15 Gaming Keyboardの外観から独自の機構を紹介しつつ、さらにLCDディスプレイがもたらすゲームプレイ上のメリットについて紹介していきたい。
■ シルバーとブラックのカラーに青いLEDが映える美しい外観。手触りも好感触
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| シルバーとブラックで配色されたデザイン。キーは青色LEDで透過表示されているところがオシャレだ |
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| 付属品のパームレストを装着した状態。設置面積は通常よりもさらに大きくなる |
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| 室内を暗くしてみると、このようにキーが蒼く光る。部分的にではなく、全てのキーが青く光っている |
シルバーの部分は触るとすぐにプラスチックと感じるものだが、ブラックの部分はラバーやシリコン風のサラリとした肌触りとなっており、付属するパームレストも同じ感触。肌への吸い付きがよく、少しひんやりとするため、手を長時間置いてもあまり汗ばまないのが嬉しい。
独自機能としては、最大の特徴である独立した18個のマクロボタンをはじめ、マクロボタンのセットを3つ切り替えるボタン、マクロをレコーディングするボタンが左側に並んでいる。ファンクションキーの上部には左から、WindowsキーのON/OFFを切り替えるスイッチ、中央にはメディアファイルをコントロールする再生/停止といった4つのボタン、ボリュームコントロールなどに割り当てられるジョグなどが配置されている。
さらにそれらキーの上部には折りたたみ式のLCDディスプレイがある。LCDディスプレイの左右にはUSBハブのポートが2つ用意されている。ゲーム用のコントローラーやマウスを接続するのに最適だ。上部の右側にはボリュームをワンタッチでミュートできるミュートボタン、さらにキーの青色LEDやLCDディスプレイの明るさを調節できるボタンがある。
通常のフルサイズキーボードと比べて面積は大きい。本体サイズは多くの機構が加わったこともあり、W545×D225×H33(mm)と通常のフルキーボードよりワイドな設計になっている。ただ、扱いやすさは良好で、付属のパームレスト装着時には本体と机との段差がほとんどなくなる。パームレストを装着することにより本体の設置面積はさらに広くなるのだが、パームレストによる手の置き所のよさと、パームレストの肌触りのよさは、本製品の満足感にかなりのプラスを与えている。
キー配列は英字配列。繰り返しになるが、キートップの文字はプリントではなく、本体側からのLEDを写すために透明の作りになっているため、長い期間使用しても文字のプリントが削れて消えていってしまうようなことはない。むしろ気になるのは耐久性だが、作りはガッシリとしており、ゲーム用途でも安心して使えそうだ。
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| 大きさを比較するためタバコの箱を置いてみた。通常のフルキーボードよりもパーツが多いため、設置面積はかなり大きくなる。設置面積の大きさからは「巨大」という印象を受けるが、写真中央と写真右では厚みがあまりないことがわかる。巨大というよりも、薄く平べったい印象だ | ||
■ 堅すぎず、柔らかすぎず、反応はクイック。ゲーム用途でもタイピング用途でも問題が無い感触
筆者がキーボードを選ぶ際に考慮する点は多い。最も重要なものにタイピング時のフィーリングが上げられるが、これは個人個人で異なる好みの問題もあるだろう。その好みの中でも、万人に共通する部分を考えていくと、ゲーム用途としても、タイピング用途としても、まずキータッチが軽やかであり、かつ、軽すぎずに入力の手ごたえは感じられるもの、というのが、標準的な軸となるのではないだろうか。
G15 Gaming Keyboardのキータッチはどうかというと、非常に軽い。メカニカルキーではないため、打鍵音はあまり大きくなく、押すとほんの少し固めの「カコカコ」という音が出る。例えばマイクロソフトのキーボードであれば、もう少し柔らかい音で「パコパコ」という音、メカニカルキーのキーボードであれば「カチカチ」といった表現になる。キータッチに関しては単純に好みの問題なので、キータッチにこだわる人は購入前に店頭で確認することを強くお勧めする。
同時押下キー許容数は、6までの動作を確認した。通常、オンラインRPGなどでも「斜めに移動しながらインベントリを開く」など、3以上のキーを同時押ししたくなるシーンというのもあるにはあるが、6以上のキーを同時押ししたくなるシチュエーションは少ない。FPSでのプレイを考慮にいれても十分な性能だ。キー入力の反応は、キーストロークの6割ほどで入力が検知されているようなので、力を入れずに、なでるような押しかたでも入力される。そのため反応はかなり速い印象だ。
