介護保険法のどの事業に該当するかで同じサービスでも、消費税が課税されるサービスと課税されないサービスがある。

特に今回は食事の提供のお話。消費税法別表第一第7号イでは次の区分を非課税としている。

介護保険法に基づく、①居宅介護サービス費の支給に係る居宅サービス、②施設介護サービス費の支給に係る施設サービス、③その他これらに類するもの

このうち、②施設介護サービス費に係る施設サービスは、自己選定による特別なものを除いて食事の提供は非課税となる。一方、「居宅介護サービス費の支給に係る居宅サービス」や「その他これに類するもの」は、その中のどの事業に該当するかによって課税か非課税かが異なる。

居宅介護サービス費の支給に係る居宅サービスは、消費税法施行令第14条の2第1項において、介護保険法第8条第2項から第11項までに規定されている次の10種類のサービスである。①訪問介護、②訪問入浴介護、③訪問看護、④訪問リハビリテーション、⑤居宅療養管理指導、⑥通所介護、⑦通所リハビリテーション、⑧短期入所生活介護、⑨短期入所療養介護、⑩特定施設入居者生活介護

この点、食事の提供が課税取引か否かは、それぞれのサービスを規定した介護保険法で判断する。

特に今回は、⑩の特定施設入居者生活介護における食事の提供に関して検討する。まず、消費税法基本通達6-7-2では、居宅介護サービスの一環として行われる「日常生活に要する費用」は、介護保険法の保険給付の対象から外れているが、居宅介護サービスの一環として行われるサービスであるから、非課税取引である居宅介護サービスに該当するとしている。

介護保険法での特定施設入居者生活介護の定義を見てみると、有料老人ホームなどの一定の施設に入所している要介護者に対して行われる、一定の計画に基づいて行われる入浴・排せつ・食事等の介護、洗濯、掃除等の家事、生活等に関する相談および助言、その他の特定施設に入居している要介護者に必要な日常生活上の世話、機能訓練及び療養上の世話をいう。そこには、食事の提供は含まれていない。では、特定施設入居者生活介護における日常生活に要する費用に食事の提供が含まれるかを考えてみる。

日常生活に要する費用については、介護保険法に規定があり、⑥通所介護、⑦通所リハビリテーション、⑧短期入所生活介護、⑨短期入所療養介護では食事の提供に要する費用が含まれているのに対し、⑩特定施設入居者生活介護では、含まれていない。このことから、特定施設入居者生活介護においては、日常生活に要する費用にも食事の提供に要する費用は含まれないので食事の提供に関するサービスは課税取引となる。