コロナウィルスによる感染拡大で日常が大きく変わりつつありますが、人類の歴史は感染症の歴史とも言えます。

 ローマ帝国や中国の三国志時代にも感染症の流行が確認されていますが、中南米では、高度な文明を築き上げていたアステカ帝国やインカ帝国の滅亡にも、感染症が大きく関係していたのです。

 「アステカ人がコルテスと彼の部下を首都から追い払ってから4ヶ月後、天然痘が首都に突発した。コルテス攻撃を指揮した首領自身、この病気で最初に斃れた一人だった。このような疾病が、完全に未経験な住民を襲うときは恐ろしいことになる。どう対応したらいいのか、何をなすべきか誰も知らない。彼らは遺伝による、あるいは後天的な抵抗力を全く欠くから、この最初の大虐殺だけで、おそらくは全住民の3分の1か4分の1が死んだ」(「マクニール.W.H『疫病と世界史』より)

 コルテスによるアステカ帝国の征服や、ピサロによるインカ帝国の制服は、スペイン人がもたらした天然痘などの感染症が先住民の人口を激減させた結果でした。

 他にも第1次世界大戦時のスペイン風邪なども戦局に大きな影響を与えたと言われています。 

 歴史のかげにウィルスあり。感染症の歴史を紐解けば、みなさんの歴史観も変わるかもしれません。