尊敬すべき わたしの『父』

わたしの家族。
父さん.母さん.兄ちゃん
わたし.弟 の5人家族

だった...。




2年前 兄ちゃんが
家で 死んだ。

自ら自分の人生に
けりをつけた。





父さんは誰よりも
自分を責めた。

『守ってやれなくて
気づいてやれなくてすまん』


見つかった時 泣き崩れる 母
硬直した体を何度も
揺らして 名前を泣き叫ぶ父。


目の前で起きている事が
現実か夢か分からなかった。


そんなことはどーでもいい。

泣き崩れた両親を見て
自分がしっかりしなきゃ。

涙をふうじた。




父さんは すぐ お葬式の手配
親戚に報告。

母さんは 抜け殻のように
座り込んで 震える声で

『いやー!。なんで、、』


名前を 何度も何度も
呼びながら。



深夜2時のこと。






父さんは 母さんを気遣い
ずっとずっと 側にいた。

寝る時も車の運転も
絶対1人にしなかった。

それからの父さんは
いつも 無理をしているようだった。


家族が暗くならないよう
笑顔で いて、家族を
食べさしていくために
仕事にもすぐ復帰した。


毎日何時間もひとりで
トラックにのって働いてくれた。

何を考えながら運転しているのか
考えなくてもわかる。


自分を責め続けているんだよね。
帰ってきて 心身ともに
疲れきって帰ってくる日々。





見せないけど 分かるよ。
無理して 笑わないで。
この家族の大黒柱でもあるけど
その前に 1人の人間だから。

強がらないで。
無理しないで
責めないで。


きっと想像しても分かりきれない
息子を亡くす悲しみ。

代われるなら 代わってあげたい。
戻せるなら 戻してあげたい。

苦しみも時間も。




少しずつ 本当に少しずつだった。
死を受け止め 前を向く

前のようになんて 戻れないけど
残された人生を 
残された家族を
父さんなりに 精一杯
守ってくれた。


自分だってきっと
辛いのに 
仕事から帰って
家事を手伝って母さん
をサポートする。


母さんは1年以上
傷心状態だった。
何もしない。
ただ 生きている毎日。


父さんは黙って文句も
弱音も愚痴も言わず

ただ ただ 待ってあげた。
母さんが 整理できるのを。




強いようで 強くないよ。
みんな。ひとりぢゃ
生きられないから、



父さんはね、いつも
何かを背負って
弱さを見せない。

けど、サインは
見落とさない。

スイッチ入って
自分を責めてしまう時は
そんなことないよ。
ってストッパーになる。

疲れた時は
いつもはしない料理
ふるまうし、
楽しい話題で
笑わせるよ。


完璧ぢゃなくていいから。
頑張りすぎないでね。

そんな事言ってもきっと
頑張るんだから

サイン 見落とさない。


時間がたったら 落ち着く
ことってあるけど、
2年前と変わらない。

責めてしまうよ。
救えなかったこと。


自分でこんなんだから
父さんはもっとだと思う。



笑顔の持つ力を信じて
今日も笑う。
溝は埋まらなくても
新しい道に 光を
てらせる存在になれるように。

父さんが今度は
嬉し涙を流せる日が
くるまで。