2022年5月にヤフーオークションにてクーランネブトのペアを落札しました。
羽化日♂2021年10月 ♀2022年4月自力ハッチ(1月頃羽化?)
未後食との事でしたが、手元に届いてから動きを見てみると、なんとなくもう餌を食べそうな雰囲気だったので1週間程度餌を与えてから産卵セットを組みました。産卵セットには1年ほど国産ネブトの飼育に使用したNマット、もしくはNマットに赤枯れを加えたものを使用しました。この時点で赤枯れは黒い普通のマットになっており、赤枯れの有無による影響はさほどないと思われます。産卵セットから幼虫の飼育、羽化にいたるまで22±2℃で飼育しました。
産卵セット後の画像
あらためて見てみるとネブトの糞まみれですね。なんでこれで大丈夫だと思ったのか過去の自分に聞いてみたいぐらいです。結果的に上手くいったのでいいんですけど、、、、
クーランはネブトらしからずプロゼリーを普通に食べます。なるべく切らさないように入れておいてあげました。ここまでデカい虫だと雌殺しとかが不安になりますが、産卵セット中常に雄を入れていましたが特に問題はありませんでした。
2022年8月
産卵セットを組んでからおよそ3ヶ月、やっと産卵を確認できました。羽化後それなりに時間が経過しているにもかかわらず、さらにそこから時間がかかるという。確か最初に卵を確認したのは表面にころがっていた小さなマットの塊で、なんとなく指で崩してみたら中から1つ出てきたのを覚えています。そのほかの卵に関してはマットの中から同様の状態で確認できました。
最初のうちはほとんどばら撒き産みをしていて、段々と直径50 mm程度の土玉を形成して中に1つの卵を産むようになりました。
ケース側面から見える土玉と土玉から顔を出した2齢幼虫
産卵が確認出来てからは1ヶ月間隔で割り出しを行って、計40頭前後の幼虫を得ることが出来ました。メスの符節は早い段階で全て吹っ飛んでいましたが、最後まで体力の衰えは感じませんでした。
親個体の入手当初は、「羽化からそれなりに時間が経過しているけど大丈夫だろうか」なんてことも考えていましたが、ネブトクワガタの中でも長寿なだけあって全く問題ありませんでした。
割り出し後は430プリカで飼育し、NマットもしくはMDクワガタマットプロEXを使用しました。MDクワガタマットの方がNマットを使用する場合よりもより早く、そして大きく成長した印象があります。前半はほとんどをNマットでしっかりと管理していたのですが、後半組はマット代などをケチってMD使ってましたね。
2022年12月 860 mLプリカで飼育中の3齢幼虫
割り出しを開始してから3ヶ月ほど経過すると、早い個体はすでに3齢になっていました。3齢幼虫になった個体は860 mLプリカにてNマットを使用して飼育していました。
データは特に残していないのですが、前半に採卵した組をMD+モンスターマット、もしくはMD+モンスターマットproを使用して飼育してみたところ、前者は蛹化まで行くのですが羽化のタイミングで死亡し、後者にいたっては拒食を起こすなど散々な結果となりました。MD自体は食えていた印象なので、DDAさんの生オガ発酵マットがどうも食べられなかったようです。
ちなみに3ペアは確実に羽化させてブリードに回そうと考えていたので2LブローにNマットを詰めて個別飼育を行っていました。
そんなこんなであとはひたすら放置して飼育していました。行ったことと言えば、マットの量が減ってきたら上からNマットを継ぎ足すくらいのものです。デカい幼虫がいるなーとはうすうす気づいていたのですが、大きな容器に移すことも面倒くさがってまともに世話と言えることはしてなかったです。
産卵セットの割り出しから数ヶ月経過すると、ポツポツと羽化する個体が出てきました。
2023年6月 序盤に羽化してきた40 mm代後半中歯型のオス
かなりの小型で硬化後に原因不明の死を遂げました。同時期もしくはこれよりも少し早く羽化してきた個体においても同様の状態で、超早期羽化する個体は器官の発生等が上手くいかないのかもしれません。
2023年9月 50 mm代後半のオス
このくらいになってやっとまともな雄が羽化し始めました。中歯形とはいえ前胸背板のゴツさが出てきます。
そして同じ月の後半には、、、
大歯型のオスが羽化してきました。
60 mmにはギリギリ届いていないくらいの大きさでしたが初めて見た大歯型には興奮しました。
大歯型のオスを掘り出した様子
そしてこの頃になっても他の幼虫たちは一向に蛹化しようとせず、延々と幼虫をしていました。オオクワでいうところのセミ化状態になってしまったのではないだろうかとあきらめたまま更に数か月が経過しました。
そして2024年の年明けにやや大型のオスが1頭羽化してきました。
2024年1月 62 mmの大歯型
このサイズにもなるとそこそこの迫力がありかなり見ごたえもありました。
同時期にほかのプリカでも羽化していないか確認してみると、蓋直下にまゆ玉らしきものを発見しました。
