5月29日、日本武道館であった「Juice=Juice 10th ANNIVERSARY CONCERT TOUR ~10th Juice at BUDOKAN~」に行ってきました。

OAで登場したOCHA NORMAが披露したのは、4月のひなフェスでJuice=Juiceがカバーした「ウチらの地元は地球じゃん!」で、MCでもそのことに触れて曲紹介し、勢いのあるパフォーマンスで会場を温めました。また、米村姫良々ちゃんから、この夏に3rdシングルのリリースを予定しているとの告知もありました。

影アナが終わると場内から「Juice!」コールが起こり、Juice=Juiceの武道館にも声出しが戻って来たことを感じました。オープニングでは「オイ!オイ!」の掛け声に迎えられ、一人ずつスポットライトを浴びてメンバーが登場。
10thアニバーサリーにふさわしく、メジャーデビュー曲「ロマンスの途中」を皮切りに「イジワルしないで 抱きしめてよ」「裸の裸の裸のKISS」と初期の楽曲でコンサートがスタートしました。
先日のBEYOOOOONDSの武道館は「声が出せる喜び」をステージと客席でぶつけ合う印象がありましたが、Juiceだと定番のコールがステージの構成要素になってパフォーマンスを盛り上げていく感じがしました。メンバーも観客のコールを煽っていきます。
コロナ期間中のメンバーチェンジが大きかったこともあって、歌割の引継ぎを楽しめる一方で、個人的には名前を呼ぶコールでは画面を確認してから声を出すので、ワンテンポ遅れてしまう感じも…

最初のMCではメンバーの自己紹介と挨拶に続いて、新メンバー川嶋美楓ちゃんのお披露目がありました。ハロプロの新メンバーを象徴する白いワンピースで登場した美楓ちゃんに、ひときわ大きな拍手と歓声が上がります。石山咲良ちゃんが「美楓ちゃんは研修生の時の初めての後輩でもありますし、Juice=Juiceの初めての後輩にもなるので、同じ所で活動できるのがうれしいです」と歓迎の言葉を述べました。
続いて、サプライズでメンバーカラーが発表されました。ビジョンに「ピュアレッド」であることが表示されると、色とりどりだったペンライトが赤に変わっていき、新しいJuiceメンバーを歓迎するように客席が赤一色に染まります。それを見た美楓ちゃんが感極まって泣き出し、涙を堪えながら「すごく幸せです」と感想を述べました。松永里愛ちゃんが「片耳外して、みなさんの生の声を聞いてみたら」と言ってイヤモニを外したところで、再び湧き起こる歓声と「みっぷるーっ!」の声援、それでまた涙になる美楓ちゃんの反応がピュアで、とても可愛いいお披露目でした。美楓ちゃんは7月からコンサートに帯同し、秋から本格的に活動するとのこと。
こういう感動的な光景を見ることができて、優しい気持ちになれるから、アイドル現場は最高なのです。

「プラトニック・プラネット」から始まった次のブロック。あれこれ見せ場があったコンサートの中で、特に凄かったのが「Future Smile」から「全部賭けてGO!!」への繋ぎも含めたパフォーマンスでした。
「Future Smile」でメンバーが歌いながらセンターステージに移動し、その中央で有澤一華ちゃんの間奏のバイオリン・ソロが始まりました。リリース当初のステージではオンマイクになっていなかったバイオリンですが、最近はエレキバイオリンでちゃんと生演奏の音が出るようになっていて、きちんとライブで活かすようになっているのがハロプロの素晴らしいところ。

しかも、今回はソロが終わってもバイオリンを弾き続け、そこに井上玲音ちゃんのボイパが絡み、段原瑠々ちゃんと植村あかりちゃんのフェイクが乗って、瑠々ちゃんによるコール&レスポンスへと展開されていく…、まさに今のJuice=Juiceにしかできない超絶パフォーマンスでした。

年下メンバー5人のMCは江端妃咲ちゃんの進行で、遠藤彩加里ちゃんが「声出しの圧が伝わってきて熱気を感じます。このまま熱く頑張りましょう!」と呼びかけると、有澤一華ちゃんが「距離が近い感じがして、温かい声援や熱量のこもったペンライトの『ぶん回し』ぶりが最高ですね」と感想を述べました。
このメンバーで歌うキュートな「チクタク 私の旬」から始まって、ユニットで歌い継いでいく中盤のブロックは、年齢(加入時期)で重層的になっている今のJuiceメンバーの魅力をよく表現したパフォーマンスでした。
遠藤彩加里ちゃんは加入時から話題になっていたしなやかなダンスはもちろん、歌もしっかり歌えるところを見せてくれました。石山咲良ちゃんも研修生の時の印象とは違って、力強い歌声を聞かせてくれました。二人ともすっかりJuiceメンで、もう新人という感じではありません。
歌唱面でも柱として躍り出た感のある有澤一華ちゃん。ステージ上で目が行く存在感を見せる入江里咲ちゃん。ますます美少女ぶりに磨きがかかり、大人っぽくなった江端妃咲ちゃん。グループの中心で活躍する様子は、3flower推しとしてはうれしい。
大人っぽい声がクールでカッコ良い松永里愛ちゃんに、工藤由愛ちゃんはよい意味で力が抜けた感じで、ゆめりあいの二人が中堅としてパフォーマンスの軸を作っている印象を受けました。
お姉さん組もさらに進化している印象で、井上玲音ちゃんの歌とパフォーマンスの存在感、細かい節回しまで自由自在に歌うディーヴァぶりを見せる瑠々ちゃんはもう別次元だし、それに加えて植村あかりちゃんの歌が、声も歌い方もとても魅力的です。
メンバーチェンジがあっても、スキルグループとしての魅力は見事に引き継がれているのを感じました。

