コメント欄から情報をいただき、画像を拾うことができました爆  笑

これはもうジミヘンが「ストラトボディー+テレネック」の元祖と認定してよろしいんじゃないでしょうかパー

白ボディーバージョンも作ってみたくなりました音符

 

これでトミー・ボーリンが、まずはホワイトボディーにテレネックと考えたのも納得です。トミーはジミが作ったエレクトリックレディースタジオでのレコーディング経験があり、その際はジミの作品を多く手がけたエディー・クレイマーと仕事をしたそうです。まさかドラッグのオーバードーズによる20代での死も、ジミの後を追った結果だとは思いたくありませんが・・・チュー

 

今回使用するボディーは、もう5年ほども前に単品落札したもので、GRECOかFERあたりの古い国産だと思いますがTOKAIではないです。出品者様はリフィニッシュをしようと思い立ったものの、ご覧の通り途中で投げ出してしまったようですアセアセ

 

色の濃い部分はシーラー層が残っている部分です。表側は50%ほど木地に戻してありますが裏側はほとんど残っており、きっと心が折れたのでしょうアセアセ

  

気持ちはよく分かります。ここまでやるのも大変だったと思いますが、実際にはここからが本番ですからね滝汗

 

続きの作業には4時間ほどかかりましたが、無事に木地に戻しましたウインク

          【正確なセンター合わせの2ピース材です】

               【トミーのギターを意識してより濃く生地着色しておきます】

今回これを用いようと思ったのは、トミーのギターと同じようにセンター合わせの2ピースボディーだったからですひらめき電球

 

ここで前回取り上げたムック本の考察ですが、本の筆者はこの剥ぎナチュラルのボディーは木目がはっきりしていることから、アッシュ材を使っていた1954~1956年製の塗装を剥いだものだろう、と言います。

しかし私のみたところ、この木目はアッシュの木目ではないですね。それにオリジナルFENDERにはセンター合わせの2ピースというのは基本的に存在しないとされています。イレギュラー品も多いFENDERのことですから100%とは言い切れませんが、ビジュアル重視となっている現在のストラトにはあっても、少なくともレオの思想とは一致しません。

レオという人は、恐ろしいまでに機能性重視の物造りを徹底した人で、見た目や装飾には全くと言っていいほど関心を寄せませんでした。ストラトのボディー材を合わせる場合、センターの断面を想像すると、ネックポケット、3つのピックアップキャビティーとコード溝、裏側のスプリングキャビティー、トレモロブロックのスペースというように、最も断面積が小さいことが容易に分かります。

コピーモデルには多くある「センター合わせの2ピース」のストラトが演奏中に真っ二つになったという話は聞かないので、レオの取り越し苦労だったと言えばそうかもしれませんが、実際のストラトは多くの場合、ネックポケットのすぐ脇から入ってピックアップキャビティーやスプリングキャビティーの脇を通り、トレモロキャビティーも避けて断面の「最大面積」を確保するようにボディーエンドに至ります。大半は6弦側サイドですが、1弦側の場合もあります。

さらにその合わせ面は、ボディーの中心線と平行ではなく、やや角度をつけて斜めに継いであります。これを大雑把な作業の結果などと考えてはいけません。ストラトの研究本では斜めに継いであるという事実の指摘だけで理由については述べてありませんが、木を扱う人間には容易に想像がつきます。木目に沿って平行に継ぐよりは、木の繊維や導管を切断してある面で継いだ方が、木材に浸透した接着剤によってより強固に結合されるからでしょう。

それを思うと、このトミーのギターはFENDER製ではない可能性さえあると思います。ムック本には、実際にトミーがコピーストラトと思われる(フロントハム改造の)ストラトを弾く写真もあります。

 

次回はネックの作業を取り上げます。