キーの角度は、手前から見て奥側に傾いており、背面にある折りたたみ式のスタンドを立てた状態でキートップが机と平行になるように設計されている。こうしたスタンドの使用を前提としたキーデザインも珍しい。奥傾斜は多少強めなので、慣れないうちは違和感を覚えるかもしれないが、慣れてくると手首や指の置き所としてはこれぐらいの傾斜が負担がかからず良さそうだと感じるようになった。この点に関しては机や椅子の高さが要素に加わってくるだろう。
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| 強めの奥傾斜がつけられたキー。スペースキーなどが並ぶ最前面だけは手前に傾斜が付けられており、手を軽く曲げた自然な状態でキーボードに置くようにできる | バックスペースキーを取り外してみた。四角い形状の部分にキーをはめ込むタイプ。青いLEDはこの中に納められている。他のキーも同様の作りになっているため、使用されているLEDの数はかなり多い。豪華な作りだ |
■ 最大54個のマクロを登録できるマクロキーは、マクロ用途でも、ショートカット用途でも便利
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| 左側に集められているマクロキー。18個のキーに加えM1、M2、M3というボタンで3つのマクロセットを選択可能だ |
マクロボタン周りの動作は本製品に付属する「G-seriesキーボードプロファイラ」で管理する。プロファイルは、ゲームごとにマクロボタンの割り当てセットを切り替えるもので、筆者の環境だと、インストール時のプロファイル検索で「ギルドウォーズ」が検出された。ちなみに筆者のPCには他にも、「ファイナルファンタジー XI」や「ファンタジーアース(β版)」、「エバークエストII」などがインストールされているのだが、これらは現状では非対応だったため、手動でプロファイルを構築していくこととなった。
以下、対応ゲームのひとつである「ギルドウォーズ」を例に使い方を紹介していく。自動検出された「ギルドウォーズ」のプロファイルを見てみると、インベントリやマップエリアなどのショートカットが割り当て用のマクロの選択肢として追加されていた。後はマクロキーに個別のマクロを割り当てればいい。
まずはこの初期プロファイルのマクロをキーに割り当ててプレイしてみた。ゲームプレイ時にはプロファイルに指定されている実行ファイルにフォーカスが移ったことが検知され、自動的にプロファイルが切り替わる。手動でプロファイルを割り当てたゲームでも、これは同様だ。自動で、ゲームに適したプロファイルに切り替わるのはわずらわしさがなく、かなり嬉しい。
通常のキーボードではIキーでインベントリを開き、Mキーでマップを開くというような操作をしていたものが、この割り当てによりマクロキーという完全にゲーム用のキーであるキーで行なえる。WASDに割り当てられている移動も、プロファイルの選択肢には組み込まれており、全てをフル活用すると、移動から各種操作に至るまでを18個のマクロキーで行なうことができる。
ただ、「ギルドウォーズ」はスキルの発動に1から8までの数字キーを使うなど、プレイ中に使いたくなるキーは18個では収まりきらない。結果、移動はWASDキー、スキルの発動は1から8の数字キー、他の各種ウィンドウオープンなどはマクロキーに割り当てた。
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| 左の写真「ギルドウォーズ」が自動的に検出されたところ。ギルドウォーズ用のプロファイルが設定される。プロファイルはゲームを開始することで自動的に切り替わるため、手動での操作は必要ない。また、写真右はプロファイルのマクロをマクロキーに割り当てているところだ | |
続いてもう一歩踏み込んだマクロを割り当ててみる。筆者がギルドウォーズでプレイ中のキャラクタは、ヒールワークが主な役割だ。そのため、パーティメンバーをターゲットしてヒールのスキルを発動させるという操作を頻繁に行なうのだが、これをマクロにしてみた。
マクロの作成は、ソフトウェア「G-seriesキーボードプロファイラ」でも作成できるが、キーボード単体でも作成可能だ。「MR」と書かれた丸いボタンを押すと、LCDディスプレイが記録状態に移る。これから記憶するマクロを割り当てるマクロキーを押し、その後にキーを1度ずつ押して記録していく。ここでは、キャラクタをターゲットするキーを押した後、ヒールのスキルを発動できる数字キーを押した。最後に「MR」ボタンを押せば記録と割り当てが完了。割り当てたマクロキーを押すと、ターゲットを変更してヒールを唱えるという動作が一瞬で実行された。この調子でパーティメンバー全員分のターゲット&ヒールのマクロを作成した筆者。ヒールワークが圧倒的に楽になった。操作にまごつくこともなく、直感的に操作できる。もうベーシックなキーボードには戻れない。
