マーカス・ミラーに改造しようと入手していたこの手のジャズベがまだまだあります。これまでにK-garageやSXというブランドの物を多くマーカス風に改造してきました
【K-garageベース】
【SXベース】
【Photogenicベース】
【Photogenicベース(5弦改造版)】
もう飽きたのでメンテだけ施して放出中ですが、このLaidBackはお奨めですよ。K-garageやSXと同じように中国製だと思いますが、ほとんど修正の必要がないほど丁寧に作られています。
【当然ながらホワイトのピックガードは新品の黒に変更します】
SQUIERにも70年代スタイルのナチュラル仕様が出ていて、比較的丁寧に作られてはいますが、所詮SQUIERなので材料自体がケチってあり、薄っぺらいボディーとスカスカの重量ではマーカスサウンドは最初から期待できません。なので私の「なんちゃってマーカス」にSQUIERベースはありません。その点、このLaidBackは薄っぺらいボディーを見慣れた最近の私には、FENDERより分厚いんじゃないかと思えるほど重厚な印象を受けます。
【黒はSQUIER】
それではバラしてメンテします。入手時から状態は大変良好な個体ですが、ピックガードやジョイントプレートを外すとクッキリと経年焼けが確認できます。渋くていいですね~
ブリッジもペグも、ネジの1本まで分解して、ピカピカに磨きあげます。
別にこのまま手入れせずに出品しても、欲しい人は入札するだろうし、私のようにバラして自分で手入れするのも好き(苦にならない)という人もいるでしょう。苦労してメンテしたところで落札価格には大した違いは出ないかもしれません。
にも関わらず私が相当な時間をかけてメンテするのは、予期せぬトラブルを回避するためです。バラしてみて始めて気づく不具合や雑な造りを放置せずに済み、クレームも回避できます。
それにしてもLaidBackはそういう修正もほとんど必要ありませんね。ブリッジを留める5本のネジのうち、4弦側から2本目がネジ穴がナメていたので一度埋めてから開け直したくらいです。
あと今回はメンテ以外ではピックガードを黒にすることくらいしか変更点はありませんが、ネジを3本交換しました。
1本はストリングガイドのネジで、元ネジは先っぽが3mmほどしか木部に達しておらず、1・2弦の張力には不足と判断し、もう少し長い物に交換しました。
それとあと2本はストラップボタン用のネジで、これも中国製の多くは細くて短く、見れば見るほど落下の不安がつきまといます。こういうのはオリジナルに倣って太いネジにしておくべきでしょう。
あとはパーツ交換でもメンテナンスでもありませんが、私が許せないのはこの配線作業ですね
無駄に長くて乱雑、何がなんだか分からない状態は、中国製に限らず私の我慢ならないポイントです
接点もワイヤーを端子の穴に通すことなくくっつけてハンダ留めしてあるだけ、いずれ不具合の原因になるでしょう。作業員が配線作業に1台あたり5分ほどしか与えられていないのは分かりますが、もう少し職人としての誇りを持って楽器造りに当たってほしいです
【本来はこんなにシンプルな回路です】
セットアップが後日になりますが、K-garageやSXではちょっとチープ過ぎだけれども、フェンジャパの75はちょっと予算が…という人にはお奨めです。
私自身は、本家やフェンジャパの70'Sが、あまり評判の良くないマイクロティルト&3点留めネックであることを考えると、ネックエンドアジャスト&4点留めになっているLaidBackの方がむしろ良いとさえ思いますね