キープクール
プレイ人数:3~6人
対象年齢:12歳以上
プレイ時間:1~2時間(プレイ人数にもよるが、もう少し早く終わることが多い)
地球温暖化を、可能な限り進めずに、経済目標と政治目標の両方をいち早く達成したプレイヤーが勝つというゲーム。
プレイヤーは、USAグループ、EU、BRICs、発展途上国、旧ソビエト、OPECのいずれかの代表者となります。
それぞれの国や地域に指定されている経済目標(「工場を○○個以上、自国に建設する」という感じ)と、ランダムで決められる政治目標(「世界に、工場とエコ工場を○個以上建設」とか「世界でエコ工場を○個以下」とか)を達成することを目指して、行動を決めます。
プレイヤーの手番では、
・イベントの決定
・収入フェイズ
・建設や開発活動
が行えます。
環境に負担のかかる工場からの収入は、右の画像の「環境メーター」から、リングを取ります。
環境に優しいエコ工場は、ストック分から収入を得られます。
この「環境メーター」が、ゼロになると地球滅亡で、プレイヤー全員の敗北となってしまう。
如何にして、このメーターをレッドゾーンに入れないようにするかが、鍵になります。
このゲーム、初期のバランスが、とても悪いです。
USAとEUは、初期で工場を多く持っているので、バンバン収入を得られますが、発展途上国になると工場が一個しかないため、得られる収入も少ないです。
そこで重要になるのが、外交です。
工場を建設するのも、新技術の開発をするのもお金が必要です。
そして、手番開始時に決まるイベントは、たいてい災害で、その復興の為にもお金が必要となります。
資金不足の国は、どこかに頼らなければいけません。
表向きは、対米追従路線を装いながらも、逆転を目指すか。
EUにすりより反米路線で行くのか。
アメリカは、自国の利益だけを目指し、他国を斬り捨てるのか否か。
EUは、独自路線を行くのか、それとも米国と協調路線で行くのか。
ゲームでありながら、リアルな国際情勢を反映させることができる硬派なゲームです。
国際政治に興味のある人が遊ぶと、ハマること請け合いです。
ドイツのポツダム気候影響研究所というところが開発したゲームだけに、非常にリアリティのあるゲームです。
環境教育でお堅いゲームのように感じられますが、環境云々よりも、交渉を楽しむゲームです。
自分の目標を達成するためには、他のプレイヤーの協力も必要とされるので、そこの駆け引きを楽しむゲームでありながらも、さっくりと遊べてしまえる秀作。