9月2日、TACHIKAWA STAGE GARDENであった「Hello! Project 2023 Summer CITY CIRCUIT ANGERME CONCERT TOUR「BIG LOVE」ENCORE」に行ってきました。

アンジュルムは、リーダーとしてグループを率いてきた竹内朱莉ちゃんの卒業を挟んでの夏ツアーとなり、大きな変化があった中でのアンコール公演でした。
春ツアー(5月)のセトリとの違いは、コンサート中盤でやっていたアルバム「BIG LOVE」収録曲とスマイレージ曲のユニットでのパフォーマンスを、「赤いイヤホン」~「限りあるMoment」の4曲を全員でパフォーマンスするものに変更したこと、そして、コンサート締めくくりを「スキちゃん」から「夏将軍」に変更したことです。セットリストの面でも、たけちゃんの送り出しから、新しいアンジュルムをアピールするモードに切り替わった印象でした。そして、千秋楽のこの日は、最後の「夏将軍」で新メンバーも参加してパフォーマンスし、その意味でも新しい出発を印象付けるコンサートだったと思います。

SEに続いて「ぶっ壊したい」から始まったコンサート。「出すぎた杭は打たれない」「泣けないぜ…共感詐欺」「アイノケダモノ」と会場を熱くするナンバーを、序盤から次々にたたみかけていきます。
最初のMCで新リーダーになった上國料萌衣ちゃんが「ついにやってきましたツアーファイナル!ステージに出る前からみなさんの声が大きくてうれしかったです」と挨拶し、続いて、前日に誕生日だった松本わかなちゃんをお祝いします。
「後輩も増えて、最年少じゃなくなったので、お姉さんになれたらなと思います」と16歳の抱負を述べるわかなちゃんに「15歳から先輩のようで、いろんなことを教えてもらったり、注意もされたりしてます」とかみこちゃんが応え、会場から納得の笑いと拍手が起こります。そして、会場全体でバースデーソング歌いました。
「千秋楽なので、バチバチに盛り上がっていきましょう!」と言った後、「暑いので、体調が悪くなったら座ってゆっくり見てもらえばいいので、みなさんが楽しめるような楽しみ方で楽しんでいきましょう!」とかみこちゃんらしい呼びかけとともに、「ええか!?」から始まるスマイレージ曲のブロックへと続きました。

中盤のMCでは新メンバーの下井谷幸穂ちゃんと後藤花ちゃんが登場。秋ツアーに向けてリハーサル中とのことで、ゆっぴょん=幸穂ちゃんが「不安な日々が続いていますが、とにかく自分が楽しんで、悔いがないようにしたい」、はなな=花ちゃんが「ダンスの壁にぶち当たっていますが、自分らしく明るく元気に頑張りたい」と、それぞれ意気込みを述べました。
続いて、佐々木莉佳子ちゃんが持ってきた3枚の写真を見ながらのトーク。川村文乃ちゃんと伊勢鈴蘭ちゃんが地元の気仙沼に来てくれて、3人でお祭りに行ったという話です。その後、お祭りの屋台で好きだったものを質問されて、川名凛ちゃんがヘリウムガス(そんなのがあったんだ…)、平山遊季ちゃんがスーパーボール掬いと答えていました。

