今は亡き熱情のギタリスト、ゲイリー・ムーア
90年代はブルース路線に移行して出番の多くをレスポールに譲りましたが、私のようなハードロック世代にとってはやはりこの「サーモンピンク」ストラトが一番印象深いですね。ストラトとは思えないような図太いサウンドは謎としか言いようがありません
実のところ、「サーモンピンク」などという名称はFENDER社のカスタムカラーチャートには存在せず、「フィエスタレッド」が退色したものだと思いますが、コレ、雑誌によってはもっと赤みが強く出ており、画像によってはエルボーコンター部の塗膜が薄くなった部分から覗く色は、ダコタレッドではないかと思えるほど濃い赤が見えます。
まあステージ照明によっても様々な見え方をするでしょうから、彼のプレイを愛するファンはそれほど色にこだわる必要もないかもしれません。
来日ごとに彼の機材を追った時代ごとの写真を見ると、長年の使用にも関わらず、塗膜の剥がれ具合にそれほど大きな進行の跡がないことに驚かされます。ゲイリーはこのストラトを本当に大事にしていたのでしょう
なんと言っても彼は、59バーストは手放してもこのストラトは最後まで手放さなかったようですし、今は誰が持っているのか本当に気になります
今回の素材は、ボディーもネックも単品入手したものなので、ブランドはまったく不明です。ボディーは3Sザグリで充分な厚みがあるので、経年感のあるフルサイズトレモロを搭載できました。
その他のパーツも全てストックパーツの寄せ集めですが、フィッティングは慎重に実施しています。
私の「なんちゃってシリーズ」は、忠実にオリジナルを追求するほどの情熱は持ち合わせていないので、今回も電装系はシリーズ接続回路を仕込んでいます。センタートーンのノブをPULLでフロントとリアはセンターとシリーズ接続します。
シングルコイルとはニュアンスが異なりますが、素人でもストラトで太い音を出せるようにするためです。PULLしなければ、ノーマルなストラトです。
外見に関しては、一応写真を見ながら、特徴的なキズは入れてみました。オールラッカーリフなので、もっと本物に迫りたい方は自分でカリカリやれば、簡単にキズや剥がれを再現できると思います