このマクロレコーディングで記録できる操作は、あくまでキーボード操作に限られ、マウスでの操作は記録されない。多くのPCゲーム、特にオンラインRPGにおいては、キーボード操作でシステム的な操作のほとんどをカバーできるため、それほどには問題はないだろう。本製品のマクロレコーディング機能に対してもそうだが、度を越えた利益の追求に使うと、効率がよくなる代わりにゲーム体験は味気なくなってしまう可能性がある。その点にもご注意頂きたい。
マクロキーは18個、と何度か記述しているが、このキーはマクロキー群の上部にある「M1」、「M2」、「M3」の3つのボタンを切り替えることによって、18個まるごと割り当てを切り替えることができる。つまり、合計54個のマクロが設定可能なのである。しかも、この54個という数字は、1プロファイル辺りのもの。「ギルドウォーズ」のプロファイルで最大54個、別のゲームのプロファイルで最大54個、といった具合だ。
「ギルドウォーズ」では、RPGモードというオンラインRPGに近い内容と、PvPモードという、他のプレーヤーとの対戦がメインになる2モードがあるので、マクロセットのM1をRPGモード用、M2をPvPモード用としてみた。このマクロキーとプロファイルの動作だけでも筆者にとってPCゲームをプレイするのに欠かせない存在なのだが、さらに大きな特徴が本製品にはある。続いてはそちらを紹介していこう。
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| MRと書かれたキーを押すと、動作の記録開始。写真中央にもあるとおり、記録中はLCDディスプレイにガイドが出るため、操作が理解しやすい。筆者は写真右のようにヒールのスキル発動を多く割り当てて、かなり便利に活用している | ||
■ PCゲーマーのかゆいところに手が届く「LCDディスプレイ」
オンラインゲーム、特にMMORPGをプレイする際に、ゲームとは関係がない曲を聴きつつプレイをしている方は結構多いのではないだろうか。または、全画面表示の状態でPCゲームをプレイしていて、MSNメッセンジャーなどのコミュニケーションソフトにメッセージが届いていないか気になった覚えがある方はいないだろうか。
筆者はこの両方に当てはまる。そんな筆者が常々考えていたのは、モニターとはまた別の独立したサブディスプレイのようなデバイスが欲しいということだ。そこにメッセンジャーの通知や未読メールの受信、再生中の曲の曲名などが表示されて欲しいと思っていた。
キーボードの上部にあるLCDディスプレイがまさにそれなのだ。LCDディスプレイの動作には標準の状態で、現在時刻や未読メール数を表示する「LCDクロック」、CPUの使用率やメモリの使用量をパーセンテージで表示する「パフォーマンスモニタ」、再生中の音楽ファイルの曲名、アーティスト名、再生時間などを表示する「メディアディスプレイ」などが用意されている。
これらのLCD表示は自動的に切り替えるモードと手動で表示を切り替えるモードがあり、不要なものの実行を停止することも可能。筆者がプレイしているゲーム類にはなかったのだが、ゲーム中のデータ(FPSでは、武器の弾数など)を表示するプログラムもあるということだ。
メディアキーボードと言われるようなキーボードでも、MP3ファイルのコントロールなどは可能なものが多いが、曲名やアーティスト名などはモニターで確認することになる。ゲームをプレイ中には、プレイ中のゲームからアプリケーションを切り替えて再生しているソフトを確認することになるのだが、筆者などはその動作がわずらわしい。
本製品のLCDディスプレイでは、再生中の曲情報を視線を動かすだけで確認できる。再生ソフトはWindows Media PlayerやiTunesに対応しているようだが、後述のユーザー作成のプログラムを利用するとWinwmpなどもコントロール可能になる。時刻の表示やPCのパフォーマンスもキーボード単体で確認できるのも嬉しい点だ。日本語のフォントをキーボード側で持っているようで、日本語の表示も問題ない。
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| 左から「LCDクロック」、「パフォーマンスモニタ」、「メディアディスプレイ」を表示しているところ。これらの表示項目は自動的にクロールするものと、手動で切り替えるモードが選択可能。手動の場合はLCDの下にある丸い黒いボタンで切り替え可能だ | ||
