前回のハンブル・パイで、後期のギターの要を担った、デイヴ・クレム・クレムソン。
彼がそれ以前に在籍していたのが、イギリスの名門グループ、コロシアム。
ジャズとブルースとロックの折衷を試みた、革新的グループです。
(まぁ、もとをたどれば、ジャズも、ブルースも、ロックも、そんな隔たりがあるものではないのですが)
そして、コロシアムが最高の極みに辿り着いた瞬間、それが、このアルバムです。
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ライヴ・アルバムであり、ラスト・アルバムでもあります。
前作で、メンバーを刷新し、新たに専属ヴォーカリストを起用。
ジョン・ハイズマン(ds)、ディック・ヘクストール・スミス(sax)、デイブ・グリーンスレイド(kb)、マーク・クラーク(b)、デイヴ・クレム・クレムソン(g)、クリス・ファーロウ(vo)、という布陣。
とにかく、1曲目「月へのきざはし」から、緊張感がビリビリと肌に突き刺さる演奏
断っておきますが、ジャズ・ロックの範疇に入るグループですが、ヴォーカル曲の比率高しです。
しかも、歌うは、伝説の怪人、クリス・ファーロウ
かなりアクの強い人ですよね。歌唱も、人としても(笑)
でも、かのオーティス・レディングに絶賛されたというほどのソウル・マン。
好き嫌いはあれども、間違いなくブリティッシュ・ソウルの最高峰に位置する人物です。
そして、もう1人の重要人物、ディック・ヘクストール・スミス
ローランド・カークばりの、サックス2本まとめ吹きも強烈ですが、とっても歌心のあるプレイをしてくれる人です。
でも、この曲の肝は、デイブ・グリーンスレイドのキーボードかも知れませんね。
まさに神が降臨したかのようです
どの曲も長尺なナンバーなんですが、どれも、一気に聴けちゃいます
リーダー兼ドラマーのジョン・ハイズマンは、曲のアンサンブルを重視する人物だったそうで、演奏者の力量を最大限に引き出す曲展開を、いつも念頭に置いていたと聞きます。
なるほどと、うなずける曲が多いですよね
個人的には、さきほどの1曲目と、4曲目の「タングルウッド’63」(マイク・ギブスの名作)が大好きです。
さて、今回は、自分が初めてコロシアムに出会った、ドイツのTV番組「ビート・クラブ」出演時の映像をUPします。
最初は、やっぱりクリス・ファーロウの、夢に出そうなパフォーマンスにビックリしましたね
それと、ジョン・ハイズマンのダイナミックなドラミング
この映像に出会ってなかったら、ジャズなんて聴いてなかったかも、なんて大袈裟かな