少し揺すってみると、中からコロコロという感触が手につたわり、サナギの状態になっていることが確認できました。
そこからおよそ1ヶ月
蛹特有のコロコロ感もなくなり、繭玉を割ってみるとそれなりに大きさのありそうな大歯型が現れました。
繭玉から出てきた大歯型
早速取りだしてみると、、、
いや不全してるやんけ。
ノギス使って計測し、ノギス下部を羽先に当ててみると64~65 mm程度あります。
よく見ると左側の頭部から前胸背板にかけて歪んでいますね。そもそも形成不全でした。
他のプリカも長いこと置いてあるし、そろそろ片付けてしまおうかと思い、残っているものに関してもとりあえず掘り出してみることにしました。
するとどうでしょう。大歯型がゴロゴロ出てきます。
翌日には予定があることも忘れ深夜1時、ひたすら掘り出していきます。
中には腹が出たまま不全死した小型のオスもいましたが、大歯型として出てきたものは全て60upでした。
上の画像に写っている1番右側の個体が一際大きく、ノギスで計測してみました。
自己計測では現レコード64.5 mmを超える大型の個体でした。
このサイズにもなると頭幅もかなり大きくなり迫力もあります。
65 mmと61.5 mmを比較した画像
頭幅がやや大きくなり、他の部位はほぼ同じ比率で大きくなっています。61.5 mmの個体はNマット2Lブローで飼育したものです。なんでプリカの方がでかくなるんだって話ですが、水分量の維持などが関わってくるのかなとも思います。あとはやはり3令まで管理してきたMDのマット(どっちを使ったか忘れましたが)が効いてるのかも知れません。
まとめ
初めてのクーランネブト飼育でしたが、想像以上のサイズが得られて良かったと思います。ただ、割り出し序盤に得られた個体をあれこれ実験した結果、全て不全や拒食を起こすなどの失敗するという、ある意味では大失敗ともいえる結果でした。初めてのブリードで変な挑戦はするものではないですね。
1サイクル飼育してみて個人的な感覚として分かったことをまとめておきます。
成虫の産卵は高熟度でこれ以上発酵しないようなマットを好むような感じがしました。今回使用したNマットの廃マットも、もともと高栄養という訳でもありません。さらにそれをネブトに食わせた後のマットなので状態はお察しです。それでもコバエの侵入などは完全に防いだ状態のマットだったので、別に劣化したマットという感じでもありませんでした。産卵セットの画像を見ていただければわかると思いますが、微粒子である必要も特にないと思います。ただ、加水したときにある程度の団粒構造を作っていたので、ある程度は細かい粒子も含まれているかもしれません。加水量は腐敗するギリギリをせめて組んでいました。定期的に割り出しを行うので、仮に多少腐敗したところで混ぜれば問題はなかったです。あれは何かしらの嫌気性細菌とかがきっかけで腐敗するんですかね。産卵セットに用いるケースですが、コバエシャッターの中サイズに入れていました。中サイズでも最大産卵数16個程度で、一度割り出すと再度産卵を開始していました。おそらくですが、ある程度の容積依存性の産卵をするのかなと思います。土玉も中ケースだと多くて4つ程度しか作れていなかった記憶があります。もし飼育を始めたい人はできるだけ大きなケースで産卵させてみるといいかもしれません。
割り出し後の管理は同じくらいの水分量に調製したNマットを使用していました。卵で取り出してしまった場合はいくつかをまとめてプリカで管理して、孵化してある程度経過したら個別飼育に移行するような感じです。個別に分けるときには水分量を少し少なめにして、一般的なクワガタ飼育くらいの水分量にしました。250 mLプリカで2齢になるまで管理して、そのあとは430 mL、860 mLという形で飼育容器を大きくしていきました。飼育スペースや突然死の個体の分コストを削減するためにこのような形で飼育していましたが、触る回数なんかを気にするのであれば初手430プリカで飼育して、そのあとはでっかい容器に入れるようにした方がいいかもしれません。ちなみに割り出し後半組は430プリカにMDのマットを入れて管理していました。他のネブトだとMD単体で食わせると死ぬこともあるので、これに耐えられるクーランはさすがといったところでしょうか。
3齢になってからの幼虫飼育は上述した通りNマットを入れた860プリカで管理していました。かなり長いことこれで管理していましたが、重ねたプリカに入ってる個体どうしで音を出してコミュニケーションをとっているようなことが度々ありました。寝室兼自室で飼育を行っているのですが、枕もとの横から度々ギーギーという音が聞こえていました。寝ているときに起こされるほどではなかったですが。2023年年末くらいまではこれが聞こえていたのですが、1月を過ぎてからはほとんど聞こえなくなりました。今考えると繭玉を形成し始めてから鳴かなくなってたんでしょうね。
来季では今回の反省を踏まえて、条件を整えてから更なる大型化を狙いたいと思います。