さて、これだけでは筆者の望みは満たされない。筆者がPCゲームプレイ中に最も悩ましいのが、フルスクリーン状態でゲームをプレイ中にメッセンジャーで送られてきたメッセージに気付かず対応できない、というものだ。最近のタイトルではウィンドウ状態でのプレイが可能なものが多いが、代表的なところでは「ファイナルファンタジー XI」をはじめとするプレイオンラインコンテンツは、今のところすべてフルスクリーンのみだ。
本製品のLCDディスプレイでなんとかメッセンジャーの状態を表示できるようにならないだろうかとネット上を探したところ、発見したのが、G15 Gaming Keyboardを所有する海外ユーザーのコミュニティ「Logitech G15 Forums(http://www.g15forums.com/)」だ。G15 Gaming KeyboardのLCDディスプレイ向けのプログラムは、本製品にも付属する「LCD Studio」というソフトで作成が可能で、このフォーラムには、ユーザーが独自に作成したLCDディスプレイ用のプログラムがアップロードされている。
アップロードされているプログラムを見ていくと、MSNメッセンジャーの通知や状態を表示するプログラムを発見! さっそくこれをダウンロードして読み込ませた。すると、LCDディスプレイにメッセンジャーに登録されているメンバーの状態が表示されるようになった。オンライン/オフラインの通知はもちろん、自分に送られてきたメッセージを通知、さらに内容も見れるほか、メッセージの履歴も見れるという優れものだ。日本語のフォントをキーボード側で持っているので、問題なく日本語テキストまで表示されている。フルスクリーン状態でゲームをプレイしてみたところ、通知やメッセージの受信もしっかりとディスプレイに表示される。筆者の積年の悩みはこれで解決したのだ!
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| MSNメッセンジャー用のLCDディスプレイプログラムを導入したところ。登録しているメンバーのオンライン/オフライン通知はもちろん、受信したメッセージの内容、さらに履歴もLCD下の4つの黒いボタンでたどることができる。もちろん全画面でゲームをプレイ中にもこれは機能する。人によってはかなり魅力的な機能だろう | ||
他にも多数のLCDディスプレイ用プログラムがすでに作成されている。例えば、FPSプレーヤーの方にはお馴染みのボイスチャットソフト「Teamspeak」に対応するプログラムもある。Teamspeak用のプログラムでは、自分が入っているチャンネル名、さらに同チャンネルにいるメンバー数が常時表示される。自分が声を出しているときには「Speaking」と表示され、他のメンバーが話している時には話しているメンバーの名前が表示されるのだ。
複数人数で負荷の軽いボイスチャットが可能なTeamspeakだが、全画面でゲームをプレイしているときに複数人数が一斉にしゃべっていると誰が話しているのかわからないことがあるし、新たにログインしてきたメンバーが誰なのかを確認するにはフォーカスを変えなければならない。そういった悩みは全てLCDディスプレイが解決してくれる。ゲームプレイを中断する必要がなくなるのだ。
他にも、ネット回線の転送率などを常時表示してくれる「ネットスピード」、Direct Xを使用したゲーム画面の撮影に便利な「Fraps」も、最新版ではこのLCDディスプレイに対応している。Frapsを起動中にはゲーム画面のFPS値をLCDに表示することが可能だ。
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| 写真左と中央はボイスチャットソフト「Teamspeak」用のLCDプログラムが動作しているところ。フォーカスをTeamspeakに合わせると、プロファイルが自動的に切り替わる。LCDプログラムではチャットのチャンネルにいるメンバーや会話の状態が随時表示される。写真右は回線の状態を表示するLCDプログラム「ネットスピード」だ | ||
■ 筆者のマストアイテムとなった「G15 Gaming Keyboard」。オンラインRPGプレーヤーに強くオススメしたい
ゲームに直結している便利なマクロキーの存在。さらにゲームプレイに直結しているものも含めて、ゲームプレイの環境に至るまでをフォローしてくれた「LCDディスプレイ」は非常に素晴らしく、オンラインRPGをプレイする機会の多い筆者にとって「G15 Gaming Keyboard」はマストアイテムとなった。WindowsキーのON/OFF切り替えや、メディアファイルコントロール用のボタン類を含めても、ゲームプレイ時のフォローがしっかりとなされている。コミュニティを味方に付けているのも強味だろう。
