「いつか使うこともあるやろ」
そう思って購入したパーツは山ほどありますが、実際には出番がないまま3年・4年・5年と過ぎ去り、そのうち存在することすら忘れ去っていた物が無数にあります。これらを片付けない限り、「不用品」の整理は進みません なので…強制的に「出番」を創出することにします
まずはこのIBANEZのネック
ベースはFENDER系ばかり弄ってきた私が、いったいなぜこんな物を買ったのか…
一見して作りが良かったんですよね~
IBANEZ製でもエントリークラスのギターは同じヘッドデザインであってもアングルドヘッドなので材をケチってスカーフジョイントになっています。しかしベース弦のテンションは、ギターとは比較にならないくらい強いので、スカーフジョイントだと遅かれ早かれ剥がれることが目に見えています。
このベースネックは当然ながらスカーフジョイントにはなっていなません。
それどころか、80年代レスポールのように剛性の高い3ピースメイプルネックになっています。
これに惚れて買ってしまったんです。スケールもFENDERスケールで、ネックエンドの幅もほぼ同じだったというのもありました
しかしフレットが22もあって、つば出しにもなっています。これをそのままFENDER系のボディーに取り付けると、ブリッジは限りなくリアピックアップに接近し、チューナーは手が届かないほど遠くなってしまいます
これを解消するには、まずブリッジの位置を起点とし、そこからナットが適正な位置にくるようにネックの挿し込み量を増やすしかありません。
ではそうしましょう
組み合わせるボディーは、これまた出番がないまま数年棚の上で過ごしてきたFERNANDESのプレベボディー。通常のプレベであれば出番はいくらでもありましたが、ノンピックガード仕様でコントロール裏仕込みという変則プレベだったのです。
早速、各部ディメンションを計測し、ネックポケットの延長量を割り出します。
あとは大雑把にノミで切削したあと、トリマーで仕上げて完了です。
一旦スタートしてしまえば、たったこれだけの作業なのに、何年も見て見ぬふりをし、避けてきました
取り付け自体はこれでいいとして…挿し込み量が増えたことでハイポジションへのアクセスが難しくなっています。1弦側カッタウェイを深くするという方法もありますが、レオがデザインした芸術的なプレベのシェイプが損なわれてしまいます。なので、他社でも時々見かけるコンター加工を入れることにします
これもノミで大雑把に切削したあと、今度はこういう自作工具を使います。
丸太の周囲に120番と320番のペーパーを両面テープで巻きつけただけです。これでキレイに仕上げれば完了です。
IBANEZの薄ネックと軽量なアルダーボディーの組み合わせは、テクニカルベーシスト向けに良さそうですよ