今回、たけちゃんのパートを誰が歌うのか注目していたところ、川村文乃ちゃんが最後のMCで「前後に歌うメンバーが、続けて歌うことになっていた」と明かしました。ファン仲間に教えてもらったところによると、それがトラブル等でメンバーが欠けた時の決まり事になっているとのこと。かむちゃんが「このツアー限定だった」と言っていたので、今後、改めて歌割が決まるようです。そのかむちゃんは、たけちゃんと前後する歌割が多かったとのことで、「46億年LOVE」の落ちサビを一人で歌ったのを初め、かなりのパートを任され、見せ場が多くありました。かむちゃんと言えば可愛い声の印象がありましたが、迫力ある歌声でとてもカッコ良かったです。信頼のパフォーマンスをきっちりと見せることができるメンバーだと改めて思いました。
1曲目の「ぶっ壊したい」から、歌唱面で特に目が行ったのは、平山遊季ちゃんでした。6月の横浜アリーナ公演でも注目しましたが、凛とした表情と歌声がカッコ良くて、アイドルというよりヴォーカリストという感じです。
伊勢鈴蘭ちゃんが体調不良だったのか、途中、ステージから捌けたことがあったのですが、最後のMCで「どういう顔で戻っていいか分からなかったし、MCも出るのをやめようかと思ったんですけど、メンバーもみなさんも優しく受け入れてくれたので、戻って来れた」と言っていました。「アイノケダモノ」で不在に気がつき(落ちサビの「鈴蘭さま!」が「文乃さま!」になっていました)、「良い奴」で戻ってきた時、自分が思っている以上に鈴蘭ファンだったと気づきました。しなやかなダンスに加え、憂いを含んだ歌声が魅力的で、今のアンジュルムになくてはならないと思いました。
存在感の強さが増した松本わかなちゃん、フックになる部分で見せ場が多い為永幸音ちゃん、ますます綺麗になっている川名凜ちゃんの三色団子も全力のパフォーマンスを見せてくれました。また、橋迫鈴ちゃんが最後のMCで「この『BIG LOVE』は春も合わせるとすごく長いツアーで、その間に竹内さんの卒業があったり、新メンバーの加入があったり、大きな変化のあったコンサートだったと私の胸の中に刻まれました。すぐに秋ツアーが始まるので、気持ちを切り替えて頑張りたいと思います」と総括的な発言をしていて、年下メンバーの成長を感じさせるライブでした。

アンジュルムらしく熱く楽しいライブが展開され、新体制になっても死角がない最強ぶりを見せたコンサートでしたが、新体制でのライブに対する思いはいろいろあったようで、特に年上のメンバーの最後のMCからその様子が伝わってきました。
エース兼リーダーとしてスポットライトを浴び、ステージを引っ張っていた新リーダーの上國料萌衣ちゃんは、途中で「泣きそう」と言いながら、「私たちの居場所は、みなさんがいるから成り立っているので、みなさんの応援がありがたいと思いました。BIG LOVEを感じ過ぎて、こんな暖かい世界が続いてほしいと思いました。秋ツアーは11人体制になりますが、これからも一生懸命頑張っていきたいと思います」と述べました。
グループの中心で抜群の存在感を見せていた佐々木莉佳子ちゃんが最後に挨拶し、何度も涙を堪える様子を見せながら、「春ツアーとほぼ一緒のセトリだったので、タケさんが卒業した後、心配した人もいると思うんですが、私的にはそういうのが悔しくて、自信を持って『これが今のアンジュルムです!』と言えるようにリハーサルを重ねてきました。初日にちょっと不安だった私を今は殴りたいぐらい、本当にアンジュルムは最強です。この夏ツアーが、私たちとみなさんの思い出として刻まれた事がうれしいです」とツアーを振り返りました。
こうしてメンバー一人ずつ感想を述べた後、新メンバー2人がメンバー全員のタオルを持って再登場し、ラストの「夏将軍」を一緒にパフォーマンス。明るく元気な様子を見せてくれました。

たけちゃんの卒業を糧に、メンバーそれぞれがさらに強くなることでグループを成長させ、それに対してファンが惜しみなく声援を送る、そんなBIG LOVE溢れるライブになった千秋楽でした。

セットリスト
SE
01.ぶっ壊したい
02.出すぎた杭は打たれない
03.泣けないぜ…共感詐欺
04.アイノケダモノ
MC
05.ええか!?
06.「良い奴」
07.好きよ、純情反抗期。
08.大人の途中
MC(新メンバーとトーク…上國料、川村、下井谷、後藤。写真でトーク…佐々木、川名、平山)
09.赤いイヤホン
10.次々続々
11.愛・魔性
12.限りあるMoment
MC
13.Survive~生きてく為に夢を見んだ
14.エイティーン エモーション
15.46億年LOVE
16.愛すべきべき Human Life
MC(一人ずつ感想)
17.夏将軍