ちなみに本稿もG15 Gaming Keyboardを使って書いているが、使用感は上々。タイピング目的でもメディアファイルの操作やLCDディスプレイの存在はありがたい。また、キータッチのよさや、パームレストの具合は長時間のゲームプレイにも関係してくる。特にプレイ時間が長くなりがちなオンラインRPGの類では重要な点だろう。
LCDディスプレイの制御プログラムをユーザーが作成可能なのも嬉しい点だ。海外では半年ほど先行して発売されている本製品だが、そのおかげですでにLCD用のプログラムが複数存在しており、キーボードを購入すれば即利用できる。日本では2月10日に発売だが、日本のユーザーからも便利なものや、ユニークなLCD用プログラムが登場することを期待したい。
筆者にとってマストアイテムとなった本製品だが、ひとつ要望がある。それは日本語配列のタイプも発売して欲しいという点だ。本製品は英字配列のみとなっているのだが、筆者は長く日本語配列のキーボードを使ってきたため、選択の余地があれば迷わず日本語配列のキーボードを選ぶ。本製品の日本語配列版が出てくれれば、故障にも備えて複数台購入したいぐらいである。
各社がGeForce 7800 GS搭載カードを発表
2月2日(現地時間) 発表
米NVIDIA のAGP 8X対応GPU「GeForce 7800 GS」の発表を受け、各社が搭載カードを発表した。
米eVGA は、「e-GeForce 7800 GS」シリーズ4モデルを発表。最上位の「e-GeForce 7800 GS CO Superclock・EVGA fan」は、コア/メモリクロックはがそれぞれ460MHz/1.35GHzで動作し、同社のオリジナルファンを搭載したモデル。GDDR3メモリを採用し、容量は256MB、メモリバンド幅は43.2GB/sec。
ほか、コア/メモリクロック(以下同)がそれぞれ460MHz/1.35GHz/リファレンスファン採用の「同Superclock・Reference fan」、430MHz/1.3GHz/オリジナルファン採用の「同,256MB DDR3,EVGA fan」、375MHz/1.2GHz/リファレンスファン採用の「同,256MB DDR3」を用意。インターフェイスは共通で、ミニD-Sub15ピン、DVI-I、Sビデオ出力を備える。
□eVGAのホームページ(英文)
http://www.evga.com/
□製品情報(英文)
http://www.evga.com/articles/276.asp
米XFX は「XFX GeForce 7800 GS」と「XFX GeForce 7800 GS eXTreme」の2モデルを発表。コア/メモリクロックは前者が380MHz/1.2GHz、後者が440MHz/1.3GHz。価格は299ユーロ(約42,900円)前後。同社は同製品に「The Last Samurai of AGP」と命名している。
□XFXのホームページ(英文)
http://www.xfxforce.com/
□ニュースリリース(英文)
http://www.xfxforce.com/web/company/viewNews.jspa?newsId=144424
台湾SPARKLE
は「GeForce 7800 GS AGP」を発表。コア/メモリクロックはそれぞれ375MHz/1.2GHz。ビデオメモリはGDDR3で、容量は256MB。
2.5インチ以下が優劣を決めるHDD業界
●小型HDDへの取り組みが分けた明暗
2005年末から2006年にかけて、ストレージ業界で大きな動きがあった。1つは2005年12月21日に発表されたSeagate TechnologyによるMaxtor の買収、もう1つは富士通によるHDD事業の強化方針の表明 である。
一見するとこの2つのニュースには何の関連性もないように見えるのだが、筆者にはあることが関連しているように思えてならない。それは、成長分野に対する取り組みの問題だ。
現在、世界のPC市場で最も顕著な伸びを示しているのはノートPCの分野である。わが国のみならず、米国でも市場全体に占めるノートPCの割合が50%を超えたようだが、今、最も急速にノートPCの売り上げが増大しているのは中国らしい。昨年から、Intel製チップセットが不足し、Intel自身が純正のマザーボードにATI製のチップセットを採用 せざるを得なくなっているほどだが、その原因も中国向けのノートPC用チップセットの出荷が予想を上回るペースで進んだためだという。
ノートPCの出荷が伸びれば、当然、2.5インチや1.8インチといった小型HDDの需要が高まる。実際、2.5インチや1.8インチのHDDは市場で不足しており、価格も下がっていない。また、現行製品の引き合いが強いこともあって、大容量化を急ぐ雰囲気があまり感じられない。
