土地の値上がり益を元に、住まいの買い替え、住み替えができた時代も過去の高度成長期にはありましたが、昨今では、初めて購入したマイホームが結果的に終の棲み家になることも少なくありません。入居時点で、子育て期、子どもの思春期、子どもの独立、自らのシニア期など、家族のライフスタイル・構成が変化するタイミングや節目なども予測し、3ＬＤＫ、4ＬＤＫといった部屋数や、間取り、各部屋そのものを上手に使いこなしていくことが、子育て期をスムーズに乗り切るとともに、我が家の恒常的な満足度にもつながっていきます。ここでは特に、子どもに兄弟・姉妹がいる場合を前提に、小学校入学時点から、思春期にかけて、子ども部屋のあり方、使い方について、考えてみたいと思います。この時期は、子どもは親から離れ、学校や友だち中心に社会の中へ入っていきます。それだけに心身ともに大切な時期であり、乳幼児期の対応力に続いて、住まいそのものの対応力の見せ場でもあるのです。大規模なリフォーム費用が発生しない、あらかじめの作り込みと、その使い勝手が決め手です。小学校の低学年くらいまでは、兄弟・姉妹が大部屋感覚で子ども部屋を利用し、上のお子さんがより勉強に集中したり、思春期を迎えたりする時点で、この大部屋を独立感のある個室として利用するとイメージをもっている方が多いようです。そうなると入り口や収納などを2ヶ所、また電気回路も2回線にしておくなどの配慮と、本格的な壁を立てて間仕切りをするのか、スライドドアなどの設備で簡単に間仕切りをするのかで、リフォーム費用もまったく変わってくるし、2段ベッド等の家具である程度の間仕切りを考える等の方法もあり、はやりあらかじめシュミレーションをしておくことをおすすめします。
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