去年、書くと言ってそのままになっている宿題をやろうと思います。

ジンがお誕生日に私たちに送ってくれた曲「슈퍼참치」に見る韓国と日本の関係と、それにまつわるBTSと反日について書こうかと。

 

センシティブな内容ですが、せっかくの機会なので私なりの思いを書いておこうと思います。

実は全然センシティブだとは個人的には思っていなくて、当たり前に考えて当たり前に意見を言える問題だと思います。

 

 

「슈퍼참치(スーパーチャムチ)」で問題になっているのはただひとつ。

 

日本海を「東海」と表現したこと。

 

それが反日行為とされて、韓国からは称賛され、日本からは非難されたことです。

 

皆さんはどう思われましたか?

この問題って、韓国芸能人を好きでいる以上ずっと付き纏う問題で、こればっかりはもう本当に受け手側の想いがどうか、でしか判断がつかない問題なのだと思う。

 

この東海表記についても全く気にならない人もいれば、猛烈に怒っている人もいるし、静観している人もいます。

どれが正しいリアクションかなんて決めようがありません。

 

なのでいつも同じ枕で申し訳ないのですが、私個人の想いとして読み進めていただきたいと思います。

 

私は、この曲の訳を見た時、「おぉ」と思いました。

そしてこれは問題になるだろうなぁ、とも思いました。

 

でもこれってはっきりとジンが作詞したかどうか、明言していたっけな?と思って。

クレジットにはジンの名前があったので、きっとそうなのかもしれない。


地図を見ればわかるけれど、朝鮮半島を挟んで、西と東に海があるんだし、そのことを指しているわけで、一見すればただそれだけのこと。

ただそれだけじゃ済まされないから問題になっているのだけども。

 

ただどっちにせよ「東海」は韓国人ならば間違いなくそう教育されているので、普段から使っているのだろうことは理解。

 

これが反日感情の現れかどうか、と言われたら、私はうーん、どうなんだろう。そうかもしれないし、そうじゃないかもしれないよなぁ、って感じでした。

 

私は、前にも書いたと思うけれど、7人が反日感情を持っているかもしれない、と思っています。

それはそうあっても仕方ないとも思うし、さらにいえば、私だって韓国に生まれ育ったらそうなっているかもしれないと思うからで。

 

でも、わざわざ自分の誕生日の記念に出した曲で、ことさらそれを強調したりはしないと思うんですよね。(何しろ得がない)

 

だから、わざとそうしたわけじゃなくて、ジンにとっては(それ以外の韓国人含めても)東海と呼ぶのは普通のことだったんだと理解しています。

 

きっと「東海」って呼ぼうが「日本海」って呼ぼうがどっちだって良いじゃん。

って思っている方もたくさんいらっしゃるし、正直いえばそうなのかもしれません。

 

ただ実際にSNSなどで「日本だって勝手に日本海って呼んでるんだからお互い様」なんていうのを見てしまうと、うーん、って思ってしまう。

 

日本海だろうが東海だろうがどっちでも良いことかもしれないし、それについて誰がどう感想を言っても良いのだけど、事実を知っている上で言うのと知らないで言うのとでは全然違う、というのが私の考え。

 

単に「自分の推しが攻撃されている!」と身構える前に、どうして問題になっているのか?の理由を知っておきたいなぁと思うし、多くの人にそうあって欲しいなぁと思っちゃうんですよね。

 

詳しくは「日本海呼称問題」などで調べると幾つも記事が読めるので気になる方は是非とも調べて欲しいのだけど、かいつまんで言えば、現状の事実としては「日本海(JAPAN SEA)」が世界で認められている呼称だということ。

それについて韓国は東海にするよう、あるいは併記するよう国際水路機関(IHO)に求めているということ。

 

ここで私が気になるのは、西海の呼称について。

世界的にはここは「黄海」として表記されている。

私もそう習っていますし、中国のイメージありますよね?

けれどこちらについては異議申し立てはしていません。


つまりはこれは単に日本海or東海?って問題じゃなくて、未だ抱える領土問題や慰安婦問題や歴史認識問題など、両国のこじれまくった重大案件のほんの一口の側面、と私は認識しています。

 

でも国と国との問題はそれぞれが独立しているってことは少なくてほとんどがひと続きの問題。

小さなことと思うかもしれないけれど、これを認めると過去の歴史が変わってしまうくらいのことだし、二国間の未来も変わってしまうくらいのことなんだと思うんです。(決して大袈裟ではない)

 

これはとてもデリケートな問題で、簡単にお互いに口に出せない問題。

 

だから、軽やかなビートに乗せて楽しく歌えるようなフレーズではなくて、「わざとじゃないんじゃない?」で済む話ではなくなってしまった。

 

このことをきっかけに韓国の反日学者たちは「よく言った!」ってなってるし、日本側は「何言ってんだ!」ってなっているわけで。

 

誰か周りの人が気がつかなかったのかなぁ、気がついてるけど敢えてなのかぁとも思ったり。

ジンももう大人なので気がついて欲しいとも思ったりもするけど、でも私としては、韓国側のあの反応で、結局は政治に利用されてしまったことは、ただファンを楽しませたいっていうジンが意図していたことから離れてしまったような気がしてとても残念。

 

こういうことをブログに書いたりしている人が少ないのでもしかしたら暗黙のタブーなのかもしれないけど、BTSは今までも反日行動だと批判されることが何件もあった。

 

彼らがそのことをどこまでわかって、どこまで意図してしているのかは本人たちに聞いてみなければわからない。

若さゆえの無知かもしれないし、思想的行動かもしれない。

 

