気候変動が大変なことになっていますが、読者の皆さま大丈夫でしょうか
福岡県南部に位置する我が故郷は、昨年に引き続き洪水に見舞われているようです
幸い実家は高いところにあるので問題ありませんが、地元ネコ活動への影響が心配です
さて、連日忙しいのと雨続きで作業は一向に進んでいないので別ネタで行きます
「自分の楽器⑦」で紹介した1974年初期製のブロンド・アッシュの2本目のストラトですが、記事に書いたようにほとんど弾いていなかったので、メンテの後しばらくは手元に置いて可愛がってやろうと思っていました。
ところがメンテ中にフロントPUが断線していることが判明
ショボい音しか出ないので、断線を疑ってテスターにかけてみると、思った通り直流抵抗値ゼロでした
外から見える位置には断線の痕跡はないので、きっと内部での断線でしょう。コイル巻き終わり付近での断線なら比較的容易に修理可能ですが、そうでなければリワウンドという厄介な作業が必要になります。
いずれにせよ、すぐに始められる態勢にはないので、手っ取り早くスペアパーツに交換することにしました
先日記事にしたように、70年代ストラトのオリジナルのスペアパーツは豊富にあります。
74年製のスタンプを持つピックアップは2個ありました
スタンプのインクの色やボビンの色に若干違いがあるので、別の個体の物ですね。
ついでに3つとも直流抵抗値を測ってみると、希少なブラックボビンの物が若干HOT気味なので、これをリアに持ってくることにします
それから、3ウェイスイッチのままだったので、これも5ウェイに交換しました。スイッチだけピカピカ新品なのは変ですが、ハーフトーンの魅力は捨てがたいものがあります
電装系を弄ったついでに、半田を外してPOTのメンテナンスも施しておきましょう
【1377337】をおさらいしておくと、冒頭3桁「137」はCTS製を示し、次の「73」は73年製、「37」はその年の第37週を示します。
POTデイトは73でも、PUデイトが74なので、1974年(初期)の組み立てと判断します。
CTS製のポットは三分割できて、抵抗体とシャフトが離れるのでメンテナンスは用意です。デリケートな端子先端を傷めることなくクリーニングできます
抵抗体の上に端子が移動した2本の爪跡が確認できます。内側の輪が中央の2番端子になります。
コンパウンドを滲みこませた綿棒で優しく拭きます。
とんでもなく真っ黒になりますが、やり過ぎは禁物です
磨き終えたらCRCを滲ませた綿棒で吹き、さらに新しい綿棒で乾拭きしてケースを閉じます。
オイル等を多量に塗布すると、逆に埃が付着しやすくなります
私の場合、組つける前に自作工具の「POTチェッカー」を使って、ちゃんと機能を回復しているか、ガリは残っていないか、音量変化はスムーズか、等を確認するようにしています。
全て組み立て終わってからPOTに不具合が残っているとショックが大きいので、この自作の道具は重宝しています
これでまた10年や20年は快適に演奏できるでしょう