先月「突然夏が終わった」と書きましたが、全然終わってませんでした
台風後、東京は30度前後の夏日が続き、リノベーションのアウトドア作業で今年一番の日焼けを被っています
しかも子どもたちの来ない土日に集中して作業しているため休みが無く、少々疲弊しています
そんな中でもオーダー品はサンバースト塗装を終え、現在はレリック加工を前にして徹底した乾燥期間です
完成一歩手前でモタついている物がいっぱいありますので、まだ完成はしていませんが、今夜は久しぶりに純粋なギターネタで行きます
9月22日以来の続報ですが、ナチュラルにしかけたテレは、結局サンバーストレリックで仕上げました
至近距離で見ると、全体に細かいウェザーチェックを入れてあります。
1年くらい前ですか、「ありそうでないシリーズ」として、50年代テレの3トーンサンバースト&メイプルワンピースネック、という仕様を製作しました。
1958年にFENDER社が初めてストラトに3トーンサンバーストを導入した時、テレには採用されず、59年発表の「カスタムテレキャスター」で3トーンサンバーストが採用されるものの、それと同時にローズフィンガーボードへの仕様変更も行われたため、上記仕様はほぼ幻となったのでした
また、カスタムテレキャスターの特徴としてもう一点、FENDER初の「バインディング仕様」という特徴も無視できません
楽器としての機能にのみ集中して装飾類を一切廃し、生産性を第一に設計を続けてきたレオ・フェンダーが、GIBSONを意識してか、この年バインディングを導入します。
※その際、FENDER社はGIBSONに教えを乞う訳にもいかず、アコギのMARTIN社に技術者を派遣してバインディングの巻き方を伝授してもらったといいます。
すなわち、テレの3トーンサンバーストはバインディングとセットであり、前回のような1958年(後期)ストラトのような仕様はもちろんのこと、1960年ストラトのような3トーンサンバースト(バインディング無しボディー)&スラブローズネックという仕様も存在しないと思われます
さらにさらに…これら一連の仕様変更の過程にあった58~59年という時期は、ブリッジのトップローディング化という要素もあったので、これも盛り込んで「ありそうでないシリーズ」に仕立ててみました
※前回記事にも書きましたが、トップロード用の穴の位置を、FENDERと同じ位置に変更しています。
オールラッカー塗装による極薄でリアルなレリック加工を追求しています
実はまだ完成していなくて、中国製のどうしようもない粗雑なナットを牛骨で作り直す必要がありますし、フレットの擦り合わせもやらないといけません
明日も早朝からリノベーション工事に出かけます