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| 垂直磁気記録を採用したSeagateの2.5インチ160GB HDD |
もちろん大容量化が進まない理由としては、歩留まりの向上が進まないことや、記録技術の切り替え期(垂直磁気記録への切り替え)にあるといった技術的な側面が大きいハズだ。しかし、今、売れて売れてしょうがない現行製品があるのに、どうして次期製品の製品化を急いで、現行製品の値崩れを招く必要があるだろう。それくらい、2.5インチや1.8インチHDDの市場は逼迫しており、この市場で上手くいっているところと、そうでないところで、業績にも明暗がクッキリと出ている。実は、HDD業界にあってMaxtorは、ほとんど唯一、今も2.5インチや1.8インチといった、小型のHDDを手がけていないメーカーなのである。
HDD事業の強化を宣言した富士通の場合、現時点のラインナップはサーバー向けの3.5インチと、ノートPC向けの2.5インチで構成されている(デスクトップPC向けの3.5インチは、かなり前に撤退した)。事業強化のポイントは、2.5インチHDDの強化と、1.8インチHDDへの新規参入の2点だ。
2.5インチHDD事業の強化ポイントは、次の5点である。
・年内に200GB級の製品をリリースする
・ハイエンドPC向けにスピンドル回転数が7,200rpmの製品をリリースする
・垂直磁気記録方式を採用したドライブを年内にリリースする
・温度特性の高い車載向けなどPC用途以外の製品化を計画
・サーバー向けHDDの2.5インチ化を推進
こうした強化方針の背景は、2005年1月31日に発表された富士通の「2005年度第3四半期及び9カ月類型連結決算概要」の補足資料 を見れば明らかだ。それによると、PC/携帯電話とHDDを主な事業とするユビキタスプロダクトソリューション事業部の黒字化の原動力となっているのはHDDなのである。
同様のことは、2.5インチHDDを主力とする東芝の決算にも見て取れる。東芝が1月31日に発表した2005年度第3四半期決算(連結)ではHDD事業単独の業績は明記されていないものの、業績概要および業績見通し では、デジタルプロダクツ部門のトップで「HDD(磁気ディスク)装置を中心とするストレージ(記憶装置)が好調」と書かれているほどで、電子デバイス部門のNAND型フラッシュメモリと並んで好業績の要因であることは間違いない。東芝と富士通の共通点は、デスクトップPC向けの3.5インチHDDを手がけていないことだ。
デスクトップPC向けの3.5インチHDDも手がける専業メーカーでは、Seagate Technologyが2006年1月18日に2006年第2四半期(2005年10月~12月)決算 を発表している。同社はこの四半期に23億ドルの売り上げと2億8,700万ドルの利益という記録を打ちたて、通年での業績予測を上方修正した。その最大の要因は、対前年比で136%、前期比でも20%という顕著な伸びを見せたモバイル部門にある。
またWestern Digitalも、2006年1月26日に発表した2006年第2四半期(2005年10月~12月)決算 において、1,810万台のドライブ出荷により11億ドルの売り上げと、1億430万ドルの利益を得たことを明らかにしている。中でも最も高い成長を見せたのはモバイル向けの2.5インチHDD「Scorpio」で、前期の100万台に対し140万台を出荷しており、台数ベースで40%の成長を達成した。
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| 【図1】日立製作所2005年9月中間期連結決算発表会資料より |
その一方で、同じくモバイルからエンタープライズ向けまで幅広く手がけるHDD専業メーカーの日立グローバルストレージテクノロジーズを抱える日立製作所は、2005年10月31日に発表した2005年9月中間期連結決算においてHDD事業が2005年度通期において360億円の赤字となる見通しになったことを明らかにした。これは、半年前の見通し(300億円の赤字)よりさらに悪化しており、その要因として競争激化による価格下落と、歩留まり改善が遅れていることを挙げている(図1)。
しかし2006年2月3日に発表されたばかりの2005年度第3四半期連結業績 では、2005年度通期でのHDD事業における赤字見通しが270億円に圧縮される見通しとなり、2005年度第4四半期(2006年1月~3月)では黒字化する見込みとなっている。内訳では1.8/2.5インチの小型HDD、3.5インチHDDともに出荷台数が増えており、歩留まりが改善しつつあることがうかがえる。
