ここのところ、持ち込みオーダーといえば全てベースです目

しかも、プロの工房でも容易に引き受ける所はないだろうと思えるほど大規模なカスタマイズで、修練の日々が続いていますあせる

夏休み前から取り組み始め、すでに峠は越えていますが、少し遅れての記事スタートとなりますパー

GIBSONのサンダーバードをモチーフとしているようですが、ボルトオンネックでネックに仕込み角はなく、ほぼFENDER同様の基本構造で製作されています。

ESP系列のEDWARDSブランドの製品で、誰だかのシグネチャーですねひらめき電球

 

オーダー内容は多岐に渡りますが、一番の大手術はボディーエンド側面積の拡大ですDASH!

KENKENモデルの中にサンダーバード風のモデルがありますが…

ボディーサイズがオリジナルよりも大きくエンド側に拡大され、巨大なベースになっています。

オリジナルと比べると、ブリッジ後方にバダスBASSⅡがもう2個入るほど広い面積になっています。

     【こちらはGIBSONオリジナル】

今回預かったベースやKENKENモデルが24フレット仕様になっていることもありますが、元々GIBSONサンダーバードがスタンディングポジションでのバランスに問題を抱えていたことはよく知られています。

ヘッドが大きい上に全長が長いのに4弦側にはフェンダーのように長く伸びたホーンはなく、多少ベースの構造を知っている者であればバランス悪そうに見えるのは当然ですDASH!

画像は今回のベースですが、バランスの中心点を診るために木のブロックでバランスを取ってみると、なんと18フレット付近になりました。実際に体の中心点は頑張ってもフロントPU付近になるので、ヘッド落ちは必然となりますチューあせる

 

KENKENモデルはそれを改善する意味もあってのボディー面積拡大だったと思うのですが、今回のベースにも同様の処置を施しますDASH!

 

え? ボディーそのものを作り直すのか?

そのようにするのが早い気もするのですが、オーダー内容は①木材を継ぎ足しての面積拡大となっていますメラメラ

さらに

②フロントPUをリア側に移動

③ピックアップに金属製のカバーを新設(あるいは交換)

④ボディー・ネックのオールラッカーリフ(ヴィンテージ白)

 &ハードレリック加工

⑤画像に手描きされたようにピックガードのワンオフ製作

⑥コントロールノブを延長ボディーに合わせて後方に移動

⑦ブリッジ交換(GIBSON風の3点スタッドブリッジに)

⑧ストラップピンの移設(おまかせ)

⑨既存のストラト用舟形ジャックを流用

⑩ネック矯正含む全体のセットアップ

ざっと見て半年はみていただきたい内容ですが、今月中には仕上げる予定ですパー

これらのうち⑦については、GIBSON系とFENDER系の構造の違いから依頼主の好むスラップ向きのディメンションにはセットアップ不可能なことを説明して断念していただきました。

 

まずは全バラしてみることで、酷使されてきた本機の経歴を伺い知ることができます。

  使われている3個のノブのデザインがバラバラ

  真ん中のPOTだけが異なる規格の物みたいです

パネルを開けると真ん中のPOTだけがミニサイズPOTです

  両端の24㎜POTも、異なるメーカーの部品です

       酷いイモ半田状態ですポーン

        パネルを留めるネジも

       ブリッジを留めるネジも

      2個しかないストラップピンも

全てのパーツがバラバラの寄せ集めでしたチーン

右側ストラップピンがいかにも中国製という以外、どれがオリジナルの部品だったか判別は難しいですが、返却する際には統一した部品で揃えようと思いますウインクベル