天 布        

 

                  長さ4.5cm  巾3.5cm

 下記の4種類の糸を使って編み上げた 世界で初めての布。

 私は宗教家ではありませんが、使ったこれらの糸は天からの

 授かり物としか言いようが有りません。いろいろな縁で手に

 することが出来た糸です。  

 編み上がった布は「天布」としました。 

 

      

            美しい日の光の様なクワコの繭

       

      

         

 縄文時代遺跡から出土して大賀博士の手によって

 再生した大賀蓮

 私が町田市の大賀藕糸館より求めた大賀蓮の種を育てて

 茎より採取した糸。

 また現代の蓮畑で育てられた蓮。これは縄文時代の遺跡の

 仕事をしていた小矢部市にあった某家の蓮畑の物より採取。

       

       

  今も八尾の山で天蚕として大切に育てられている野蚕の

 出殻繭からの真綿を紡いだもの。

 紡いだ糸は私の紡ぐ技術が未熟なため、乱雑な糸になって

 しまったことは残念です。

 

      

        

              手のひらの天布

 

               

              縄文時代の紡錘車

 

 

   

 

   いろいろとご教示をいただきました。 

  三田村博士、友咲先生有難うございました。

  これからも 編布の研究(というほどの物ではありませんが)

  続けていきたいと思っております。

 

            クワコ日記 完

                 2015・2・19

 

                                                                 

   大賀蓮糸でモジリ編み

     

 

       

 

  現代の蓮糸で平編みとモジリ編み

     

 

  天蚕副蚕糸でモジリ編みと平編み

     

 

            編み上がった編布

 

  

   ケタに彫り込む編み目溝の代わりに 棒に

  水糸を巻き付けて 編み目溝にする。

       

  ケタに水糸を巻き付けた棒を括り付ける。

       

 

  釣り用の錘3gをコモズチにしてクワコの糸を結びつける。

       

 

  クワコの経糸(たていと)をケタに掛けた状態

       

 

  編布器 

       

 

         

  大賀蓮糸を緯糸(よこいと)にしてモジリ編みをする。

      

       

  2段もじり編みにした状態

   

         

   1cmの巾に経糸が8~9本の編みになった。

   

    

  クワコ副蚕糸、天蚕副蚕糸、大賀蓮糸(藕糸)を編むための

 木綿糸による試し編みをしてみる。2014年11月

 

 まず 編み器のケタ

 刻み目が細かいので木に刻みを入れるのは無理なので

 ケタにタコ糸(0.7mmの太さ)を巻き付けて刻み目と

 する。

 

 経糸に付けるコモズチは小さくて重たい物がいるが

 木のコモズチでは大きさの割に軽いのでだめ

 しかたないので 釣りに使う錘を使うことにする。

             

 

   木綿糸 太さ0.5mm, 長さ16cm を経糸にする。

  コモズチに30本架ける。

  糸の両端にコモズチを付けるので60個のコモズチが必要。

  コモズチ1cm巾のところに9本の経糸

      

  ケタに30本の経糸をかける

 

 同じ木綿糸を緯糸にまず基本のモジり編み

      

  編布巾が3.5cmになった。

 

      

  3段目に赤い糸 経糸と緯糸を分かりやすくするため

 糸の太さは同じ。

 

      

  途中から平編みや網代編みを入れていく

 

      

  モジリ編み、平編み、網代編み。途中から折り返しと

  編んで出来上がり。

      

  それぞれの糸がどうやら揃ったので いよいよ

 縄文時代に編まれたのではといわれている編布を

 編んでみようと思います。

       

       

  クワコの副蚕糸は経糸に使うので

 長さ25cmに切り27本採れた。 

 残念ながら目標の30本にならなかった。

  

 大賀蓮の糸は109.9cm の長さになった。

         

  もう一方の蓮糸

       

 

  天蚕からの副蚕糸

       

 

  これらの糸を使って編むために 2014年の11月に

  木綿糸を使って試し編みをしていた。