続いて、新曲「プライド・ブライト」を初披露しました。Juiceらしい16ビートのグルーブ感があるカッコいい楽曲で、強い女性イメージさせる歌詞にウェットな情感が滲む山崎あおいさんの作詞・作曲によるナンバー。7月12日リリースですが、今後、Juice=Juiceの代表曲になっていく予感がします。コンサートでは、この日の21時にMVが公開されることが発表されました。最後のMCで里愛ちゃんが「21時にメンバーもみんなで一緒に見ましょ。MVを見る終わるまでがライブ」とアピール。

 

MCで煽りを担当した石山咲良ちゃんの様子から、元気で面白いキャラが垣間見えたので、今後そういった面での活躍も期待できそうです。続く「あばれてっか?! ハヴアグッタイ」では、そのまま観客を煽りながら、ステージをいっぱいにつかってパフォーマンス。今の10人バージョンでの「GIRLS BE AMBITIOUS」、「STAGE~アガッてみな~」と展開し、ライブを熱く盛り上げていきました。
「後半戦、まだまだ盛り上がっていけますか!」と江端妃咲ちゃんが呼びかけ、「微炭酸」「ひとそれ」「選ばれし私達」と続く本編最後のブロックへ。メンバーの煽りに応えて思いきり声を出せる感覚が気持ち良い。
ステージ幅をカバーするぐらいのひときわ大きなビジョンを使い、「CHOICE & CHANCE」でのバーチャル武道館など、映像を使った演出が2月の武道館公演から引き継がれていて、ステージを華やかに盛り上げました。
有澤一華ちゃんが力強いフェイクを聞かせる「Never Never Surrender」から、一緒にタオルを回してコールを送る「Goal~明日はあっちだよ~」で改めて「Juiceの武道館」が戻ってきたことを実感しながら、本編が終了しました。

久しぶりの「Juice、もう一杯」コールでメンバーを迎え入れてのアンコール。1曲目は「ポップミュージック」で楽しく始まりました。
メンバー一人ずつの短めに感想を述べて挨拶した後、最後の「Magic of Love(J=J 2015Ver.)」では、武道館の全体が待ちに待った「ここだよ、りさち!」のコールも。
熱量がありながら、カッコ良くてスタイリッシュなステージ。圧倒的なパフォーマンスの最後にくる多幸感で、結成10周年の武道館コンサートを締めくくりました。
最後の挨拶では、川嶋美楓ちゃんも呼び込まれてリーダーの横に並び、メンバー11人が揃ってステージを端から端まで一回りし、観客に手を振って挨拶しました。
メンバーがはけた後にステージに映し出された「Juice=10th Anniversary year!!!!!!!!!!!」(「!」はメンバーカラーで11個)の文字の周りにメンバーのサインが描かれ、最後に「川嶋美楓」と楷書で加えられたサインがとても初々しく感じました。

セットリスト

OA ウチらの地元は地球じゃん!/OCHA NORMA

セットリスト
01.ロマンスの途中
02.イジワルしないで 抱きしめてよ
03.裸の裸の裸のKISS
MC(新メンバーお披露目)
04.プラトニック・プラネット
05.Future Smile
06.全部賭けてGO!!
07.ノクチルカ
08.シンクロ。
MC(有澤、入江、江端、石山、遠藤)
09.チクタク 私の旬/有澤、入江、江端、石山、遠藤
10.背伸び/工藤、松永、有澤、入江、石山
11.SEXY SEXY /植村、段原、井上、工藤、松永
12.愛のダイビング/植村、段原、井上、江端、遠藤
13.プライド・ブライト(初披露)
MC
14.あばれてっか?! ハヴアグッタイ
15.GIRLS BE AMBITIOUS
16.STAGE~アガッてみな~
MC
17.微炭酸
18.「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?
19.選ばれし私達
20.CHOICE & CHANCE
21.Never Never Surrender
22.Goal~明日はあっちだよ~

ENC
01.ポップミュージック
MC
02.Magic of Love(J=J 2015Ver.)