Going Green! 最近よく聞く言葉です。
簡単に言うと、生活・ビジネスにおいて環境負荷を削減しようということです。
オバマ大統領が選挙公約を受けて推進しようとしている"Cap & Trade"(*)の導入に関する法案が下院を通過したことも、議論が盛んになっている要因でもあるようです。
(*)いわゆる排出権取引。企業or業界ごとに排出枠を定めその余剰・不足を権利として売買できる仕組み。排出枠を無償で割り当てるファザリング方式と導入当初に排出枠を企業に政府が販売するオークション方式がある。オバマ案は後者で、財政赤字穴埋めの目的も強いとされる。
この環境負荷削減への取り組み、京都議定書のイメージが先行し、個人的には"アメリカは取り組みが遅れている”と勝手に思い込んでいました。先日のゲストスピーカーの話を聞き、愕然としました。
未だに日常生活の至る所で"大量消費”を前提にしたシステムを目にし、日本人としては"もったいない”と感じる場面に多く出くわしますし、省エネ技術では日本が先行しているのは事実ですが、環境負荷削減への取り組み、アメリカは日本よりはるか先を走っています・・・。このままでは、Going Greenでも日本が遅れを取ることは必至です!
例えば、全国規模のオバマ案が今実際に議論されていますが、先行して、東部数州ではRegional GHG Initiative (RGGI)に基づき2009年よりCap&Tradeを既に導入していますし、EPA (U.S. Environmental Protection Agency)は、全米約10,000施設設備に対しGreenhouse Gassについての報告を義務付けていますし、また、非営利団体The Climate Registry が"General Reporting Protocol”を出し、排出量の算出の基準を示したりされています。同時に、中国などDeveloping Countriesをいかに巻き込むかという議論もなされています。
ひるがえって日本は、税方式でいくのかCap&Tradeでいくのかすら見えいない印象を受けます。
アメリカですら、"先進国としての責務”と捉えつつある中、環境分野でも日本の発言力がますます弱くなるのではないかと、気が気ではありません…。