少々忙しくしていて2週間ぶりの更新になります
フリースクールの方で、ウッドデッキの完成に続いてツリーハウスの製作を開始したことと、「持ち込みオーダー」で過去に扱った経験のないタイプの楽器に複雑な加工を施しているためでもあります。
こちらはブログ公開はNGとのことなので、御覧にいれることはできませんが、今回のストラトとPLAYTECHはほぼ完成状態なので、それらの記事を繋ぎに使わせていただきます
前回、加工の済んだピックガードにハムバッカーを入れてみた画像で終わりましたが、これをネジ留めし、他の電装パーツも取り付けてみました
トーンコントロールはマスタートーンとし、通常のフロントトーンの位置にはハムバッカーのコイルタップスイッチを設けました。
このカバードタイプのハムバッカーは、直流抵抗値が13.24kΩと、かなりターン数の多い高出力タイプで、タップして半減しても通常のストラトのシングルコイルと遜色のないパワーがありそうです
ただし、ワイヤーが2芯タイプだったので、一度分解してタップ線を引き出す改造を施しました (※赤い線がタップ線です)
カスタムビギナーのために少々解説を加えておくと、タップ線とは、
ハムバッカーの2つのコイルを繋いでいるワイヤー、すなわちコイル①の巻き終わりとコイル②の巻き始めを繋いでいる線のことで、通常は熱収縮チューブで絶縁した上で2つのコイルの間に押し込まれています。
ハムバッカーの裏面にある4つの+ネジを外し、コイルボビンをベースプレートから分離することで、このタップ線を引っ張り出せるようになるので、ここに新たに1本ワイヤーをハンダづけしてケースの外に取り出します。
このタップ線と通常のHOT線を、2回路のスイッチで切り替えることでハムバッカーの片側のコイルをキャンセルし、シングルコイルPUとして起動することができるようになります。
【ミニスイッチは、ボリューム側でハムバッカー、トーン側に倒すとシングルコイルになります】
ちなみにですが、今回は最初からHSHのレイアウトにザグられたボディーを使用していますが、今回のハムバッカーは、タップ時にポールピースがケースから露出している側のコイルが起動するため、元のキャビティーの位置にそのまま取り付けるとブリッジ側に寄りすぎて、ノーマルなストラトとはややニュアンスの異なるトーンになる懸念がありました
そこでリアのキャビティーを3㎜ほどセンター寄りに拡張し、ベストな位置にポールピースが来るようにリアPUを配置しています。
今回のボディーは、ピックガードアッセンブリー以外のパーツは全て付いたままの状態の物を落札したのですが、上の画像にもある通り、ブリッジサドルは中国製に広く採用されている下図の物でした。
日本人の小さな手にはよく馴染む10.5㎜ピッチのブリッジですが、最近は10.5㎜ピッチのヴィンテージスタイルのプレスサドルもヤフオクで見かけるようになったので、こちらに交換しておきます
あと今回感心したのは、ボディーとネック、ともにMAVISの物を組み合わせましたが、元来別の個体の物であるにもかかわらず、ネックポケットは無論、ジョイント部のネジ穴も大きくズレてはおらず、ほぼ一致していました。
とはいえ、完全に同じではないので、穴は一度塞いで開け直しています。
【これくらい一致していれば、そのまま取り付けてもちゃんと機能したでしょう】
それから、トレモロユニットを取り付ける6本のネジ穴も、センターずれを修正の上、垂直ドリルガイドを使って精確に開けなおしておきました。
ピックガードアッセン一式は欠落していたので、POTは24㎜サイズポット、レバースイッチは中国製の緑色のやつではなく、国産のYMを使用しています。
トーンはマスタートーンにしたので、レバーセレクターは片側1回路のみの使用。
ミニスイッチもタップ機能だけなので、こちらもシンプルに片側1回路のみの使用。
塗装にもレリック加工を施して、明日には完成品をお見せできるはずです