そしてSeagateに買収されることで合意したMaxtorになると、2006年1月31日に発表した2005年第4四半期(2005年10月~12月)決算 が、当期売上高が9億6,900万ドルで1,570万ドルの純損失であることを明らかにした。通年(2005会計年度)では売上高が38億9,000万ドルで、4,330万ドルの純損失となっており、ドライブ出荷台数も5,300万台で、前年度の5,360万台から減少している。冒頭でも述べたように、Maxtorの主力は3.5インチHDDで、2.5インチや1.8インチといった小型HDDは手がけていない。
今回の決算で注目されたのは、損失に1インチHDDプログラムの中止に伴う290万ドルの費用が含まれていることで、Maxtorも小型HDDをやろうとはしたようだ。ただ、1インチHDD最大の顧客であったハズのAppleがiPod miniを止め、NAND型フラッシュメモリを採用したiPod nanoに切り替えたので、市場の見通しがつかない、ということだろう。上述した日立の決算においても、1インチHDDを含む「エマージング」分野は、前年の225万台が88万台へ激減しており、iPod nanoショックをもろにかぶった格好だ。
●デスクトップは2.5インチ、ノートPCは1.8インチが主流に
以上のような動きからみて、今後IT分野(PCおよびサーバー)で使われるHDDの主流が2.5インチになることはまず間違いないだろう。富士通が掲げる7,200rpmの製品、サーバー向け2.5インチHDDの強化は、その証である。7,200rpmの2.5インチHDDが狙うのは、バッテリ駆動のノートPCより省スペース、低雑音のデスクトップPCに違いない。IntelもYonah(Intel Core Duo)について、デスクトップPC向けに販売する方針を明らかにしている(デスクトップPC向けの945GTチップセットをアナウンス済み)。
もちろん現状の容量では、まだすべてのデスクトップPCを2.5インチに置き換えることは難しい。が、富士通のいう200GB HDDや250GBクラスの製品が出現すれば、容量的な問題はなくなる。また、それより大きな容量が必要な場合は、2.5インチHDDを複数搭載する方が、大容量の3.5インチHDDを搭載するよりも、体積、消費電力、信頼性(RAID)の点で優位になり、PCベンダとしても付加価値が付けやすくなるという点で好まれるのではないだろうか。プロセッサがマルチコアなら、HDDはマルチドライブ、というわけだ。
サーバーにおいてもすでに、HP、IBM、Dell、Sun Microsystemsなど大手ベンダーは、2.5インチHDDを採用した製品をリリースしている。これまでは、インターフェイス(コネクタサイズ)の問題から2.5インチHDDの採用は限定的(ブレードサーバー等)だったが、SAS(Serial Attached SCSI)の本格的な普及により、コネクタの問題は解消された。
元々、3.5インチの外形でも、内部には高速化に有利な3インチや2.5インチといった小径のプラッタを採用していたHDDが多かっただけに、SASの普及を期に2.5インチHDDが主流になる可能性は高い。ブレードサーバーでも明らかなように、サーバーの世界でも高密度化が時代の要請であり、HDDは小さい方が望ましい。5V単一電源を採用する多くのモバイル向け2.5インチHDDと異なり、エンタープライズ向けHDDでは5Vに加え12Vも必要になる製品が多いが、それでも3.5インチプラッタのHDDに比べれば、消費電力は低い。これもサーバーの高密度化に貢献するだろう。
こうしてIT分野が2.5インチに移行した後も、おそらく家電製品向け(HDDレコーダ向け)に3.5インチHDDは使われ続けるだろう。PCもローエンドは3.5インチHDDでも良い気がするのだが、かつてローエンド向けに提供された5インチHDD(QuantumのBigfoot)があまり成功しなかったことを考えると、PC向けは基本的に2.5インチということになるのではないかと思う。
これにあわせて、ノートPCでは1.8インチHDDの採用が拡大していくだろう。現状ではまだ容量が不足しているように感じるが、大容量化、高密度化はいずれ避けられない。今、売れているからといって、いつまでも大容量化を避けていては、NAND型フラッシュに立場を脅かされてしまう。1.8インチHDDは、3.3V単一電源で駆動できるため、2.5インチ以上に省電力化も期待できる。Intelは、メインストリームノートPCのバッテリ駆動時間を8時間まで延ばしたいとしているが、HDDの小型化はそれにも貢献することだろう。デスクトップPCの2.5インチ化、ノートPCの1.8インチ化は、2007年後半あたりから目立ってくるのではないだろうか。




































