明日は国公立大の2次試験の日。

昨年、私は遠方での長女の受験に付き添っていました。
 
試験前日は会場の下見に長女と一緒に行きました。憧れのキャンパスで春からここで過ごせることを想像し、嬉しそうにしていた長女の姿が印象に残っています。

試験当日、大学の門の前で長女と別れ、「いってらっしゃい~!」といつもの調子で送り出しました。
試験終了は夕方5時過ぎ。帰りの待ち合わせ場所は近くの喫茶店にしました。
 
試験終了後、入ってきた長女は既に涙目。私の顔を見てホッとしたのか、号泣。そして、
 
論述が上手く書けなかった…。多分ダメ。

と一言。
 
私は、長女にかける言葉がすぐに見つかりませんでした…。ただただ思ったのは、「私は長女と一緒に泣いてはいけない!!」ということだけ。号泣する長女の頭をなでながら、落ち着くのを待ちます。

あらら…てへぺろ緊張の糸が切れたんだ。泣かなくても大丈夫よ!第一志望を受験したこと、後悔してないでしょ?

うん、後悔してないアップ

じゃ、もうそれで充分じゃない。ゆっくりミルクティー飲んだら、家に帰ろう?ね?
泣くのは、結果が出てからでも遅くないよ。まだ早い!!ウインク

普段は決して泣くような長女ではありません。三人姉弟の長女として育ち、キツい部活である吹奏楽を6年間続けた長女。気の強さと根性は筋金入りです。そんな長女が目の前で泣いている…余程のことなんだなとすぐ分かりました。

何分くらい経った後でしょうか…?
お店を出て、歩いて駅に行き、地下鉄に乗り、空港に行き、飛行機、バス、電車、タクシーに乗り、夜中にようやく自宅に帰り着いた時、長女がようやく口を開きました。

お母さんと一緒で良かった。今回はありがとうございました。わがまま言って受けさせてもらったのに申し訳ないけど、前期は合格できないと思う。後期頑張るから!

うん、分かった。
今日は疲れたね。ゆっくり寝ようね。

と話し、就寝。
長女は帰る途中ずっと考えていたのだと思います。ずっと第一志望合格を目指して頑張ってきたけれどここで諦めよう、気持ちを切り替えよう、と。

そして…翌日からはまるで何もなかったかのように、後期対策に入りました。前期不合格、そして、第二志望受験、合格、進学。

あれからちょうど一年。

今は楽しく充実した大学生活を送っている長女。数日前からある海外プログラムに参加しています。

あの日の、2月25日の記憶。
私にとっては、まだ全く古くならない、新しい記憶です。

長女には、来年の2月25日には、現在参加している海外プログラムのことを思い出してほしい。第一志望の受験のことを想い出に変えるために、充実した大学生活を引き続き送ってほしい。そんなことを考えながら、昨日一日を過ごしていました。

長女はもう新しい道を歩き始めています。今の出会いはあの時の涙があったから、そう心から思えるような人生を歩んでほしい。

私の親としての心からの祈りです。