いきなりすみません。完成したと思って写真をたくさん撮った後になってストラップボタンを付けていないことに気づきました。今はちゃんと取り付けてあります
完成してみると、なかなか70年代の雰囲気がよく出ており、例によって徐々に自分の中で盛り上がってエスカレートした結果、プラスチックパーツにはオリジナルと同じナイロンパーツを導入することにしました
オリジナルヴィンテージと90年代以降のストラトとでは、このプラスチックパーツの「質感」が大きな違いとなっているというのが私の感想です。FENDERカスタムショップがいかにリアルなヴィンテージリイッシューを製作しようとも、塗装のようにはいかないのが、このプラスチックパーツの質感です。汚れやキズはエイジド加工で再現できても、異なる素材による質感まではどうにもなりません
代表的なのは60年代ストラトの「グリーンガード」でしょうか。今日入手不可能なセルロイドという素材の持つ透明感は、緑色に着色した樹脂では再現できるものではありません。もちろん今日の素材の方が経年による縮みもなくて優れているのは言うまでもありませんが・・・
同じように57年頃に導入され、ピックアップカバーやボリューム・トーン、スイッチに使われたナイロン製のノブは、当時の先端素材であり、その後70年代まで一貫して使われました。やや透明感があり柔軟性のある素材で、フェンダーJAPANの純正部品などとは似ても似つかない質感を持っています。私は20年ほど前にオリジナルのヴィンテージパーツを1個5000円:ボリューム1個とトーン2個の3個セットを15000円で購入したことがありますが、その10年ほど後には1個で15000円(セットで45000円)という値段がついていたのを見たことがあります
【右上が50年代、左上が60年代、手前2セットが70年代のオリジナル、基本的に同じ物】
【「1」の頭に帽子があるのが特徴】
これが少し前にマニア向けショップがナイロン素材で復刻したものを出しましたが、もう見なくなりました。思ったほど売れなかったのでしょう。中にはオリジナルパーツから型を起こし、字体まで完璧に再現したレプリカも出ていました。すごく高かったと思います。オリジナルの字体の特徴は、「1」がただの棒ではなく、帽子を被っているところです。
今回私が導入した物はそこまでは再現していませんが、15年くらい前に買ったものでナイロン素材です。本物ほどの透明感はありません。
【裏側はオリジナル通り3本スポーク】
ピックアップカバーやスイッチノブもナイロン素材の物を投入しましたが、ピックガードも含めてどれも新品ピカピカで、せっかく渋く仕上がった本体の雰囲気とマッチしなかったので、再度ギターをバラし、プラパーツにも丁寧にエイジド加工を施しました。
組み上がったボーリンストラトは、濃く着色されたナチュラルフィニッシュが、美しい木目にさらに深みを与えていてカッコいいです。重量が軽くて取り回しも良く、パワーは控えめですが中域に特徴のあるストラトらしいトーンを響かせています。気づけば昨年度はストラトを1本も組んでおらず、テレばかり弄っていたせいか箱鳴りを感じます。極端な言い方をすればセミアコを弾いているような感じです。
ストラトは3個のピックアップを全てピックガードに搭載していることで、ピックガードが一種のトーンフィルターの役目を果たし、キャビティーによる空洞の容積も多いことからアコースティックな響きを持っていると言われます。今まで単に知識として知っていたことも、テレから久しぶりにストラトに持ち替えたことで実感できた感じです
ひっくり返して搭載したジャックプレートはシールドを繋ぐ分には都合いいですが、アームを装着するとなると干渉しますね。クルクルねじ込む時に少し持ち上げてやらないと最後まで深く挿し込めません
近年ではL型プラグにこだわる人も少ないので、アームを使う人は元に戻した方がいいと思います。
もし入札を検討している人で、私は「テレネック+ストラトボディー」に関心があるだけで特にボーリンのファンという訳じゃありませんという人がいれば、出荷時に戻してあげようと思います
【YAHOOボックス公開画像】