ド日本人の私はその度に少々のショックは受けたし(少々では済まないものもあるけども)、その都度考えさせられて、自分はどう感じるのか確かめてきた。

 

娯楽と思想や政治は切り離して考えるべきだと思う。

 

でも、最近の彼らの周辺を見ると、もうそういうところにはいないように感じる。

 

大統領特使としての仕事を引き受けた時点で、もう政治とは関係ないとは言えない。

 

でもどう考えてもジンがこの曲をそんなつもりで作ったわけじゃないことだけは信じられることで、反日の旗印なわけはない、と私は思っている。

 

それは彼らの本意かどうかは別として日本でデビューしているし、いくら活動のメインをアメリカに移していたとしても、メンバーに今さらそこまでするメリットがないのも理由のひとつだし、今までの彼らの言動からそこまでの反日を感じていないからで。

 

7人は反日かもしれない。

という覚悟は持ちつつも、でも決して日本を攻撃したいとか日本を憎んでいるとかそういうんじゃないと思っている。

 

彼らが普通に韓国人として生きてきて普通に教育を受けてきたことが、我々日本人からしてみれば反日に感じるというだけで、彼らにはそこまでの強固な思想的嫌悪があるとは思っていなくて。

その逆も然りで、私たち日本人が普通に受けてきた教育で嫌韓感情を持つ人だっている。

 

そう思うのは彼らを好きになったからもしれないし、そう思っていなきゃ韓国アイドルのファンなんてやっていられないからかもしれない。

 

 

ただ、BANGTANG BLOGの記事を読むとそれだけじゃない何かが透けて見えてしまった。

 

通常は本人からのメッセージなども入っていたりするのだけれど、今回はクレジットと歌詞のみ。

 

なのに、最後に歌詞ではない

 

동해바다 위에서 슈퍼 참치!

(東海の海でスーパーチャムチ!)

 

の一文が添えられ記事は締められている。

 

これはジンが書いたものではないと思う。

そうでないと信じたい。

 

歌詞の中では「東海西海」と対で使っていながら、最後にピックアップしたのは東海のみ。

 

これには大きな意図があると考えるのが普通で、彼らを取り巻く周囲の環境がそういうものを面白いと思って、或いはもっと恣意的にこの一文を添えたのだと考える。

 

今までもBTSだけではなく、他グルでも、MVやグッズなどでたびたび単なるミスとは思えないあからさまなものがあったり、どうも事務所製作陣の中にはそういう思想を持つ者がいるのは明らかで。

 

いや、もしかしたら誰か、というような少人数ではなくほとんどのスタッフにそのような思想があってもおかしくはない。

 

なぜならこの曲ひとつ取ってみても、どれだけの人の手を渡って出来ているのか?

グッズひとつ作るにしても、様々な人が関わっている。

 

でも、これを世に出してくるのだから。

 

 

多くの人が韓国と日本の関係は良好だとは認識していないのは事実で、問題も山積み、現在進行形で何が起こるかわからない状況ではある。

 

韓国が反日プロパガンダをすることにも、それなのに日本のテレビ局がこぞってBTSを持ち上げるのにも理由はあるし、外交だけでなく経済的にも隣国である韓国とは深い関係がある。

 

とはいえ、大きな問題ではあるけれど、所詮はアジアの小さい二国間の問題で、海外ではさほど話題になっていないんじゃないかしら?とも思うが。

 

ただせっかくの機会だからこういうことが起きているっていうことを知っておくことはとても大事で、彼らの置かれている立場が既に適当を許さないところにあるということは事務所もわかっていて欲しいなぁと思うし、本人たちも自覚するしかない状況なんだと思う。

 

私のような一般人が政治についてはどうこう言えるわけがないけれど、こういうことが起こると矢面に立つのはいつだって彼らなんだっていうこと。

事務所製作陣のほんの少しの悪ふざけの一文が、大きな問題になって、避難を浴びるのは彼ら。

 

彼らが率先してその発言をしているのなら肯定も批判も受けたらいいけれど、第三者の「ちょっと付け加えてやれ」的な発想なのだとしたら、ましてや「これでもくらえ!」的なものだとしたら本当におもんないとしか言いようのないくだらないことだと思う。

 

スパツナは陽気で軽快でジンの魅力と「いつももらってばかりのアミに何をお返しできるのか考えている」というジンの想いがいっぱいに詰まった曲なのは間違いないし、その想いはしっかりと世界中のファンに伝わっていると思う。

 

今回の件について私的には、今の若い子たちはこの日本海呼称問題について知らない子も多いと思っていたのに、意外と知っていることに驚いたし、これを機に両国の関係について、またはこの問題から波及する他国との関係について興味を持って調べてくれたら良いなぁ、って思っているので、そういう意味でも、このスパツナは大きな功績をもたらすかもしれないと思っている。

 

それにしてもBTSって、こうやって世界の問題にも目を向けさせてくれるし、発言や行動からも考えさせらるようなことが多くて、ただただ彼らが好きなだけなのに色々なものをもらっているなぁ、って思う。

 

もちろん考えすぎて落ち込むこともあるし、ひとつのトピックについてファン同士が争うようなこともあったりして胸が痛いけれど、その中からでも意見の違う他者を認めるっていう気持ちが出ればいいし、自分もそうありたいと思っている。

 

彼らが提起してくれることはたくさんあるので、これからも私が思った事、感じたことを書いていこうと思う。

 

大きなものとしては差別問題と、LGBTQですよね。

それはまたいつか。