6月21日、横浜アリーナであったANGERME CONCERT 2023 BIG LOVE 竹内朱莉 FINAL LIVE 「アンジュルムより愛をこめて」に行ってきました。


アンジュルムの2代目リーダー、たけちゃんこと竹内朱莉ちゃんの卒業コンサート。そして、スマイレージ時代も含めて初の横浜アリーナ単独公演でした。

開場時刻にあわせて到着すると、横アリに向かう道路に人がいっぱいいて、まるでお祭りのようでした。チケットがソールドアウトになった満員の横アリ、女性客の多さも印象的。入場して、ロビーに多くのフラスタが並び、その先に「Graduation Flower」の大きなハートが見えました。

OAで登場したOCHA NORMAは7月26日リリースの3rdシングルの中から「オチャノマ マホロバ イコイノバ~昭和も令和もワッチャワチャ~」を披露しました。仕掛けが多くて、ハロプロっぽいテイストが満載の、ノリの良いナンバーだというのが初見での感想です。

アリーナ全体が青一色に染まり、「愛」の字がビジョンに映し出されたオープニングから「ぶっ壊したい」でコンサートがスタートしました。ステージの手前に下りた薄い幕に映像を映し、その向こうでパフォーマンスを見せた後、スクリーンが落ちて「出すぎた杭は打たれない」へと展開する演出。ロックっぽい序盤で目がいったのは平山遊季ちゃんでした。スタイルが良く、きりっとした顔立ちがアイドルというよりは、ロックシンガーを思わせるカッコ良さです。
続く「マナーモード」でセンターステージに移動するメンバー。この日は席に恵まれ、アリーナ席(1階スタンド)の外周に近い席で、メインステージからセンターステージへの移動ルートになっていたため、その都度、目の前をメンバーが通っていくのですが、みんな映像で見るより遥かに綺麗で可愛い。松本わかなちゃんなどは本当にちっちゃくてベビーフェイス。「赤ちゃん」と呼ばれるのがよくわかりました(パフォーマンスのカッコ良さやしっかりしたMCとのギャップも魅力)。
春ツアーではセトリに入っていなかった「人生、すなわちパンタ・レイ」では、観客から歓声が上がりました。最初の台詞はやっぱり、この日の主役のたけちゃん。

最初のMCでたけちゃんが「今日、私、卒業するらしい」と言うと、会場がエーイング、「いや、そう言われても卒業するもんだぜ?!」との答えに笑いが起こりました。「まったく実感がない」と言うと、上國料萌衣ちゃんが「そういえば円陣もみんな泣いてない…」と呟き、たけちゃんが「誤解やめて!」と突っ込みます。たけちゃんのキャラクターもあって、この後も含めて楽しい笑いになる場面が多く、全体として笑顔がいっぱいの卒コンでした。
続いて、「赤いイヤホン」から始まるアンジュルム曲のブロック。「愛されルート A or B?」「次々続々」「悔しいわ」「ドンデンガエシ」とボルテージが上がっていきました。特に近くで見ることができたメンバーでは、川名凜ちゃんがカッコ良く、伊勢鈴蘭ちゃんが色っぽく、上國料萌衣ちゃんの美しさが圧倒的。

スマ2期オーディションからのたけちゃんの歩みをたどるVTRに続いて、衣装チェンジしたメンバーが登場して「ちょいカワ!」コールで煽ります。「私、ちょいとカワイイ裏番長」からのスマイレージ曲のブロックは、声出しが解禁され、特別な公演だったこともあってか、これまでとは盛り上がりが違いました。
たけちゃんソロによる「タチアガール」に続き、6スマにちなんでたけちゃんと他のメンバー5人ずつのシャッフルグループで、スマイレージ時代の楽曲をメドレーで披露していきます。参加しないメンバーは外周に置かれた椅子に座っているのですが、一緒に盛り上がる様子が可愛い。また、パフォーマンス中にたけちゃんと橋迫鈴ちゃんがじゃれ合うところも見られてほっこりしました。
センターステージに集まって「スキちゃん」でメドレーを締めくくり、アンジュルムの卒コンの定番曲の「交差点」へ。これまでメンバーの卒コンの度に涙になって歌えなかったたけちゃんは、歌を送られる立場になった今回も、最初は笑顔を見せていたものの、輪になって歌うメンバーに最後はやっぱり涙になりました。
続いて、卒業するたけちゃんのためにつんく♂さんが作詞・作曲した最新曲の「同窓生」を披露。メンバー全員がバルーンを持ってアリーナを一周するパレードが、多幸感あふれてとても素敵でした。
MCで「いやぁ、泣いたね〜」と言うたけちゃん。メンバーが客席を煽って盛り上げた後、本編最後のブロックは激しいダンスがカッコいい最新シングルの「アイノケダモノ」から始まりました。

「Survive~生きてく為」に続いて、「46億年LOVE」「愛すべきべき Human Life」「大器晩成」と鉄板曲で最強ぶりを見せるパフォーマンス。「大器晩成」の落ちサビで「どんな時代にも 流されずに」と歌う松本わかなちゃんのパートでは、ビジョンにそれぞれの時代のたけちゃんを並べた画像が映し出されたのが感動的でした。

