安物をベースとして使う以上、まともな楽器に作り変えるにはそれなりに手間をかける必要があるということは、このブログで一貫して述べていることです
今回も当然のように、ナットは作り直しです
ナットの溝がすべてV字型になっています
これではもはや、ギターを作っている工場なのに、ギターを作るのに必要な工具さえ揃っていないのか?という疑問が起こるレベルです。まさか菱形断面のヤスリで切っているのでしょうか?
材がプラスチックだとか、ナット溝の底が指板と同じアールを描いていないというのはまあいいでしょう。未加工の長方形の牛骨材を使えばいいだけですから。
わずか数百円の出費で、元がBUSKER'Sとは思えないほど高級感のある仕上がりになりました
想定はスタジオミュージシャンの楽器ですから、派手な塗装は施さず、姿を現した美しい木目を生かして剥ぎナチュラルにしました。それも一見無塗装に見えるくらい薄く二度ラッカーを吹いただけで木の質感を残しました
ヴィンテージを意識して丸ボタン型ストリングガイドを装着
スタジオミュージシャンはトリッキーなプレイはしないのでアームは固定
(※接着はしていません)
ミニハムとテレ用ピックアップによるHSHを制御するのは3つの3ポジションスイッチ
フロント:ハム-OFF-タップ
センター:正相-OFF-逆相(フェイズリバース)
リア:ハム-OFF-タップ
で多彩なトーンを生み出します
重量はデジタル計測で3310g
いろいろ苦労もありましたが、他にはない魅力的な楽器に生まれ変わったと思います