米国、ブラジルでの感染拡大が続いていますが、ドイツでも「実効再生産数」が上昇し感染ペース拡大の兆しがあるとのことです。
※実効再生産数=新型コロナウイルスの感染者1人が新たに何人に感染させるかを示す指標
(ロイター通信)
ドイツ政府の国立感染症研究機関であるロベルト・コッホ研究所(RKI)によると、新型コロナウイルスの感染者1人が新たに何人に感染させるかを示す「実効再生産数」が21日に2.88と前日の1.79を大幅に上回った。
長期的なウイルス封じ込めに必要な水準を超えて感染者が増加していることを示す。ウイルスを封じ込めるには実効再生産数を1未満に維持することが必要になる。
21日の数値2.88は、感染者100人が新たに288人に感染を広げることを意味する。
メルケル首相は感染拡大を防ぐためのロックダウン(封鎖)措置をより長期間維持したい意向だったが、経済再開を求める地方の政治家からの圧力を受け、ここ数週間に規制を徐々に緩和している。
しかし、西部ノルトライン・ヴェストファーレン州では、食肉処理場で感染者が1300人超に上り、19日時点の803人から増加。
これを受け、7000人に隔離措置が取られたほか、付近の学校などが閉鎖された。
さて、コロナウィルスの感染拡大は継続していますが、株式市場に目を移すと、NY、東京ともに、感染拡大直前の水準まで回復してきています。
特にハイテク関連の多いNASDAQは、最高値を更新するなど、足元の経済苦境と様相が全く異なっております。
これにはいくつかの要因があります。
第1は、日米ともに大規模な金融緩和政策を取り続けており、政策的サポートがしっかりしていることです。
社債の買取など資金繰り対策も含めてスピーディーにできることはやっている印象です。
第2に、今回の経済苦境は全業務に広がっているわけではなく、在宅勤務や巣ごもり需要の恩恵を受けている業種がかなりあるということです。デジタル関連銘柄の急騰は行き過ぎの面もありますが。
それでは、このまま株高が続き、景気は景気していくかというと、そう簡単ではないと思われます。
今の株価は、コロナウィルスの第2波、第3波を織り込んでいません。
第2波、第3波が起こった場合、これまで何とか持ちこたえてきた企業が次々と倒産する可能性があります。
また、観光や小売なども、コロナ前のような客足は期待できません。
ソーシャルディスタンスの確保によって、ある程度の需要減が継続せざるをえないのです。
現状の株式市場は、「買うから上がる、上がるから買う」といった状況で、何らかのイベントを契機に大きく変動する可能性は否定できません。
しっかりリスク管理を行った投資行動が求められるでしょう。