作りかけのまま完成できていない物が列をなしていますが、持ち込みのオーダーは最優先で取り組みます
つい先日、レイクプラシッドブルーのOPBを落札いただいたお客様から、間髪を入れずに愛器が送られてきました
実に不思議な形をしたベースです しかもデカい
ドラゴンアッシュというバンドのベーシストのシグネイチャーらしいです
日本のロックバンドは、高校生の時に聴いたLOUDNESSくらいの私ですが、このドラゴンアッシュというバンドのベースにkenken
がいることくらいは知っていました。
しかしその前に在籍し、故人となったベーシストの後任であったということは知りませんでした。
ESPの下位ブランドEDWARDSの製品ですが、ヘッドデザインはディーンのパクリっぽい あ、GIBSONが元祖かな
私はオーダーを受けた際、一応、導入するパーツや仕様の他に、どんな人がどんな音楽を演るのに使用している楽器なのかも調べ、イメージを膨らませながら作業に当たります。
それによると、馬場育三さんというベーシストは、私と同じ1965年の生まれで、2012年に心不全で亡くなったそうです。
そういった事も念頭に、心を込めて製作させていただきます。
持ち込まれたベースはご覧の通り鮮やかなスパークルブルーメタリックですが、他に赤・青バージョンもあるようです。
しかし依頼の内容は、本人使用の中にある2トーンサンバーストへのリフィニッシュです。
どんなに調べても画像はこの2枚くらいしか出て来ません。
また、これをそのまま再現するというのではなく、
① 2トーンサンバーストにリフィニッシュ&レリック加工
(ネックもオールラッカーリフ)
② ピックアップをもう1基増設して2PU化
③ 各ピックアップにシリーズ⇔パラレル切り替えスイッチ
④ ブリッジの交換
⑤ コントロール配置の変更
⑥ ピックガード形状の変更
⑦ 落札したOPBと同じ弾き心地にセットアップ
といった内容になります。
このベース、1ピックアップなのにノブが3つ、さらに1弦側ホーン部分にセレクタースイッチがあります …なんで
調べると、ノブ1つとセレクタースイッチはダミーだそうです
塗膜がすごく厚いので剥がし作業はかなり大変になりそうです
それにしても、美しいスパークルブルーメタリック
持ち込みオーダーではよくあるんです
ほとんどキズのない新品同様の高価な楽器をハードレリックに
というオーダー
普段私がハードレリックするのは数千円で買ってきた中国製のジャンク品か、20年、30年、時には40年間放置されたジャパンヴィンテージ
私も人間なので、ピカピカの楽器をいきなりガリガリ削るのは躊躇があります
言うなれば、なんの病気もない健康体なのに、開腹したり、皮膚移植したり、時には首(ネック)を挿げ替えたり…
まぁ、どのように変身して行くのか、記事の進行をお楽しみください