すぐにでも完成しそうなことを言っていましたが、例によって追加の作業を実施していました
まず色を、結局ソニックブルーを被せてマルチレイヤーに仕上げました。
それから、ネックポケットからのネックの突き出し量が多くてボディーと弦の間の隙間が広く、そのせいでピックアップもサドルもかなり高い位置にセットされていました。そこで、これまた私がよく実施する加工ですが、ネックポケットを2mmほど掘り下げてフィンガーボードの位置を下げました。ネックがつば出しフィンガーボードなので、つばの下を見れば分かり易いと思います。これによって、より早弾きに適したセッティングが可能になっています。
簡単な加工ではありませんが、自分で弾く楽器でもないのに自分流のセッティングを施さないと気がすまないんですよね~
before
after
概要をまとめておくと、ベースにしたのは年式も型番も不明のGRECOで、ネックも含めオールホワイトでした。電装は2ハムでトグルスイッチで切り替えるタイプでしたが、ピックガードを外すとHSHザグリだったため、ピックガードを加工してセンターPUの追加と5ポジションセレクターへの変更を実施しました。サーキットはオートマチックデュオサウンドシステムです。
ボリューム奏法ができるようにボリュームの位置を、リアピックアップ近くに移設しています。
また、ハードウェアーをブラックで統一し、シンクロユニットは質量が重く、アームがちゃんと斜めに仕込まれるタイプの物に交換。
ペグはGOTOHのロトマチックに交換しました。
元のハムバッカーピックアップはいわゆる高出力タイプではなかったので、追加したセンターのシングルコイルPUとのバランスも問題ありません。
GRECOのオリジナルモデルとはいえ、結局はこれまでにも多数製作してきたHSHのストラトです。強いて長所を挙げるとすれば、アールが大きい現代的なフィンガーボードに太いフレットが打たれ、2オクターブをカバーする24フレットネックという所はソロ重視のプレイヤーには大きな武器になるでしょう。重量も3230gと大変軽量でライブパフォーマンス向きです。