ネックのレリック加工は終わりましたDASH!

そもそもメイプルネックのリフィニッシュはフィンガーボードの塗装も落とさないといけないので、それだけでもローズネックの数倍の時間がかかるわけですが、塗装後さらにチマチマと指跡部分をミニルーターで削り、汚し加工も加えます。これらの作業は弦を張った状態でやらないと指跡部分がズレると不恰好になります。

 

ネック裏側も当然塗装を落として汚し加工を施し、さらに今回はウェザーチェックをすじ彫りしていきます。根気のいる仕事ですねゲロー

それから50年代の仕様を再現しているわけですから、ボディー裏側の弦留めブッシュも埋め込み式に変更しておかないといけません。

 

今回はいつもよりさらにハードなレリック加工を施しているので、それに合わせてピックガードの加工もしておこうと思いますひらめき電球

 

50年の登場から53年までの通称「ブラックガード」は、70年代FENDERが採用した黒いピックガードとは異なり、ベークライト製の薄板が使われています。初期ストラトの白いプラパーツもそうですが、硬くて脆い素材なので、ピッキングで削れてしまうほど耐久性の低いものです。それで1弦の下側がえぐれてしまったブラックガードがたまに見られるわけです。

FENDERカスタムショップのレリック物ではこれを再現していたりするのですが、実際に真似しようとすると現行の塩化ビニール製のピックガードは弾力があって上手く削れません。これまで溶剤で溶かそうとしたりペーパーで擦ってみたりしますが全然ダメです。そうして試した結果、数年前からトリマーで0.5mmほど彫り下げる方法でやっていますDASH!

そのあとのペーパーがけもまた大変ですが…

 

こうして作業は次第にエスカレートしていくわけですが、決して見た目ばかりを重視しているわけでもありません。

 

中国製の安物をサウンド面でもグレードアップするには、繰り返し取り上げているようにネックジョイント部やブリッジ取付け部をはじめとする雑な部分の工作精度を高めることに加え、弦振動の支点となるナットとサドルに注目することです目

今回サドルはブラスに交換していますが、もう一方の支点となるナットをプラスチック製は廃棄して牛骨で作り直します。この作業も何度も取り上げていますが、音質改善に効果的な方法なのでぜひトライしてみてください。

 

サウンドの根源となる振動系を改善することなしにポットやジャック、配線材やコンデンサーに凝るよりもはるかに効果を実感できると思います。おまけに牛骨材は、ある程度整形済みのもので400円程度。四角いだけの未加工のものであれば200円程度で購入できます¥

 

自分でゴールポストを動かしているんだから仕方ないことですが…

終わんね~よゲロー