アンコールでは、たけちゃんが赤と青のドレスで登場。赤はスマイレージ時代のメンバーカラーで、アリーナを埋める青いペンライトにも、徐々に赤が混じっていきます。そして、歌った「行かなくちゃ」は堂島孝平さん作曲による卒業に向けたナンバー、たけちゃんの卒業曲にピッタリのとても良い楽曲です。
卒業の挨拶は手紙の朗読ではなく、スピーチと言うよりは普通に語りかけ、対話するように気持ちを伝えたのもたけちゃんらしいと思いました。
「書道で世界をめざす」と決意を述べた後に「ここで発表があります」と切り出し、「私これからも、歌います!踊ります!またステージに戻ってきます!みんなに会える日を楽しみにしていますので、気長に待っていてください!」と発表し、会場から歓声があがりました。
メンバーが合流して「旅立ちの春が来た」を歌い、1人ずつコンサートの感想とたけちゃんに送る言葉を述べます。
「まずは、ぺいから」と振られて、それがもう聞けなくなると涙する平山遊季ちゃん、いつも大人っぽく見える遊季ちゃんが後輩らしい表情を見せた良い挨拶でした。後輩メンバーがそれぞれにたけちゃんとの思い出を語って愛を伝えた後、川村文乃ちゃんがしっかり挨拶をまとめ、リーダーを引き継ぐ上國料萌衣ちゃんが決意を述べ、佐々木莉佳子ちゃんとはお互いに感謝の言葉を交わし合う、一緒にやってきたメンバーそれぞれとの関係性が見えて感動的でした。

そして、最後に再びたけちゃんが挨拶しました。
「アンジュルムが横浜アリーナに単独で立てる日が来るなんて、正直思ってなかったです。ライブハウスが埋まらなかったり、『人が集まらないからライブ一年間できません』と言われたこともあって、横浜アリーナなんて口が裂けても言えないと思っていたんですけど、本当にどうしたんでしょうね?みなさん、本当にどこで見つけたの?」と笑顔で尋ね、「最高でした!信じられないですよこの光景。ありがとうございます!」と、ファンに対する感謝の言葉を述べました。
そして、「私が今ここに立てているのは、今まで歴代の、その時代のグループを守ってきた先輩方だったり同期だったり後輩だったり、そしてそれをさらに強くしてくれたこのみんながいたからだなっていう風に思います」とメンバーに感謝を伝え、「私のかわいい妹たちをこれからも応援してくれますか!? 私も次はそちらの景色の一部になるので、みんなでもっともっと大きいところ目指していきましょう!」と呼びかけました。

「これが最後の曲です」との曲振りでタオルを回して盛り上がった「夏将軍」でしたが、「あれ、この曲で終わり?」と思ったところで「もう一曲やるのを忘れてたんですよね」と言って披露した「友よ」。
センターステージがせり上がり、会場が一体になって拳を突き上げ、コールを送る。やはり、これでないと締めくくれません。特効の銀テープには、たけちゃんからの感謝のメッセージが書かれていました。
ダブルアンコールで登場すると外周をゆっくり一周し、最後はマイクなしで「ありがとうございました」と挨拶したたけちゃん。客電がつくと、「竹内最強!」のコールが湧き起こりました。


たくさんの愛と感動を明るい笑顔で包んだ、たけちゃんらしい卒コン。そして、他のメンバーもそれぞれに、みんな存在感があって魅力的、やっぱり最強アンジュルムでした。

セットリスト

OA オチャノマ マホロバ イコイノバ~昭和も令和もワッチャワチャ~/OCHA NORMA

01.ぶっ壊したい
02.出すぎた杭は打たれない
03.マナーモード
04.人生、すなわちパンタ・レイ
MC
05.赤いイヤホン
06.愛されルート A or B?
07.次々続々
08.悔しいわ
09.ドンデンガエシ
VTR
10.私、ちょいとカワイイ裏番長
11.ミステリーナイト! 

メドレー
 12.タチアガール/竹内(他のメンバーはBD)
 13.ええか!?/竹内、上國料、川村、伊勢、為永、松本
 14.ねぇ 先輩/竹内、佐々木、川名、為永、松本、平山
 15.エイティーン エモーション/竹内、佐々木、伊勢、橋迫、川名、松本
 16.「良い奴」/竹内、上國料、川村、橋迫、川名、為永
 17.プリーズ ミニスカ ポストウーマン!/竹内、佐々木、上國料、川村、伊勢、橋迫、平山
 18.スキちゃん
19.交差点
20.同窓生
MC
21.アイノケダモノ
22.Survive~生きてく為
23.46億年LOVE
24.愛すべきべき Human Life
25.大器晩成

ENC
01.行かなくちゃ/竹内朱莉
MC (卒業挨拶)
02.旅立ちの春が来た
MC(メンバーからコンサートの感想と送る言葉)
03.夏将軍
04.友よ
ダブルアンコール(竹内、場内一周して挨拶)