火星の過去と未来の環。衛星は崩壊と再生を繰り返している?

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火星には「フォボス」「ダイモス」という2つの衛星があります。このうち内側を周回するフォボスは少しずつ火星に近づいていて、今後数千万年のうちに崩壊して環を形成すると予想されています。このような衛星の崩壊は過去にも繰り返されていて、フォボスはおよそ2億年前に当時存在していた火星の環から形成されたとする研究成果が発表されています。

フォボスとダイモスの起源については議論が続いており、火星で起きた巨大衝突の破片が集まってできたとする説と、別の場所で形成された小惑星が火星に捕獲されたとする説があります。Matija Ćuk氏(SETI研究所)らはこのうち巨大衝突説を前提に、2つの衛星の軌道がどのように変化していったのかを分析しました。

研究チームによるシミュレーションの結果、火星の赤道に対して2度近く傾いている外側の衛星ダイモスの軌道は、現在のフォボスよりも約20倍重い衛星が内側を周回していて、その衛星が外側に移動しつつダイモスと重力を介して相互作用したとすれば説明できることが示されたといいます。内側にあったとされる衛星が外側に向けて移動した原因は、火星を取り囲んでいた環との相互作用によるものとされています。

ただ、現在の火星にはそのような衛星も環もありません。研究チームでは、かつての火星にはフォボスよりもずっと重い衛星とダイモスの2つの衛星に加えて環が存在しており、内側の衛星が環との相互作用によって移動しつつダイモスとも相互作用した結果、ダイモスの軌道が現在のようになったと考えています。

やがて環が消えると内側の衛星は火星に近づくようになり、火星の潮汐力によって崩壊して環を形成したといいます。この環からは崩壊前よりも小さい新たな衛星が形成されたとみられますが、環が消えると新たに形成された衛星も火星に近づき、再び崩壊して環を形成。そこからさらに小さな衛星が形成されて……というサイクルが繰り返された結果、現在のフォボスが形成されたと研究チームは予測しています。

今回の結果はAndrew Hesselbrock氏David Minton氏が2017年に発表した研究成果を支持するもので、研究チームの予測が正しかった場合、ダイモスは形成されてから35億~40億年が経っているいっぽうで、フォボスは2億年程度しか経っていないことになります。研究チームは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が2024年に打ち上げる予定の「火星衛星探査計画(MMX)」の探査機によってフォボス表面のサンプルが地球に持ち帰られ、フォボスの起源についての知見が得られることに期待を寄せています。

Image Credit: Tushar Mittal using Celestia 2001-2010, Celestia Development Team

Source: SETI研究所

文/松村武宏


。。。(記事抜粋)。。。

 

天体衝突が海底の熱水活動を誘発? 生命の誕生にも影響した可能性

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今から6600万年前の白亜紀末、現在のユカタン半島北端に衝突した直径十数kmとも推定される天体は、当時の生物の7割以上に及ぶ大量絶滅の原因として有力視されています。この衝突によって形成されたチクシュルーブ・クレーターの研究を通して、天体衝突が生命の誕生に影響していた可能性を示した研究成果が発表されています。

David Kring氏(LPI:アメリカ月惑星研究所)、山口耕生氏(東邦大学)らの研究チームは、2016年にユカタン半島沖合の海底から採取したサンプルを分析した結果、チクシュルーブ・クレーターの海底下において天体衝突から100万年以上の期間、約14万平方kmという広範囲に渡って熱水活動による影響が継続していた証拠が得られたと発表しました。

研究チームによると、採取されたサンプルからは微生物による代謝活動があったことを意味する鉱物が見つかっており、クレーターの内部では好熱菌超好熱菌が存在できる摂氏50度~120度という温度条件が、場所によっては数万年~数十万年に渡って維持されていた可能性が示唆されるといいます。

天体衝突からそう時間が経っていないクレーター内でもその環境に適した微生物が生存していたことがわかりますが、このことは地球における生命の誕生にも関わる発見となるかもしれません。

生命が誕生する前の地球では、後期重爆撃期と呼ばれる天体衝突の頻発した時期があったと考えられています。発表では、約38億年前以前の地球では直径10km以上の天体による衝突が約6000回発生していたとする推定値をあげつつ、初期の地球における無数の天体衝突が生命に必要な環境を提供した可能性に言及。熱水による変質作用で形成された鉱物がRNA(リボ核酸)合成時の触媒として働いたり、始原的な生態系のエネルギー源となる水素を発生させていたりしたかもしれないとしています。

これまでの研究により、天体衝突によってアミノ酸、塩基、糖などが地球にもたらされた可能性が指摘されています。こうした生命の材料となる物質だけでなく、生命活動を支える環境もまた、天体の衝突によって初期の地球にもたらされていたのかもしれません。

関連:白亜紀末期の地球に落下した小惑星、最悪の角度で衝突していた?

Image Credit: Victor O. Leshyk

Source: 東邦大学 / USRA

文/松村武宏


。。。(記事抜粋)。。。

 

コンゴでエボラの新たな流行発生 コロナ感染拡大の最中


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【AFP=時事】コンゴ民主共和国の保健省は1日、エボラ出血熱の新たな流行が、同国北西部で発生したと発表した。同国では東部でエボラ流行が発生しており、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(大規模な流行)も起きている。

 エテニ・ロンゴンド(Eteni Longondo)保健相は記者会見で、「すでに4人が死亡した」と発表。さらに、国立生物医学研究所(INRB)により、同国北西部の都市ムバンダカ(Mbandaka)で採取された検体が陽性反応を示したことが確認されたと述べた。

 同国では東部でエボラの感染が拡大し、2018年8月以降2280人が亡くなっているが、今月25日に終息宣言が見込まれていた。

【翻訳編集】AFPBB News


。。。(記事抜粋)。。。

「新組織できれば参加」 米大統領のWHO脱退表明で 台湾

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【台北時事】トランプ米大統領が29日、世界保健機関(WHO)から脱退する意向を表明したのを受け、台湾の陳時中・衛生福利部長(衛生相)は30日の記者会見で、「米国が本当に脱退すれば、新型の疾病に即応するための別の世界的枠組みができるかもしれない」と語った。  その上で「これは一つのチャンスだ」と述べ、台湾として新組織参加を目指す意向を明らかにした。  台湾は中国の反対で、オブザーバー参加を目指していた5月のWHO定時総会に招かれず、米中対立の火種にもなった。陳氏は、米国のWHO脱退について「詳細は米側の説明が待たれるが、将来は台湾の防疫態勢向上に向け、米国と協力する機会が増えることを望んでいる」と強調した。 

。。。(記事抜粋)。。。